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最初が肝心、つぶしがきく職種

凡人は営業事務?

凡人として海外に移住し働くとしたらどんな業界がいいでしょうか。

ドイツは日本のように入社後に研修を受けてから配属が決まるわけではなく、就きたい職種をあらかじめ決めておいて、それに沿って就活をします。
とはいいつつ、やりたいことがバッチリ決まっていてその目標に向かって勉強して、実際に希望の職に就ける人ってどのくらいいるんでしょうか…。

新卒で言語以外にこれといった「食える」取り柄がなく、まあMSソフトくらいならできるかなって人、私も含めて結構いると思います。
そんな人には最初に製造業の営業事務の経験を積むのはいかがでしょうか。

私は人材雇用斡旋会社に登録する前は、出版会社翻訳会社秘書文化施設大人向けの教育施設の講師にエントリーしていました。しかしこういったところは未経験で入ると給料も安いし、そもそも公に募集せずまずは1~2年のインターンやボランティアから、という仕組みのところが多かったです。

インターンで入ると一応給料はいただけますが、たいてい10~15万円です。そこから半分近く税金が取られ、手取りだと一人暮らしもままならず外国人で生活保護も受けれないため生活はかなりキツくなります。
ボランティアなんてもってのほか。生きていけません。

結構ニッチな大手有名企業の翻訳業は、フルタイム正社員でも年収2万ユーロ(約240万円)ほどで愕然としました。ほぼ奴隷ですね。
(こういうのドイツでも容赦なくあります。一応最低賃金は守ってはいますが、特にコールセンター系は酷いもんです。)

普遍的なルールを学ぶ

同時に営業事務や貿易事務も探していましたが、こちらは未経験でも比較的平均的な3,5万ユーロ(約420万円)以上の給料が設定されています。日本の平均年収くらいは未経験でも稼げることになりますし、このくらいあればドイツでも買いたいものは不自由なく買える生活ができます。

製造業を営む企業の事務職の良い点は、広く浅く会社全体を見渡せ学べるところです。
モノを売る外回り営業さんを助け、社内の様々な部署と連携を取りつつ顧客の要望に応え、モノの物流までをサポートするのが主な業務になります。

理想は最初に大企業に就職して、大体のルールと普遍的な経験を身に着けることです。大企業だとそれぞれ会社の特色はあれど、しっかりとしたルールに基づいて仕事をしています。
急なトラブルでもある程度ルールに沿った対応の仕方を学べるので、今後ほかの会社に入ったとしても必ずその時の経験が役に立ちます。

私は新卒で小さなスタートアップ企業に就職したため、会社も私もドイツでのトラブル対応に慣れておらず苦労しました。トラブルがある度に、オロオロして「どーすんのこれ!」と社員全員で絶望していました。

現在は大企業で働き、会社全体の動きや普遍的なルールもある程度理解しているので、もし同じようなスタートアップ企業に入社しても自信をもって正しい選択と対応ができると思います。

転職しやすい

事務の募集は年中結構あります。最初に一度営業事務の経験を積んでしまえば同職種での転職は楽勝でしょう。文化施設の職員や教育機関講師などと比べると、製造業の営業事務のポジションの数は断然に多いですよね。

もし他の職種にも興味が出て転職することになっても、会社の仕組みをざっくりと理解しているので広く適応できるのではないでしょうか。
実際に私の同僚も事務職から外回り営業に転身していました。

事務の仕事をある程度分かっている営業は、事務員さんとのチームワークも取りやすくスムーズに仕事ができると思います。


実際に私も現在営業事務として働いていてとても満足しています。もしまた転職することになっても、引く手はそこそこあるので恐れずに挑めるので安定した職種ではないでしょうか。

参考になれば嬉しいです。



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