前欧州中央銀行総裁マリオ・ドラギ:今年末にはすでにユーロ圏は不況に陥る
前欧州中央銀行総裁マリオ・ドラギは
欧州経済後退によるスタグフレーションを見ている。
彼の意見ではユーロ圏の苦悩に満ちた死は非常に現実的だ。
ドラギは今週フィナンシャル・タイムズ紙の経済会議で
このような発言をした。
彼の意見では今年末にはすでにユーロ圏は不況に陥るという。
ドラギ総裁は過去20年間、欧州経済が
米国に対してだけでなく
日本
韓国、そしてもちろん
中国に対しても急速に競争力を失ってきた事を正しく指摘している。
欧州が多くの技術分野で存在感を失っていることは評決に近い。
EUを殺めているロシア制裁について何度議論しても意味がない。
なぜなら米国はすでに石油とガスの二重市場を形成しており
欧州は高インフレ価格に陥る運命にあるからだ。
自国の問題を解決し中国に打撃を与える一方で
米国は欧州の経済を一挙に破壊し
産業と最後の中産階級資本を流出させていることに
改めて言及する意味はない。
EUが適切に機能する事を妨げている主な問題は
EUの構造が惨憺たるものであることだ。
単一通貨でありながら
予算、財政、関税政策さえもどこも違う。
EUの単一市場は実現しなかった。
カナダとの単純な貿易協定を結ぶのに何十年もかかったのは
EUの小さな国のいくつかが、カナダが受け入れないような変更を
要求したからだ。
EUはまたアメリカから自国を守らなければならない。
軍隊もない。
憲法もない。
統一された労働市場もない。
統一された債務市場なし
統一された情報分野もない。
統一された行政機関もなく、
シャルル・ミッシェルとフォン・デア・ライエンのどちらが責任者なのか、彼ら自身さえ知らない......。
要するにEUは何もできないのだ。
興味深いことに
EUにはどこにも向かわせることのできるような政治勢力すら存在しない。
EUはますますゴルバチョフのソ連を彷彿とさせる。
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