屋根裏

音楽映画たまに本

屋根裏

音楽映画たまに本

最近の記事

2022年3,4,5月 ポスト/ネオクラシカル振り返り

さて、今回は2022年の3~5月分の振り返りです。5月にリリースが集中していたので少し盛り沢山。 * 1. Eydis Evensen- 「Frost」 リリースペースが凄まじいEydis Evensenの新作EP。安定してます。収録曲のMVも素敵でした。 2. Fennesz & Sound Earth Legacy - 「Sound Earth」 Fennesz(フェネス)の新譜は、空間性を強く意識させる神秘的なアンビエント。実験音楽の色合いが強いアルバムも4月

    • 2022年1,2月 ポスト/ネオクラシカル振り返り

      あけましておめでとうございます。2月ももうすぐ終わりますね。更新が遅れていたのは気のせいです。きっと。 さて、2022年一発目の2ヶ月間は、シングルのリリースが目立ちました。小粒ですが粒ぞろいです。 1. Alaskan Tapes - 「O Woods/Wake」, 「Lapse/Woodlands」Alaskan Tapesのシングルが2枚リリースです。 シンプルな構成のピアノ音とアンビエントを絡めた作風で、噛めば噛むほど味がする名工と言っていいでしょう。 新作アルバ

      • 2021年アンビエント,ネオ(/ポスト)クラシカル振り返り

        およそ2か月ごとにポストクラシカル/ネオクラシカルを振り返る企画も、ようやく1周年。いろいろありましたが、1年前同様(わたしがよく聴いた)アンビエントも交えて一挙に振り返ります。隔月の投稿にはないものも割とありました。ちゃんと集計してなかった証拠です... さて、先に総評というか全体の私見を。大御所のリリースが相次いだ上にそのほとんどがホームラン級だった昨年と比すると、おとなしい良作がチラホラ、という感触でした。またネオクラシカルものでも、電子音を押し出す傾向が強まった印象

        • 2021年9,10,11月 ポスト/ネオクラシカル振り返り

          先月末に更新するつもりがすっかり忘れてました。そんなわけで9,10,11月ぶんをまとめてザザッと振り返ります。 1. Hania Rani&Dobrawa Czocher 「Inner Symphonies」ネオクラシカル系のピアニストHania Raniと友人でもあるDobrawa Czocherのコラボ作品です。Hania Raniの過去作に比すると、ドラマチックな展開が印象的。モノクロのジャケットもカッコいい~ 2. Ed Carlsen 「Grains Of Go

          2021年7,8月 ポスト/ネオクラシカル振り返り

          お久しぶりです。今回は2021年の7,8月ぶんを振り返ります。 個人的には、特筆する快作が大量に、とはいかない2か月でした。ただHania RaniやEd Carlsenら注目株の新作が一部先行配信されるなど、向こう2か月の盛り上がりを期待させる一面も。 今回は7,8月発表ではないものの、最近聴いて良かったものもいくつか紹介します。体のいい嵩増しです。 1. Vetle Nærø 「State of Mind」ノルウェーのピアニストVetle Nærøによる新譜です。シン

          2021年7,8月 ポスト/ネオクラシカル振り返り

          2021年5,6月 ポスト/ネオクラシカル振り返り

          この企画もはや3回目。(ほんとうに)微々たるアクセスではあるものの、継続して見て頂いているようで、ありがとうございます。今回も粛々と直近2か月のポストクラシカル・ネオクラシカルのリリースを振り返り。 1. Carlos Cipa 「Remains(Munich Session)」毎回登場するひと一人目。「Remains」のホール録音バージョンながら、相変わらずいい音で癒されます。大音量で聴きたい。 2. JFDR 「Backyard Village(Original Sc

          2021年5,6月 ポスト/ネオクラシカル振り返り

          漸近

          https://youtu.be/eA55aPOMMZ4 ダイヤモンドプリンセス号がまだ太平洋を運行していたその頃、ぼくは教習所に通っていた。効果測定とは名ばかりの空き時間。やることは限られていた。さんぽ。スマホ。読書。 漫喫顔負けの品揃えだった。頭文字Dやカイジをも並べる強気な棚。ヒヨって「タッチ」を読み始めた。 「タッチ」。みなさんご存知野球漫画。上杉タッチャンとカッチャンそして朝倉南の物語。野球に疎い自分でも、ページは自然とめくれていった。兄弟の亡霊に取り憑かれた

          2021年3,4月 ネオクラシカル振り返り

          シーンを代表する大御所が新作を連発した1,2月に比べ、このところ目立ったリリースがありませんでした。 かと思いきや、じわじわと新興勢力が重要作を発表していたそんな2か月でした。 1. Eydís Evensen 「Bylur」前回も紹介したEydís Evensenのデビューアルバムがついに発表。「Bylur」、吹雪と題された本作は、彼女の故郷アイスランドの厳寒な大気を想起させるエモーショナルなピアノネオクラシカルです。バイオリンによる引き立てもさることながら、多用される

          2021年3,4月 ネオクラシカル振り返り

          2021年1,2月 ポスト/ネオクラシカル 振り返り

          1,2月に発表された新作を振り返り。 紹介するのは以下5組。 1. Eydís Evensen  ネオクラシカルの原産地ことアイスランドからまた新星がやってきました。音楽性は同郷のÓlafur ArnaldsやGabríel Ólafsにも通じる、ピアノとストリングを基調としたまさに王道サウンドで、そこはかとない寂寥感を演出します。2021年3月現在で3枚のシングルを発表しており大手とも契約済みで、MVもそれぞれ気合が入った仕上がり。これからの動向に注目でしょう。 1曲だ

          2021年1,2月 ポスト/ネオクラシカル 振り返り

          2020年アンビエント,ネオクラシカル振り返り

          開設以来放置していたこの場所をようやく再起動。 2020年に発表されたアンビエントおよびネオクラシカル/ポストクラシカル音源でよく聴いた作品を羅列していく。先に断っておくと、ピアノサウンドが中心でネオクラシカル多めである。 アルバムから好みをピックアップしたプレイリストもいちようこちらに。 そもそもネオクラシカル/ポストクラシカルはここ十年ほどでじわじわ拡大している音楽区分であり、映画音楽やドラマ音楽との連関が強い。Nils FrahmやOlafur Arnaldsなどの大

          2020年アンビエント,ネオクラシカル振り返り