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[2005.2.13] 合衆国と合州国

(ココログよりサルベージ)

「アメリカ合衆国」は「合州国」が正しいのではないか、という記事を偶然見た。

なるほど、そういえば確かにそうだ。アメリカが州の集まりであり、各州の権限が日本の都道府県に比べはるかに強いことは有名だ。

原語の United States of America を直訳しても、

「州 (State) が合わさった (United) 国、アメリカ」。

うんうん、すごく納得。さては、またどっかの昔の莫迦が誤訳か勘違いかして、それが定着したんだな・・・。

ところがどっこい、詳しく調べてみるとこれがそうでもないらしい。詳細は省いて結論だけまとめると、

  1. 合衆国=共和国、つまり王制でない国という意味のれっきとした漢語があり、訳した人間はそれを採用した。決して勘違いしたわけではない。

  2. 日本語訳としては、United = 合衆、States = 国々と考えるのが正しく、直訳すれば「アメリカの中で合衆国が集まってできた国」となる(そもそも「アメリカ」は国名以前に大陸の名前だ)。

  3. だから、合衆国は間違いではなく、「合州国」は後付け・強引な当て字に過ぎない。どうしても「合衆国」がイヤなら「アメリカ連邦」のほうがよっぽど訳として理に適っている。

というわけ。

どうでもいいと言えば本っ当にどうでもいいが、勉強になりました。

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