徳永英明の姿と私たちの聞き方 壊れかけのRadio
徳永英明を聴いた。
心から驚いた。このような歌い方をする人は今まで見たことがない。
自分の心臓からゆっくり、ぶわっと大地が湧き上がる感覚があった。
これから書くことは全く事実ではなく、個人がある一人の歌手の姿に対し瞬間的に感じた妄想だということを、あらかじめ断っておく。
顔も、声も、動きも、しっかり見るのは初めてだった。
無慈悲で美しい顔立ちに少年のような無垢な歯並び、深い底から聞こえる、救ってあげなければならない哀しく細く強く訴える声。パーツは何一つバラバラに見えた。徳