公倍数、整数の問題(中学入試)

今回のお題は

問)16, 24, 36のどれで割っても5あまる3けたの整数で、最も大きい数を求めよ。

というものです。

この問題、大きく分けて2つのセクションに分けられます。
一つ目は
「16, 24, 36のどれで割っても5あまる整数ってどんな整数」かを考えること。
二つ目は
「上のような整数のうち最も大きい3桁の数はどうやって求めるのか」です。

○で割って⬜︎あまる整数とは?

例えば
「7で割って割り切れる整数は7の倍数」
なので
「7で割ると3あまる整数は7の倍数に3を足したもの」ですね。
また
「7で割っても8で割っても割り切れる整数は7と8の公倍数」です。
これらのことから
「7で割っても8で割っても3あまる整数は、7と8の公倍数に3をたしたもの」
だということになります。
7と8の公倍数は7と8の最小公倍数56の倍数ですから、7で割っても8で割っても3あまる整数は小さい順に
56×0+3=3   ←コレを忘れずに!
56×1+3=59
56×2+3=115
56×3+3=171

となります。一番小さい整数が3で、その後に56ずつ大きくなっていく(これを等差数列といいます)ことが分かりますね。この考え方を利用していきます。

16, 24, 36のどれで割っても5あまる整数は

上に書かれた考え方から、16と24と36の公倍数に5を足した整数のことですね。
さっそく公倍数を求めていきますが、3つの整数の最小公倍数を求めるときの連除法(すだれ算)に注意してくださいね。
3つの整数のうち2つだけでも割り切れる整数があるのならば、割ってください。ココでミスする人が意外と多いんです。


ということで、16, 24, 36の最小公倍数が144だと求めます。ということで、16, 24, 36の公倍数は144の倍数だから16, 24, 36のどれで割っても5あまる整数は
144×0+5=5
144×1+5=149
144×2+5=293

です。一番小さい整数は5、それから144ずつ大きくなっていっている(等差数列)数のことですね。

最も大きい3けたの整数は?





さて、最も大きい3けたの整数
だということにも注意しましょう。思わず
「最小公倍数の144に5をたした149が答えだ!わーい!」
と早とちりをしてしまう人もとても多いです。ここまできて間違えてしまうのはもったいない!慎重に問題を読み、何を答えるのかを確認しましょうね。
先ず144を何倍したら1000より小さいけど1000に近い整数になるのかを考えましょう。
1000÷144=6あまり136
なので6倍ですね。7倍すると4けたになってしまうから違いますね。
ということで、最も大きい3けたの整数は
144×6+5=869
です。やっと答えがでました。

このように
○で割ると□あまる整数
というのが問題にあれば
○の倍数に□を足すんだ!
と考えておいてくださいね。
○で割っても×で割っても〜
だったら
○と×の公倍数
ですね。


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