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連載【癌で死ぬか死刑が先か・8】アホな俺が大人になって

※ お読みになる方へ : 事件の詳細が書かれており、不快な思いをされる場合がございます。ご注意ください。

 ガキの頃からの判断力の無さと言うか薄いと言うか何かが足りない。
上手く説明できないけど…俺っておかしいんじゃないかと思うことが、俺の人生を振り返っても多々あった。

 中学校に上がる時に自分の番号を探しても見付からない(汗)
で…友達に話したら「まっちゃん(俺の綽名(あだな))特殊学級じゃーねーの!?」
俺「嘘やー(泣)勘弁してくれよー、、、」と言い乍も、
心の中では、それ十分にあるなー何せ、ひらがなさえ、小3でやっとマスターしたぐらいやし(苦笑)
掛け算の九九でさえ、未だにマスターしてない!
指で数えなきゃ出ない。あ~、、、絶望の二文字(※この当時は絶望の漢字ですら知らないので、ぜつぼうの四文字)

 特殊学級の事は知ってた。
と言うか、小学校で知っていた。
確かー「たんぽぽ」学級とか「すみれ」学級とかそんな名前だったと思う。俺の昔、住んでたアパートの真向かいの女の子が知的障害なのか?
その当時はそんな言葉も知らなかったが、とにかく、当時の子供の頃の俺の一言はおかしい女の子と思ってた頭が。
そんな子らと一緒の学級!!!?マジあり得ない。
そんな所に入ったら、俺はもう中学校には行けん、頭を抱えた、、、
友達が、俺の代わりに探してくれたのだろう。
「まっちゃん、まっちゃんの番号があるぞ!!」と教えてくれた。
からかってんのか?「あれー間違えたーっじゃ済ねーぞ!!」
とにかく、友を信じて、確認した。
「あっ、俺の番号じゃー! マジかよー!」って中学入学と言う、誰でも、入れる、義務教育にこんなに喜ぶ俺も俺だ、、、。

 周りの友達は、俺が超難関大学でも入学したとでも言わんばかりの、喜びよう!!やば、、、友は俺をアホと思ってたんや、、、
まぁー、、、言い返せれんけど(苦笑)

 俺はアホやったけど、友達の前では明るいアホなので、そこそこ人気があった。レベルの低い笑いのネタでも、周りは爆笑してくれた。
友達の家に遊びに行っても、友達の母親とか3つ4つ下の弟とか妹とかは、俺の話に笑ってくれたし、と言うより、子供やから、ゲラゲラ転がり乍ら笑ってた。
だからかも知れんけど、家の中が明るくなるのかな?
友達の母親はよく「松井くん、いつでも遊びに来てね」って言ってくれた。

今思えば、俺の頭の精神年齢が低いので、3つも4つも下の子供のツボ(笑える)を知っていたのも、俺のレベルの問題だったと今はハッキリ言える。
また、中学に行っても、小学校から勉強はできなかったので、中学1年の頃もサッパリやったし、先生の言葉が何を言ってるのか意味さえ判らなかった。
だから、俺は道徳にしても、学んでこなかったし、小学生の頃の2年生までは、家に帰ったら、「ただいま」じゃなく「おかえりなさいー」って帰ってくるガキやった。

 俺が中2で不良になったら、学校側は、髪の色がダメだとか、制服がダメだとか言って、学校に入れてくれさえしなかった!
だから、ちょくちょく学校はサボっていた!!
たまに、行っても昼の休みとか、学校が終りかける時に、寄るぐらい。
何もセンコーから学んで無いし、逆に、不良は、ゴミ扱い。
俺がガキの頃から、一貫してるのは「大人への不信感!!」
それが、色濃く成るばかり、、、

 そうだ..話が脱線するけど、、、大人になってからのエピソードでもこんなことあった。
運送会社で働いてた時やけど…会社の取引先の工場に行った時やが、左側に黄色の車みたいのが止ってたのは分かったが、それがバケット車(※高所作業車)だということには気付かなかった。
会社からも聞いてないし、工場の中は10キロ以上のスピードは出せない為に、ゆっくりと走行してた。
周りを見ても流石に狭い低い橋の下でもない所を、上まで見て確認する事はないと思う…
そもそもバケット車のバケットが伸びて、工場の道路で作業しているならば、外に1人でも、旗振りの警備人さんでも居てもおかしくない筈なのに…トラックの頭に、衝撃が響いた!!

