生物と宇宙と人類の歴史の話

メンタルの問題でしばらく仕事を休むことになったので、止まっていたnoteを再開しようと思う。

とりあえず目標は休みの間毎日投稿。
結論まで行かなくてもとりあえず書けたところまででアップしていく方針で。

個人的に宇宙が始まってから現代までの歴史に興味があるから、そんなことを書いていくつもり。

宇宙が始まってから現代までってかなり範囲が広いけど、進化の話が好きとか宇宙が歴史がっていうんじゃなくて、それらの間にあると思っていた境界は実はそんなにはっきりとしたものじゃなくて、一連のつながりのあるものなんじゃないかという感じがしている。

最初は生物の進化の話だけがわりと好きで、歴史は学校の授業が苦手であまり好きじゃなかったし、宇宙は自分とは関係のない話みたいな感じであまり興味がなかったんだけど、いろいろあって全部つながっているから全部知りたいという感じに今はなっている。

この進化と宇宙と歴史がつながっているっていう感覚のキーになりそうな話を2つして、それからざっくりと生物の進化の歴史をした後に、これの最初と最後って宇宙の歴史・人類の歴史と連続してつながっているよね、みたいな感じで書いていこうかな。


じゃあ1つ目のキーについて。

僕たち人間とか犬とかカエルとか、他にもパソコンとかテレビとか、あらゆる物質は原子からできているわけです。
生物だったら水素と酸素と炭素と窒素が多いけど、酸素を取り込むためには鉄も必要で(イカ、タコは銅だけど)、DNAの合成に使う酵素には亜鉛が含まれている。
パソコンだったら、半導体の材料にシリコンが使われていたり、あとは金が使われているなんて話も聞くかな。

これら原子がどうやって生まれたのかっていうと、まず初めにビッグバンが起きて、地獄の業火みたいな高温の中から電子とか陽子とか中性子とかっていう、すごく小さな原子の素材みたいなものが生まれた。

そして膨張とともに宇宙が冷えていくと、くっつこうとするエネルギー(核力)が動き回ろうとするエネルギー(熱)を上回るようになる。
そうしてくっついてできたのが水素。
あとヘリウムの一部もこうしてできたらしい。

そうやってできた大量の水素とほんの少しのヘリウムはだんだんと重力で集まっていって太陽みたいな恒星になる。
重力のエネルギーは熱に変わり、中心部は核融合が起こる高温高圧の状態だ。
こうして起きる核融合によってヘリウムから鉄までの比較的軽い原子(酸素、炭素、窒素、シリコンとか)が生まれた。(というか今も生まれている)

その核融合に使える原子が融合し切ってしまうとその星は寿命を迎える。
軽い星は温度が上がらないから中心部がヘリウムになるだけでその生涯を終えるし、逆に特に重い星の場合は全ての原子が鉄となる。
この特に重い星は最後に重力によって崩壊してスーパーノヴァって呼ばれる大爆発を起こす。

それまで核融合によって発生する熱が膨張する力を生み出していたのが、核融合が止まって熱の発生も止まることで重力による縮む方向の力だけになる。
原子は高温のまま互いが互いに向かって落ちて行き、中心部では星が活動していた頃以上の高温高圧の環境ができる。
ここで起きる核融合によって鉄よりももっと重い元素(亜鉛とか金とかウランとか)が生まれる。

僕たちの体はかつて宇宙で輝いていた星のかけらでできている、というわけ。
実は、そうしてできる原子だけだとこの太陽系に金やウランが多すぎることの説明がつかなくて、さらに別の過程が起こっていたって言われてるんだけど。

僕らの材料である原子が宇宙の歴史とともに生まれたという1つ目のキーの話。


次は2つ目のキーの話。

これは、みんなが協力的な行動を取る集団の中に1匹だけ利己的な個体がいた場合どうなるのかという話。

例えば、チスイコウモリというその名の通り生き物の血を吸って生活をするコウモリがいる。
このチスイコウモリの吸血、と言っても実際は吸うわけじゃないんだけど、この吸血は毎日うまくいくわけではなくて、ときには失敗して食事にありつけない場合もある。
そんなときこのチスイコウモリはどうするかっていうと、同じねぐらに住む他のコウモリから血を分けてもらう。

その助けてもらったコウモリも自分の狩りがうまくいったときにはお腹を空かせた仲間に血を分けるっていう感じで、たまたま運が悪くてうまくいかない日があったとしても仲間たちと協力して生き延びていけるような社会をチスイコウモリは作っている。

じゃあ全員が他のコウモリに無条件で血を分ける心優しき集団の中に、1匹だけ狩りに出かけることもなく毎日他のコウモリから血を分けてもらって生活するコウモリがいたとするとどうなるか。

理想的な利他主義の集団の中では、この怠け者は昔話のような痛い目を見ることはなく、むしろエネルギー消費が抑えられることが有利になる可能性すらある。
もしかすると他の個体よりも多くの子孫を残すことができるかもしれない。

しかし、これはあくまでチスイコウモリが“理想的な利他的な集団″だった場合の話で、実際のチスイコウモリにはそういった怠け者は(おそらくほとんど)存在しない。
なぜなら、チスイコウモリの社会にはやられたらやり返すという文字通りの血の掟があるからだ。

実はチスイコウモリが仲間に血を分けるとき、わけ隔てなく無条件に助けるわけではなくて、前回自分が食事にありつけなかったときに助けてくれたかどうかで対応を変えるらしい。
血を分けてくれた相手には自分も血を分け、分けてくれなかった相手には自分も分け与えることはない。
怠け者は他のコウモリに血を分けることはないので、次第に助けてくれる相手がいなくなり生きていけなくなるというわけ。

こんな風にみんながルールを共有した方がそれぞれが自分勝手に暮らすよりも社会全体の利益が増えるという現象が世の中にはたくさんある。

このチスイコウモリの社会を成り立たせているやり返しのルールはおそらくこのコウモリの遺伝子に刻まれることで共有されているんだろうけど、人間の場合はこういった遺伝子に刻まれたルール(感情とか)の他にも宗教や法律といったルールを共有する様々な手段を生み出してきた。
これが2つ目のキーの話。


この2つのキーをもとに生物の進化の歴史は宇宙の歴史や人類の歴史と連続してつながっているんだよって話を書こうと思っていたんだけど、今日のところはこれくらいにしておこうかな。
もうこの2つの話だけでその連続性がかなり垣間見えているけれど明日は生物の進化の歴史についてもう少し話をして、結論につなげようかな。

そんな感じ。

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