【3月】須山の枝物を使ったふんわりブーケ
早朝6時、雨と濃霧の十里木を経由して1時間程のところで生花の仕入れに車を走らせる
冬の雨とは違って熱気と湿度をもった「春の雨」
朝は、まだ数輪しか咲いてなかったソメイヨシノが、帰りに同じ場所を再び通ると明らかに2分咲きほどに開花が進んでいるのが分かった
豆知識:
お花屋さんでも、固い蕾の桜を早く咲かせたいときに使う手法で、”バケツの中のお湯に枝を浸けて、ビニール袋をかけて早く咲かせる"というやり方があります
畑でどんな花に出会うかで、今日のブーケを決める
切り枝の仕入れに向かった先は、フローリックのある御殿場駅周辺(標高457m)から富士山方面に少し登った標高600メートルの裾野市須山にある庭木専門の圃場
もともと永く庭木の生産を行なっていた方がご高齢により引退し、耕作放棄状態だった畑を
現在は私と同世代の方が引き継いで管理されている
広い敷地に百種類の以上の庭木が植えてあり、時間の経過による自然樹形と
標高特有の苔が育ちやすい環境が良い影響となって、他にない趣のある枝姿が特徴で、私はここの素材が大好だ
季節の移り変わりと相まって毎回、仕入れの時間が楽しくて仕方ないのです
今回は「絶対に桜を使ったブーケにしたい!」と思って畑に乗り込んで行きましたが、ちょうど使い時の愛らしい二つの花材に目が止まり、急遽変更!
ピンク雪柳と、桃を使ったブーケを作ることにしました
切った枝をそのまま放り込んで車で20分ほどでフローリックに到着。
これはバケツにお水をつけなくても全く問題のない距離感で、植物への負担が少ないことはもちろん、輸送による環境負荷の低さが本当に心地よい
フローリックのワークショップのテーマは「とにかく楽しく」
今回はブーケ作り初挑戦のおふたりをお迎えして、とにかく楽しくブーケを作ってもらうことをテーマにワークショップを進めていきました
色彩や香りはもちろんのこと、曲がった枝の個性、微妙な咲き加減、茎の硬さ、柔らかさなど、実際触れてみて、初めて感じる事がたくさんあると思います
このワークショップに参加したことで、自然素材の味わい方をちょっと拡張して
植物に対する解像度が昨日よりもちょっと上がる。なんて変化が起きてくれたら良いな。
桜を使わない、桜みたいなブーケ
古典的な生花でもよく使われる花材「雪柳」のピンクバージョン
これが絶妙に「今日使って!」と言わんばかりの切り前で、、
(切り前とは…競り用語で「収穫時の開花具合」を指す)
桃もとっても良い状態だったので、ふんわり優しい桜をこの二つで表現しよう!と閃きました
ちょうど初物のライラック(静岡市産)も手に入って、出来上がったブーケは
最高にガーリィな仕上がりに
初参加のお二人でしたので、スパイラルテクニックの説明に重点を置いてご説明しながら1時間ほどで束ねていただきました
スパイラルテクニックの詳しい解説はこちら記事に
本日の季節のドリンク
三島の「勝又苑」さんの、カレンデュラティーを、自家製の発酵柑橘シロップで割ったものをお楽しみいただきました。
勝又苑さんは、三島市箱根山麓にある無農薬・自然栽培で緑茶はハーブティーを
栽培・販売しているお茶屋さんです。和紅茶もとってもおいしいのでおすすめです
次回は4月21日 19:00〜、22日 10:00〜で、生花を使ったワークショップを予定しています
詳しい内容と予約方法は、3/30(金)にインスタグラムとニュースレターにてお知らせします!
楽しみにお待ちいただけますと幸いです
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