 ドンって!上から人が落下してきたと同時に白いペンキが、トラックのガラスに掛かる、、、
俺は運転席側の扉をあけて、そのペンキ屋の人の元に近寄って無事を確かめるが、相当に痛そうな声を出していた。。
命には別状ないようだが、骨は折れているだろう!!
頭の方も気にはなるが、、救急車で運ばれた!!
他の同僚は会社からバケット車の事を聞いていたらしい。
俺はマジ知らんかった!!
免許を持っている身ではあるが、俺の不注意までが消える事はない。

 社長に「被害者の病院にいって、見舞いに行ってくれな!!」
「ちゃんと菓子折り持ってな!!」と強く念を押された。
勿論それぐらいの常識は俺でもあったのだが…
その後、俺は怪我をさせてしまった本人を怒らせてしまい、出入り禁止となった。
その理由が…病室に入り、ケガ人の妻だと思う人に菓子折りを渡し
「この度は誠に申し訳ありません…」までは良かった。
それにその後も別に俺に悪意は一切ないのだが…。
俺の言った言葉が相手を怒らせたという理由で、ここがダメだと言われるまで気付かなかったし、それを聞いて、なるほど…確かに言われてみればと納得したのだが、その時俺に常識が欠けていた事を知った。

 その理由だが、俺が被害者であるペンキ屋の方に「大丈夫ですか?まさか上から落ちてくるとは思っていませんでした」と笑いながら喋ったのです。
その時に相手から一言も文句を言われなかったので何も問題ないと思ってたのですが、社長に呼び出されて、ことの顛末を聞き、何が悪いかを教えてもらい、初めてそれが人としてダメだったこと、常識が無かったことを知り
これが社会の常識なのか〜と…一般の市民ならば誰もが持っているだろう常識をその時に知りました。

他にもいっぱいあり過ぎるけど、いかに俺が何も知らないで社会に出されたかがお分かりになりましたでしょうか?
そんな俺を世の社会の人達は、俺を断罪できるのか!?
その闇を、この闇を、あなた達が知らない社会の闇、ひいては国家の闇の一部に追々触れてみようと思う。

では、話は戻り…
タタキでパクられてYとは別々の警察署になり、ここでも共犯のYのデタラメな嘘で俺の勾留は長く続いた。。
理由はYのクソ野郎が取り調べでタバコを吸いたいが為に、何処そこの山だかに「拳銃(ピストル)を隠してる」だとか…
俺が刑事に「Yの嘘ですよ!!」と言っても「俺も嘘だと思ってるが、その話を聞いた限りはな〜・・」とシャベル車だかを使って捜索というムダな血税を使っていた…

 裁判の日、俺は反省文とか書いたことないし、弁護士も何も言ってなかったし、反省文は書いてなかった。
だが共犯のYはちゃっかり反省文と出所後の将来のプランを書いてあった。
内容は「調理師の資格を活かして、そっち系の仕事を探します」との事!
俺は心で、この大嘘付きのカッパめ~っと笑いたくなった。
お前みたいな、ウソップが更生できるかぁーって!

 お互い実刑判決を喰い、Yは盗犯の常習が付き俺より3年長い8年の実刑。俺は5年やけど、その後に、略式の罰金が30万円来たので、2ヶ月プラスされた。
この当時は、何処の刑務所もいっぱいらしく、俺の年数の刑ならば、短期刑務所(8年未満の刑の受刑者)だった筈が、いきなり長期刑務所に入れさせられた。

Vol.9に続く


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