ガントチャートで攻略する漫画描きの進捗管理
想定読者: スケジュール管理に困っている趣味漫画描きのひと
はじめに
こんにちは、白塗り美男子です。最近7年ぶりぐらいの勢いで4ページの創作漫画を描き切ったので、手順のメモを記します。特に進捗について、ガントチャートで管理するのが個人的に良かったです。そのあたりについて詳細に書きます。
手順
プロットを書く
話の流れを文字で書き出します。4ページ程度の漫画なら、自分が後で困らない程度に簡潔でもよいと思います。筆者は喫茶店で書いたほうが集中して書けるので、ノートを持って外出して一気に書くことが多いです。
ネームを描く
慣れないうちはプロットを絵に起こすこととコマ割りのレイアウトは、同時に行わないほうがいいです。頭を使うので作品が描き終わらない原因になります。
筆者の場合、まずすべてのシーンを絵に起こすために4コマ漫画のフォーマットを作り、絵をひたすら描きだします。必要なシーンの確認とページの割り振りが決まってから、次にストーリー漫画らしいコマのレイアウトをやります。
筆者はプロットとネームをアイシーから販売されているサムネイルノートにかいています。
実際のプロットとネームはこちら。
ネームを添削してもらう
独りよがりになったり、詰まったりすることを防ぐため、信頼できて沢山漫画を読んでいる親しい人にネームを見せ、赤ペンを入れてもらいます。人に話すことで不自然だけれど放置していた話の流れ・レイアウトの違和感などに気づきやすくなります。
添削をしてもらって修正する目途がついたら、原稿進捗管理の秘密兵器をこしらえましょう。
ガントチャートノートの作成
ガントチャートとは、勉強や仕事などの進捗管理に使われるフォーマットです。よくExcelで作って進捗管理される職場も多いと聞きます。
よく使われるガントチャートのフォーマットでは、使い勝手がよくないので、下記StudyHacker様で紹介されているフォーマットを手書きで作っていきました。
作り方は簡単で、描くページごとに横線を引き、1コマ1目盛りで区切っていくだけです。実物はこんな感じです。(原稿が終わりかけの時のスキャンで失礼します)
ひたすら作画する
4コマ形式で描いていたネームを本番の原稿用紙にあとはひたすら線画→ベタ→トーン→仕上げを繰り返していきます。1日1コマでも進んだら偉業です。自分を褒めましょう。
作画したらガントチャートノートのマスを塗る
作画が1コマ完成したら、ガントチャートノートのマスを1コマ分塗ります。作画とガントチャートノートの塗り進めを繰り返すと、今どれだけ進んでいるかが可視化されるため、気の進まない原稿作業が幾分か楽になります。
さらに原稿の進捗ブーストのために、描きあがった原稿の部分スクショを淡々と貼り付けるだけの個人discord部屋を作ったり、クリスタの製本3Dプレビュー機能を使い、本になった時の見え方を確認したりしてモチベーションを保っていました。
おわりに――漫画描きという長期戦を乗り越えるために
漫画は意外と描くコマが多く、途中で飽きたり息切れしたりして作品がお蔵入りしやすい媒体なのではないかと思っています。一つでも多くの作品が世に出るよう願って、この漫画の制作工程メモ書きを世に公開しました。書いてあること自体はありきたりだと思われるかもしれませんが、未来で迷った自分の役に立てば、このメモの意義が果たせたと言えるのではないでしょうか。
そしてもちろん、お読みくださったあなたの役にも立てたら幸いです。