ふりかえるとよみがえる
フリとヨミは、仲の良いカエルの兄弟でした。二人の住むフログイナは平和な国でしたが、隣国のスネキアが突然攻め入り、国は大混乱に陥りました。兄弟は真っ先に志願、愛国軍の兵士になったことは言うまでもありません。
スネキアの兵士たちは長い体に合った長い戦車に乗り、赤い舌をチロチロ出しながら、フログイナの首都に迫りました。橋を越えれば、国の中枢部、なんとしても食い止めねばなりません。
もう時間がない…その時、フリが叫びました。
「俺が火薬を持って橋に突っ込む!」
「兄さん!俺も行く!」ヨミも叫びました。
迫りくる戦車の死角に入ると二人は橋脚に飛び込みました。
飛び込むのはお手のものです。
ドッカーン !
凄まじい爆発音を上げて、橋とまさに渡ろうとしていたスネキア軍の戦車が吹き飛び破壊されました。
フログイナは無事侵略を免れ、橋の袂に立派な記念碑が建てられました。
「フリ蛙とヨミ蛙 平和の使者ここに眠る」
おわり(412文字)
またまたたらはかにさんの企画に応募させていただきます。
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