詩 第十九集 感傷歌

詩にすると人物の属性が限定されないのがいいかなぁと思います。読み手にとって幅広く解釈できる。

生まれた頃にできた凹み
ずっと残ると思ってたのに
平にならされちゃって
よそよそしいな
気持ちだけあっても
ぶつからないものなんて
無いのと一緒
いいじゃない幸せなんて
どこにでも転がってるんだから
追い求めても 気がついても
背後に影が刺す時
それは詩ではなくなってしまう
贈りたい言葉などなかった
押し付けてあなたの胸前を彩りたかった
塗り付け 塗り込んだ 油絵具
飛び越えるような約束
どこかで分岐した
私と関係のない行き先
だから またこの道を歩いて行こう
救いたかったものを手で掬い
気づかなかった亡骸が
足元に生きていた
あの時の傷が元で死んでしまったらと思うと
過去を振り返って見たくもなるけれど
足に力を入れて 強く踏んで
全部かきだしたい
何もない洞穴が
空になるまで
通りすがりの文言なんかに
刺されもしないし
知っている

投げ銭をやっております。よかったら。以下サンクスメッセージ。

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