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父からの年賀状。~父のこと⑨~
#20241214-506
2024年12月14日(土)
先月――11月頭に父が亡くなった。
母の分は、父とつながりがある方々へも喪中はがきを出さねばならないため、業者に印刷を依頼した。
我が家の分は、自宅のプリンタで無地のはがきに印刷することにした。
年賀状はいつもむーくん(夫)と私、そしてノコ(娘小5)の3人連名にしている。年賀状ならともかく喪中はがきをまだ小学生のノコが出す必要はないだろう。ノコの友だちたちには年賀状を出す習慣がないのか、毎年ノコの年賀状が届いてから投函しているようだ。
PCで喪中はがきを作成する。
夫婦連名のはがきなのだから、「義父」とすべきだろう。
父の姓を見れば私の旧姓なのだから、私の父だとわかる。
だが、「義父」と書きたくない。
「義父」としたはがきと「父」としたはがき、二種類作った。
送る相手が夫に重きがある場合は「義父」、私に重きがある場合は「父」とした。
昨年末に使った年賀状用の住所録を印刷し、今年のはじめに受け取った年賀状と比べる。住所変更がないか確認する。
作業を進めるうちに、父からの年賀状が出てきた。
縦長の線にくるくるとからまったような読みにくい、父の字だ。
思わず、指先でその懐かしい字面をなでてしまう。
受け取ったとき、私は「今」を想像できなかった。
書いたとき、父も「今」を想像できなかっただろう。
まさか1年もしないうちに、父がこの世から去ってしまうなど、この年賀状を手にしただれもが思い描くことはなかった。
目頭が熱くなる。
持病があったり、闘病中だったりと、死を遠くないものとして想像できたとしても、できなかったとしても、いざ失ってみるとその「生」に軽いも重いもないのだと知る。
予想できようが、できまいが、失うまでわからないのだ。
お元気にお過ごしの様子 喜ばしい限りです。
今年も体に気をつけて
良い年にして下さい
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