速さの問題を比で解こう(中学入試)

今回の問題

太郎君は家を8時ちょうどに出発して、分速60mの速さで学校へ向かうと、始業時間に3分遅刻してしまいます。そこで、同じ時間に家を出発して分速100mの速さで学校へ向かったところ、始業時間の7分前に到着しました。太郎君の家から学校まで何mあるでしょうか。

速さ・道のり・時間の関係

上の問題は「同じ道のり」を「違う速さ」で進みますね。そのときの速さとかかる時間の関係を比で考えていきましょう。
道のりが同じ場合なら、速いほどかかる時間は少なくなりますね。速さが2倍、3倍…となるとかかる時間は1/2, 1/3, …になります。逆に速さが1/2, 1/3, …になると、かかる時間は2倍、3倍…になります。

いわゆる「反比例」というやつです。
道のりが同じならば、「速さ」と「かかる時間」は反比例します。

反比例と比、逆比って?

進む道のりが同じ場合
速さとかかる時間は反比例します。
この問題では分速60mと分速100mなので、速さの比は
60 : 100 = 3 : 5
ですね。速さとかかる時間は反比例しています。このような場合
かかる時間は速さの逆比になります。
つまり分速60mでかかる時間 : 分速100mでかかる時間 = 5 : 3になるということです。
逆比の作り方は簡単です。
2つの数の比の場合は、比を入れ替えるだけ。3 : 5 → 5 : 3 にするだけです。
3つ以上の数の場合、「逆数の比」にすると出来ます。(2つの数でもできますが)
例えば2 : 3 : 6ならば、それぞれを逆数(仮分数にして分母と分子を入れ替えた数)にして
1/2 : 1/3 : 1/6 全部を6倍して
= 3 : 2 : 1 になります。

かかる時間を線分図にして解いてみよう。

分速60mで登校したときと分速100mのときのかかる時間の比が、速さの逆比の5 : 3になることが分かりました。
また
分速60mだと3分遅刻
分速100mだと7分前に到着
ということから、かかる時間の差が10分だということも分かりますね。
コレを線分図で表して解くと

上のようになりますね。
「同じ道のりを進む場合、速さとかかる時間は反比例し、比は逆比になる」
ことは色々な問題に使えます。
例えば
「同じ道のりを行きと帰りで速さを変えて往復する」
などという問題でも使えます。
また次の機会に紹介していきますね。

それでは、ここまで読んでいただいてありがとうございます&お疲れ様でした。

#小学生算数
#中学入試
#速さと比
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