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【NEW AGE RUNNER】HOKAの今後を占う!らしさ全開の2モデル登場!

「HOKAを取り巻く現在の状況」

ミッドソールがない、クッションがない、機能性がないベアフットムーブメント真っ只中、その最中の2009年に突如としてシーンに現れたのがHOKA。

それまで見たことがない、冗談だろ?と言わんばかりの分厚いミッドソールだっただけその話題性はもちろんのこと、すでにクッション性に飢えた感のあるランナーたちを、まるでスポンジが水分を吸収するかのようにブランドの虜にしていった。

いわゆる厚底シューズの誕生である。

そして、今や厚底スタイルは、トレンドから定番化。あらゆるブランドのランニングシューズが、LOW DROP(低いソール高低差)、HIGH STACK HEIGHT(高いソールの厚み)になり、“HOKA化“していっている。

ランニングシューズ史に残る出来事になったわけだ。

そして、ランニングシューズ史に残る出来事からはや10数年経ち、今ではHOKAを知らないランナーはもちろん少数派になったが、例えば、スイスエンジアリングのOnの追い上げ感も凄まじいし、また、EVAマシュマロクッションは他社との差別化が難しくなるなど技術的問題も出てきていて、かつてのようなアドバンテージがあるは言い切れない状況、それがこの所のHOKAを取り巻く状況であった。

そんな折、今回のHOKAらしい超厚底スタイルのモデルが発表された。

CIELO X1(シエロ エックス ワン:以下 シエロx1)とSKYWARD X(スカイワード エックス:以下 スカイワードx)の2モデルだ。これらはHOKAの代名詞的なマックススタイルを貫いた、しかも、進化するテクノロジーを惜しみなく搭載したモデルで、今後のHOKAを感じることのできるモデルだと言ってよさそうだ。

3/1メディア発表があった


【CIELO X1はアスリートも困惑させる超厚底】

クリフトンシリーズのロングセラーもあり、EVA(エチレンビニールアセテート)にこだわり続けた感のあるHOKAであったが、昨年ROCKET X2(ロケット エックス ツー:以下 ロケットx2)にはじめてPEBAフォームを使用してから、そのプロダクトの性格にあわせた最良の素材を使うことに、もはやためらいがなくなった。

そして、ロケットx2のアスリートの記録への貢献の成果、商業的な成功もあって、それに続くスーパーシューズとして、シエロx1は、スーパークレイジーなマックスクッションスタイルとしてお披露目されたわけだ。

硬度の違う2層のPEBAフォームから構成されたフォームは、当日会場に来たHOKAアスリートの鎧坂、宮下両選手もまだ慣れていないと言わしめた、ソフトでふわふわなスーパークッションである。ロケットx2の使用方法とは使用レースの距離などでの棲み分けされたスタイルになっていると言っていいかもしれない。

特筆すべき大きな特徴は、今回試行錯誤を繰り返して作られた左右非対称な構造の複雑なウイングレッドプレート、これがソフトフィーリングを全体をしっかりまとめて推進力へと変換させる要となっていると言えよう。

ミッドソールの横側に張り出していたり、単純にフラットな形ではなく凹凸もあるような複雑な構造になっていて、柔+剛の最適なバランスを作りしているわけだ。そのルックス、搭載されているスペックの、最上級のソフトフィーリングとその推進力はこのシューズの特徴だと言えるだろう。

HOKA スカイワードx


【SKYWARD Xは最新スタイルのスーパートレーナーモデル】

このデイリートレーナでもない、スーパーシューズでもないスーパートレーナーはこのスカイワードxが業界初ではない、しかし、厚底の先駆者HOKAが発信するからこその価値があるのではないか。

とは言え、46mmの厚みは世界陸上競技連盟が規定するシューズルールに抵触するスペック、いわゆるイリーガル(違反)スタックハイトのミッドソール。しかし、そんなルールは市民ランナーの我々には関係ないことで、このスカイワードxは、そんなランニングを楽しむ我々市民ランナーのための“スーパーシューズ“と言えるかもしれない。

HOKAが2009年にシーンに投げかけたマックスクッションスタイルは、時代を経てスーパートレーナーに進化したのであろう。そう言ってもいいのではないか。このスタイルは、分厚い厚みと広いプラットフォームで安定する、だけどそこそこ軽量、おまけにプレートもあるので推進力を出せるいう、まさに、用途やレースの距離、ランナーを選ばないスーパースタイル、ただ、その背景には素材/製法の進化が切っても切れないわけだ。

超臨界製法(スーパークリティカル)という最新製法で作られたフォームとスーパーシューズに使われる反発弾性の高い素材PRBAフォームのハーフハーフのミッドソールを持ち、その間には、捩れをコントロールする役割のまるで自動車のサスペンションのようなカーボン製のH型プレートを搭載するというモンスターシューズがスカイワードx。

シエロx1とは違って、アッパーもしっかりとしたものになっていて、あるランナーには距離走用、あるランナーにはワークアウト用、あるランナーにはジョグ用、あるランナーにはフルマラソンのレースデイシューズといった、使うランナーによって七変化するいろんな顔を持つまさにスーパートレーナーというわけだ。

【HOKAの今後のラインナップが楽しみだ】

そうは言っても自分はクリフトンでいいんだ、ボンダイが好きなんだ、そんなランナーの方はこういうイメージを持ってほしい。こういったトップモデルの技術力は必ずデイリートレーナーのようなブランドの看板モデルに投下されていくのが常、きっと今後はクリフトンやボンダイにもこのエッセンスがブレンドされていくことであろう。

特にクリフトンは次回10thアニバーサリーになる。

クリフトンは定番が故に、アップデイトしていく部分と守るべき保守部分が同居せざるを得ないモデルであることは否めない。しかし、この数モデルはより保守的なアップデイトであったが故に、その間に他のブランドは、HOKA化からブランドのオリジナル感を出すようなモデルを輩出するようになった。今度こそ、大きなアップデイトがあるのはないかと個人的には楽しみにしている。

鎧坂、宮下両選手もクリフトンファン


今回の2モデルに代表されるテクノロジーを惜しみなく投入する今のHOKAには期待したい。トレーニングのほとんどをクリフトンで、ボンダイやガビオタも履く(レースデイ以外の彼らのこんな良習慣も見習いたい)というHOKAファンであり、HOKAアスリートである鎧坂選手も驚き、そして、さらに愛せるような、そんな今後の展開を期待して楽しみにしたい。

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