『ラストマイル』感想(ネタバレあり)

『アンナチュラル』も『MIU404』は見ていなかったのでノーマークだったが、評判が良いので見てみることに。
ほどほどだろうと思っていたが結構面白かったので、熱が冷めないうちに感想を書いてみようと思う。
ちなみに、パンフレットにネタバレを防ぐ袋とじがあるので、袋とじを切って開けたくない人は、読む用と保存用で2冊買っておくのがオススメです。

以下ネタバレを含みます。







冒頭、荷物が配達されたアパートで連続爆弾事件の発端となる大規模な爆発が起こる。この爆発の規模が派手なインパクトのある演出というだけでなく、しっかりと意味があることに感心した。このあと起こる爆発は1回目よりも規模が小さく、見ている人の中には威力の違いに気づく人もいたと思う。当初は配達されたスマホが爆弾にすり替えられていたと思われたが、実際にはスマホが発売されてから爆弾を仕掛ける余裕がなく、犯人が自らスマホを配達させ、あえて別にあった爆弾を作動させたことが判明する。犯人は恨みがあるショッピングサイトの専売品であるスマホを開けたことで爆死したと思わせ、ショッピングサイトへの恐怖を煽って業務に大きな支障が出るように仕向けたのだろう。このスマホの入手時期をキッカケに、最後に一波乱起きるのも良かった。

ストーリーに怪しい人物が複数登場するのもワクワクさせる展開の一翼を担っていると思う。
まず怪しく思うのが配達員の佐野亘。勤めていた家電メーカーが倒産したことで配達業をしているが、やる気がなく休憩時間が短いことに愚痴をこぼすなど、犯行にに及んでもおかしくないと様子を見せる。しかし、彼が物語の終盤で爆発物から人を助け、元勤務先の製品が人助けに役立つことで好感度が爆上がりするのは見ていて痛快だった。

次に怪しいのが主人公である舟渡エレナ。主人公なのに犯人らしき証拠が出てきて、まさか犯人なのか? と思ってハラハラしたところで一気に疑いが晴れるので安心してしまった。

また、現在の配送業の問題をうまく描いていて、見ている側も考えさせられる内容となっている。現在の通販は非常に便利ではあるものの、サービス過剰で誰かが尻拭いをしている状況にあると感じた。流石に配送料無料、もしくは定額料金を払うことで注文した翌日に届くと言うのはやりすぎだと思う。ダンボールも無駄になるし、近所で買えるものは極力自分の足で買いに行くべきだと考えらせられた。

順序は逆だが、『アンナチュラル』と『MIU404』をこれから見ようと思う。このシェアード・ユニバースの成功を受けて、ドラマでも今後世界観を共有する作品が増えるかもしれない(アニメや漫画ではそこそこあると思う)。そういえば同じTBS系列のドラマ『ケイゾク』と『SPEC』はシェアード・ユニバースと言えるのではないだろうか。

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