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在宅ワークの事①

2021年頃、在宅ワークに興味を持ちはじめました。

もともと本が好きった私ですが、家にいると家事やら雑用やらでじっくりと座って読書なんていう時間が持てませんでした。正確に言うと、時間は持てたはずですが気持ちの問題で、「あれしなきゃ、これしなきゃなのに座ってなんかいられない」という変な罪悪感で、腰を落ち着けて本を読む事ができませんでした。

本は読みたい、でも座っていられない、という訳でオーディブルというサービスを使って興味のある本を聴きながら家事をするようになっていました。

そこで出会ったのが「繊細さん」に関する本です。


今まで感じていた「他の人と自分の違い」について、そうだったのかと納得できて、泣けて泣けて仕方ありませんでした。

過去の自分が可哀そうに思えて、もっと早く知っていたら無駄な努力をせずに済んだのにとか、自分を責める必要は無かったんだとか、親との関係とか、職場での自分の立ち回りとか、後悔する事ばかりで、しばらくの間はHSPの事が頭から離れなくなってしまっていました。

もう組織の一員として働くのはやめようと思い、在宅ワークを探し始めました。

クラウドワークスやママワークスというサイトで仕事を探しました。

タイピングには自信がありました。パソコンのインストラクタとして働いていた時に、指導の為には自分が受験しておかないと、と思い日商ワープロ検定1級に合格していました。
漢字かな交じりの文章で、正確に素早く文字が打てる、という強みを生かし、まずは「文字起こし」の仕事をしてみる事にしました。

在宅で仕事をしてみる、とは決めたものの環境が全く整っていませんでした。
当時使っていたパソコンはノートタイプで、スペックは低く、電源を入れてから使える状態になるまで10分くらいかかっていました。ようやく立ち上がったとしても、クリックしてから画面が切り替わるまでにも信じられない程時間がかかっていました。

そのパソコンは家計簿付けに使っていただけだったので、それでも我慢して使っていました。

でも仕事で使うとなると、この低スペックでは話になりません。

高スペックのパソコンを中古で手に入れ、環境を整えました。
(余談ですが、我が家はスマホも車も家も中古です。読みたい本もまずは中古で探します。こだわりの無い部分にはお金をかけません。)

zoom面接は四苦八苦しながらも何とかこなしました。(前職でほんの少しzoomを使っていたので助かりました)

晴れて合格となり、業務委託契約を交わしました。非常にしっかりした会社で、案件の提示~受注~納品~報酬支払いまでの流れもスムーズでした。マニュアルも完備されており、初めての文字起こしでしたが迷う事は無く、とても恵まれた環境でした。

仕事内容は会議の音声データを文字にするという作業です。
数時間の会議を30分程度に分割し、複数人で作業に当たります。音声データ1分当たり〇円と単価が決まっています。
(単価が60円で30分の音声データなら1800円もらえる)

最初の案件こそ、最低時給以下での作業になりましたが、慣れるにつれて効率が上がり、最終的には最低時給くらいには時間当たりの報酬を得られるようになりました。
(時給換算したらいくらになるかが知りたくて、作業時間をエクセルで管理していました。)

ただし、当然ですが締め切りが設定されています。
締め切りを守るためには多少目が疲れていても、パソコンに向かわなくてはなりません。

締め切りに追われるような働き方はしたく無かったので、かなりゆとりのあるペースで受注していました。
となると、たいして稼げないんですよね。

そしてゆとりのあるペースとはいえ、1件受注したら集中して作業しますので、パソコンに長時間向かう事になります。
40代ともなると目が弱ってきているんでしょうね。目薬を使ってもごまかせない程、目が疲れるんです。しまいにはあまりの乾燥からか目に傷が出来てしまい、近所の眼科に行って点眼薬や軟膏を出してもらったりしましたが、一向に回復せず。とうとう大学病院を紹介されて通う羽目になりました。(この通院で久しぶりにバスに乗り、乗り方が分からずあたふたしました(笑))

診察の結果、角膜に傷が付いていて、その傷はかなり深くて、下手したら失明するかも、、、なんて恐ろしい事を言われてしまい。

40代は目にきます

そんな訳で残念ですが文字起こしの仕事は断念する事にしました。
でも、このお仕事をする過程で「文字起こし技能テスト」を受験したり、チャットワークを知ったり、最新のビジネス用語を知る事ができました。

大変だったのは、方言を聞き取る事です。音声データといっても普段ニュースで聞くような明瞭な発音ではありません。
固有名詞、方言、やじ、同時に何人も喋る、雑音などなどが満載です。
固有名詞は調べればすぐに出てきますが、方言を聞き取って文字にするのは本当に大変でした。
フォーマルな会議などでしたら比較的ラクに聞き取りできるので積極的に受注しましたが、ラフな会話(ラジオなど)は、効率の面からあまり受注しないようにしていました。


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