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半分ろうそく
跨線橋の前で老人がうろうろしている。声をかけようとしたが、今話を聞いていては遅刻する。僕は跨線橋を駆けあがった。
ニュースを見て驚いた。跨線橋から老人が転落して大怪我とのこと、もしやあの老人?話をきいていたら、助かったかもしれない。僕の胃にずん!と重い衝撃が走った。後悔するといつもこうなる。ろうそくのような棒をのみこんだ感覚・・・喉が詰まるのだ。
一か月後、その場所で佇んでいるお婆さんに出会った。もう後悔はまっぴら。僕は声をかけ探していたビルまで案内した。そして大急ぎで駅へ。
なんと電車が遅れ、間に合った!
胃の中をふさいでいたろうそくが、パキンと半分になったような軽さを感じた。
会社の前の横断歩道に着くと、信号が青になろうとしている。隣にいた女性が足を踏み出したその時、猛烈な勢いでバイクが突進してきた。僕は彼女を抱きとめた。同じ社の憧れの人を救えたのだ。
僕の後悔のろうそくはすっと消え、体の中を涼やかな風が吹き抜けた。
おわり(410文字)
ストレスを感じると、胃から食道にかけて棒が詰まったような感覚になります。これは私だけ?共感が得られるか難しいかも。それにろうそく、と結びつけたのは無理があるかな?
ちょっと冒険してみました。(≧▽≦)
たらはかにさんの企画に参加させてください。
お手間をかけますがよろしくお願いいたします。
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