飼っていたイトトンボのヤゴが羽化して 飛んでしまい 家の中を探して 野へ放した話
家のビオトープにあるホテイアオイを 冬は家の中へ入れて 越冬させている。そこから いつの間にか ヤゴが生まれたか 混ざっていた。というわけで ヤゴも 家の中で越冬することになった。
ヤゴは 何度か 脱皮を繰り返していた。脱皮の皮は いつの間にか 何かに食べられて無くなっていた。自然のリサイクル、無駄がない。
今日は とてもいいお天気で暖かかった。そして 季節が 早く進んだ越冬水槽(プラケース)で ヤゴの羽化がはじまったのだ。時間は 午前11時ごろ。生まれたての赤ちゃんだ。
ここで 観察していたらいいものを お昼前で 慌ただしくしていたため プラ水槽から 一旦、離れた。そして 自由の羽を手に入れた(背中に付けた)イトトンボは、いなくなってしまった。脱け殻だけ 残っていた。
以前、郵便局のATMで 天井を飛んでいるイトトンボを見つけた事を想い出した。私は いてなさそうな場所でも よくイトトンボを見つける。そのトンボは 上へ上へと むなしい努力を繰り返していた。
もしかしたら?天井にいるかもしれない!
いた。サンルームの天井のシェードにつかまっている。
次は アルミサッシの 扉の上。
羽化してから 1時間くらい経つ、茶色く乾いてきた。
部屋の中には、餌となる生きている虫も飛んでいない。このままでは せっかく生まれたイトトンボが 生きていけない。外は まだ寒いけど 自然へ返そう。
羽を傷めないように 小さな箱に誘導して 外のビオトープ近くで 放した。
しばらく 私の服に止まったままで 離れなかった。寒いのか 外の風に慣れないのか。
今度は 小さな枝に誘導して そっと置いた。
外へ放つと、体の色が オレンジ色、眼に緑色が入ってきた。羽化してから 3時間くらいで 姿が落ち着いてくる。
アオモンイトトンボのメスだ。
自然は厳しいので この先 どうなるか分からない。せめて、せいいっぱい 美しく撮っておこう、と カメラを構えると 長い羽を伸ばし 草叢へ羽ばたいて行った。
今度は 外で逢いましょう。