「その恋は光を超えて」創作覚書

「その恋は光を超えて」を書くときに気をつけたこと、感じたことを書く。

キャラクター数は増やしすぎない。技量がないなら味方二人と敵一人くらいでも手一杯になる。特に今回はパッションリップという話せないキャラクターが一行にいるので非常に動かしにくかった。話すことができないと舞台装置に徹することになってしまうので、話す以外の感情の動きの表現が必要かもしれない。
多数のキャラクターを出して多様性を出しながら会話に参加する人数を制限するために決闘、負けた方を退場させるという方式は便利である。ただし負けた方が死ぬというのは、キャラクターのバックボーンを使い捨てにするということでもあり、負けた方は退場するが死ぬことはないとした方がいいかもしれない。

戦闘において主人公側は弱い方が都合が良い。勝算を探し、敵を乗り越えるというプロセスの方がより楽しく読むことができると思う。
メルトリリスの場合においては、元々CCCで「チート」を行うキャラクターでありそのまま登場させると単に敵を蹂躙するだけで終わってしまう。(極端な話ウィルスを撒いて放っておくだけでいい)そうしないためにも弱体化させる、段階的に力を使わせるというのが必要だった。
戦闘シーンでは誰がどういうアドバンテージを持つかというのに気をつけていた。今回の場合圧倒的なのはマスターの情報アドバンテージである。そこから活路を見出すように描くとよかった。

プロットについて、まず目標の話数を決めた。今回はextraに倣い7戦したいと考える。そしてオープニングとキアラへの敗北合わせて10話程度になると見込んだ。
そこから各話数に対してどのようなイベントを発生させなければいけないかを考え割り振る。(誰かとの出会い、特定の目的の達成など)
大まかな話数ごとのイベントが決まったら各話内のプロットを決める。始まりと、終わりと、描きたいシーンが矛盾なく流れるように配置したり間を補完する。1話ごとに話が完結するようにすると次の執筆がやりやすかった(前後の繋がりを気にしすぎなくてよいため)

細かい話
短い話数でお約束を作るのは難しいので1話ごとに決め技を変えていた。
話せないパッションリップはかなり持て余し気味なので改変を入れてもよかったかもしれない。
メルトリリスの口調は話数を追うごとに高圧感を出すように心がける。素の桜の上に力を乗せることで自信が徐々についていく、また繋がりの強いマスターに対しても若干口が悪い

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