QuizKnock 伊沢拓司のANN0 ...QK愛を少しだけ
伊沢拓司のオールナイトニッポン0を聴いた.
ラジオをやりたいと言っていた彼の,念願が叶う瞬間を(ほぼ)共有できたのは幸せなことだと思う.オープニングトークもほどほどに,まずは妄想の中でラジオをやるならずっとかけたかった曲,ブラッドサースティ・ブッチャーズのジャック・ニコルソンから.曲終わりの「最高でございます.最高でございます.」が,本当に最高だった.よかったね.伊沢さん.
QuizKnockを始めてから「自分の賞味期限はどのくらいだろう?」と苦しかった時期に聞き続けていた曲だそう.YouTubeが軌道に乗る前も,東大院を中退する決断をする時も,そのほかにも,きっと色んな波があったろう.それをわざわざ見せはしないけど隠しもしない佇まいが,とてもいい.イケメン田村君の隣にいた時に感じていたことだとか,尊敬する先輩クイズプレイヤー兼クイズ作家の石野さんと本当に楽しそうに話をしながらそのクイズのどこが素晴らしいのかについて語ったりだとか,最初の本を上梓した時のゲンロンカフェでのトークイベントで,出演者が6人なのにお客さんが10人,うち一人は父親だった話とか(ツバナレの話が出る度に思い出しそうだ).筋肉少女帯だったら「星座の名前を言えるかい」が好きだそう.つらい時でも,少しだけ別のことに目を向けてみようよ,みたいな歌詞.
キラキラして見えるけど,いつも順風満帆だった訳じゃなくて,でも米津玄師のカンパネルラではないけど,傷さえも光を反射する輝きの一つになっている.
YouTuberの特徴は,自分たちのメディアである分露出がコンスタントに(も)できるので,その人間のファン,になりやすいということがある.日々その人の動きを追って,それは実際の本人とは違うだろうけれど,その人が視聴者の日常に入り込んで疑似的な身近な人になっていく.そういう中で,「推し」が幸せそうにしていたら,ファンだって嬉しくなってしまう.そういう「好きなもの」ができるのは,嬉しいことだ.
QuizKnock だったら,ふくらPがなんとも好き.他人を悪く言ったり傷つけたりすることがほぼなくて,それはこの人の中にそういう考えがそもそもないんだろうなあと思わせる安心感.それでいて頭の回転は凄まじく速い.知識よりも回転寄り.頭の回転が速いと厳しい雰囲気になりかねないのに,とてもほんわかした雰囲気がある.こんな人が隣にいて欲しい.こんな精神的に安定していそうな生き方ってどうやったらできるのか知りたい.
なので,ふくらP推しのつもりなのに,伊沢さんって見ていると,どうしても好きになってしまう.考えの幅,自由さ,挑戦する胆力,負けず嫌いな気の強さ,弱みを見せることを恐れない強さ,照れ屋なところ,気遣い,謙虚さ,たゆまぬ努力,そして可愛げ,そういうものを併せ持つ人間としての魅力.こういう人は生きるのはそんなに楽じゃなさそうだけど,こういう人になりたい.
できるだけ精緻にパッケージされた形だけを見せたいという河村さんの拘り,そしてたまに失敗してしまう人間味も,それはそれでまた大好き.作品がほんっとうにきれい.河村企画・作問で楽しそうにしているふくらPや伊沢さんを見るのがとても楽しい.こういう人は生きるの大変そうだけど.
そして,彼らをはじめとするメンバーが,それぞれ頑張りながらよりよい世界を一緒に目指している姿を日常的に見られるのも楽しい.それは「アイドル化」かもしれないけど,自分のアイドルが頑張っている姿を見て,ファンも頑張ろう,と思えるなら,それはそれでありがたいことだ.
供給が続くと,なかなか沼から抜け出せないなあ,という幸せな悩み.
追伸
QuizKnockメンバーの河村さんはメンバーが出演する番組の感想などを呟くことがたまにあるのですが,ANN0について,「夢ぶっぱなしてよかったんじゃねーの」「でも伊沢は戦えると思ってるよ」と.2つ目のコメントは,伊沢さんが石野さん(カプリティオ)の作問の自由さに影響を受けて,そういうものと戦いたいと思って2020年のクイズサークルの会では作問した,という話を受けて.カプリティオチャンネルが最近登録10万人を超えて,お祝い動画に出演した伊沢さんののびのびとした様子を添付して.
初めての夢のソロラジオで,緊張したり,楽しかったけどうまくできたんだろうかと思うだろう伊沢さんにとって,信頼する河村さんからのこの言葉は,何よりも心強い肯定だろうなあ.言葉遣いまで含めて,そういう仲間の距離感が,またわたくしを沼へと引きずり込む訳です.
伊沢さん,よかったね.今まで頑張ってきたご褒美だよね.
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