詩 第十七集 鬼哭歌

復讐の物語は大好物なんですけれど、現実は常に生者の為の行動がしたい。死者のために出来るのは、思い出すことだけ。みたいな気持ちになることがあります。

欲しいのは
血巡る肉の間から放り出る
鼓動だけ
嫌いじゃないから
投げつけないで頬張る
一番大事な事ができなくなるくらい
無くすってそういうこと
口にしなかった感情も
文字に留めない感情も
描かなかった感情も
ないのと同じ
思いの発露と伝播
悲しい時に帰る場所を無くしたみたいな錯覚
生きるは苦しいと教えられたはいつのこと
もういない人格の片鱗をあなたに見せられる時
諦めたような憐れみが束の間
私を癒すのだと
懐かしい機知の感覚
あの頃嫌った
スカートのひだの演舞
こんがらがる蛇体
混戦する回路
わからないままでよかった
言葉の強さだけ伝わったって
響かせられなかった
揺れなかった

投げ銭してますので、よかったら!以下サンキューメッセージです。

ここから先は

15字

¥ 100

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?