井の中の蛙(frog in a well)「散乱」

音楽好きのギター小僧です。 作った詞に後から曲を付け、少しずつ歌にしています。 コンセ…

井の中の蛙(frog in a well)「散乱」

音楽好きのギター小僧です。 作った詞に後から曲を付け、少しずつ歌にしています。 コンセプトは「距離のある現実と生の肯定」です。 ぜひ曲も聴いてみてください。 https://linkco.re/eG6vPd7u

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アルバム「余生」配信

ご無沙汰しております。 この度アルバム「余生」をリリース致しました。 全10曲です、お好きなサブスクリプションでお聞きください。 作詞作曲、演奏、Mix:井の中の蛙 アートワーク:水彩書道家 Ryoさん​

    • 仮に打ち込む先が見つかっていたとて

      はじめに私の周りは、自分の打ち込む領域が明確になっている人が多い。 不思議なものでその職業についてから後発的に出会うのではなく、 学生時代から自然と付き合いがあり、結果的にその職業についた人が多い。 例を挙げると会社を立ち上げて代表取締役になった友人から、ファッションブランドの経営者、ゲームのグラフィックデザイナー、漫画家、料理人、ガラス職人、放送作家など。士業を目指し、司法試験を受け続けている者もいる。 そういった人々は意思決定能力が高く、話す上でのスタンスがはっきり

      • 運も良かった

        はじめに学生の頃、マイケル・サンデル教授の行っていたハーバード白熱教室という動画を見つけて、以降その講義の様子に胸を熱くした事は記憶に新しい。 正義とは何か。トロッコ問題。トマス・ホッブズのリヴァイアサンの話など、純粋に興味の唆られる内容が多いだけでなく、世界中から超優秀な学生が集まり、己の考えや体験から教授に肉薄していくその講義室の様子に憧れを抱いた。 以降、マイケル・サンデル氏の書籍を追い続けている。社会における事実や根差した問題を元に投げかけられる鋭い問いは、いつ

        • フットワーク重め

          はじめに友人と会う際、かなり前持って日時の予定を組むタイプだ。 数日前から当日にかけてのお誘いは、どんなに仲が良い友人でも躊躇する。 正直言って数ヶ月前から入れておきたい。予約の取れないお店のようにできる限り先の予定であれば、本番を迎える為の心構えができるというものだ。 毎日予定を数時間刻みで入れているが、その多くは自分自身で完結するものばかりで、他の人と都合を合わせる頻度も少なくなった。 断る際にいちいち理由を言わなくて良いし、説明したとて欠席する事実は確定している

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          ブレイン・ハック

          脳を覗いている 人の家にお邪魔する時、必ず目で探してしまう場所がある。 勿体ぶらずに率直に言おう、本棚だ。 その場所は持ち主の知識欲や焦燥感と深く結びついている。 どの領域に興味や知見があるのか、また無いのか。 一時的に補填しようと思っているか、今は諦めているのか。 今日に至るまでどのような問題意識を持っているのか。 誰の言葉を信頼し、何処に人生の大半を割いてきたのか。 どの領域に無関心で、今日まで触れずに生きてきたのか。 こんなにも分かりやすい場所は無いとさえ思う

          振られた数値との折り合い

          実感を伴い飛躍する価値 時折、ぼんやりと商品や体験に振られている価値について考える。 1日の終わり。抜け殻のようにくたびれた体を惰性で動かしながら銭湯に行き、露天風呂で体を解きほぐす。管理の行き届いたサウナでじっくり汗をかく。 2時間近く温冷交代浴を繰り返したあと、体を良く拭き、綺麗に洗ったTシャツに袖を通す。870円。 帰り道にお気に入りのクラフトコーラを流し込む。 全身に甘味とスパイスの香りが駆け巡る。その日の事が思い出される。 320円。 ブルース好きの店長さ

          振られた数値との折り合い

          さらば碧き君の面影

          2024年7月1日。午後11時半。 大学時代からの親友が成田空港から出発した。 行き先はイギリス。帰る予定なし。学生気分の小粋な旅行ではない。 彼女はその身一つで夢を叶えに、十数年憧れ続けていた場所に移り住むことを決意した。現地での仕事も借りる家も今日の時点でまだ決まっていない。歴史的な円安の影響でさえも貴方を止めることは出来なかった。 何とも潔く、凄まじい覚悟である。 コロナ禍を耐え忍び、長年待ち望んだワーキングホリデーの枠を掴み取った。出国の為に全ての準備を終えて

          ピーキー・エンジン

          時間が飛ぶ感覚今日に至るまで、集中の度合いをコントロール出来た試しが無い。 小学生の頃、友人の家に遊びに行った時のこと。 気になった本や漫画があると手に取ったが最後、満足するまで黙々と読み進めてしまうことが続き、呆れた友人に注意された覚えがある。 「友人宅にいること」「部屋にいる友人の存在」「帰りの時間」といった様々な要素が認知領域からどんどん排除され、目前の事象に対し、大量の水のように興味が絶えず注がれていく。 目が悪い人には理解して貰えると思う。極度の近視で周囲に

          洗濯機が壊れた

          事の発端 先日、使っていた洗濯機が寿命を迎えた。 この洗濯機は父方の祖母が介護施設に入る際に手放し、実家に置きっぱなしになっていた古いドラム式だ。一人暮らしの時にわざわざ新しいものを買うのも馬鹿らしくて、約1年前に引き取った。 夜中はガコンガコンと乾燥をかけていたのに、朝起きると静物のように沈黙している。 メーカーに問い合わせてみたが、2010年製造のモデルで壊れた部品の在庫がどこにも無く、新しい洗濯機を購入して欲しいとのこと。 調べると値段はピンキリ。生活力の低い

          肌に馴染むまで時間を割く

          はじめに 文章に起こすという行動は、私にとってかなりハードルが高い行為だ。 理由は単純明白で、誤字脱字が可視化されるからである。 加えて文章の改行や句読点のタイミングで生まれるリズム、選ぶ表現や言い回しにその人の地力が現れるように思う。露呈するのが恥ずかしいのだ。 実際どのようなテンションで筆を取っているか、技術がないと伝わらない。 話す時と違い吟味できる時間が与えられているから、不用意な婉曲表現を差し込んだり、比喩を考えたりと空白で余計な事をしてしまう。 そんな事を

          肌に馴染むまで時間を割く

          説明出来ない感想は嬉しい

          溢れ出る経緯の違い

          ドライとウェット

          感動と反省の一夜

          思いがけぬ誘いと動揺