「登山、死生観、出口治明」2022/05/27の日記

第1章〜要約時系列〜

体調は怪我、精神は安定。
居候しつつ穏やかな1日だった。

・今 牛と蛙の合唱。

牛の鳴き声と蛙の鳴き声を聞きながら日記を書いている。まるでパペットマペット状態。人を傷つけないけど、時折ブラックで、変化球も投げてくる独特のユーモアセンスすき

検索履歴が流出した時も、何の問題にもならないことが逆にネタになるという…心が綺麗なんだろうな。

それはさておき、明日は久々に自宅に帰ることになった。あまり長いこと居座られても面倒だろうし、私も面倒になり始める頃だろう。2泊3日がおそらくちょうどいいのだ。

私が好きな小説のキャラクターも、一つの国には3日で去っていたっけな。真似するわけではなく、自然と同じ行動様式になるのは、なんか面白いな。

いい夢見れますように。

・朝

昨日の事故のせいで身体が重くバランスがおかしくなっている。柔軟をしてみたが、首の左側、右の肘、膝、腰。重要な部分を少しずつ負傷している。無事帰れるだろうか…

急な坂の連続は正直かなりトラウマである。登りだとエンジンのパワーが足りず、後続車がいる場合は先に譲らないといけない。歩道をゆっくり登った方がいいかもしれない。

 まぁ臨機応変に死なず、転ばず、安全に…

給油もしないといけないし、正直ちょっとだるい。
ま、自分の城に帰ると考えて焦らずゆっくり帰ろう。

・身体の維持と旅の食い合わせは悪い。

 睡眠食事運動と、身体の維持に必要な要素にすべて制限と手間がかかる。金をかけずに両立することは難しいので、そこはある程度諦めが必要。

 防寒バッチリで熟睡できるハンモックとかあればいいけどさ。今のところ熟睡まではできていない。シェラフを吊って風が吹いても背中が冷えないようにすればワンチャン…

再現性のある熟睡手順を早いとこ作りたい。

・昼 傾聴…できていただろうか。

 また色々な話が聞けた。相槌などだいぶ適当だったし、傾聴テクニックで言うところの、要約確認と深堀質問はできなかったが、相手のペースを見出すことなく、横槍もなるべくは挟まなかったつもりだが、まぁいきなり完璧にやれるはずもない。まずまずの出来をありのまま受け止めるとしよう。

どうも、コロナ禍であまり自分の話をする機会もなかったらしく、昨日の夜は私に話ができてよかったとしみじみ思ってくれてたようだ。こういう経験こそ反芻していきたい。


・死と人生の意味の話。い

彼が不安を抱えていることは聞いていて、私に何ができることは何かと思っていたが、話を聞くことくらいしかないな、と。そしてそれは、私にとってここでしかできないことでもあった。互いの利益が一致していたわけだな。

色々な話を聞いた。死生観、何かを失いながら徐々に衰え生きて死んでいく子供、何かができるようになっていくのではなく、できることが少なくなっていく難病の子供の教育方針。

まるで意味がなかったような生だとしても、関わった人間の中には生きながらえていくのだと。わたしは過去にそれを綺麗事だと吐き捨てたこともあった。でも目の前で語られたその言葉には「そう考えざるを得ない切実さ」があった。

抑うつリアリズム仮説なんてものもあり、うつ状態の方が現実を客観的に観測できるのではないか、などと言う話もある。だが、うつ状態の末路は究極的には自殺であろう。

人は生きていくことを選ぶのなら、ある程度現実を無視してでも、「そうせざるを得ない」というような思考や価値観や行動というのがある。生きていくためには、無視するべき現実というのもあるのだ。

 どんな人生にも意味を見出すと言うのも、その一種なのだろう。そうしなければ、人生の虚無に耐えられない。言葉では、理屈の上ではその虚無さえも受け入れる、などと言えるが、現実的に、肉体的に死が差し迫った状況では、お為ごかしに見えるような希望論が必要なのかもしれない。それは綺麗事で、絵空事で、それでも信じなければ心が救われないようなものなのかもしれない。

古今東西、さまざまな宗教には「死を克服する」ためのものという側面がある。現代人から見れば、論理的に考えれば滑稽な物語であろうと、客観性も再現性もなかろうと、それでも人の助けになるから、長年生き残ってきたのだろう。

私よりもよほど様々な苦労をしてきたし、見てきたし、寄り添ってきた筈である。死について得た知識も、得た経験も私などとは比にならないだろう。それでも、自分の身に降りかかる一人称の死には、恐れを抱いている。

それが、どれほど重いことか。私には想像することしかできない、わかった気になることしかできない、聴くことしか、できない。

そして、人生の意味は何で決まるのか?という話。

私は話を聞いていくうちに、意味は解釈であり、その解釈者が意味を見出すためには交流と感動の深度が必要だと思った。彼曰く「量より質」だと。

 人間の意志が介在せずに存在する意味などというのは、存在し得ない。意味はそれを見出す主体がいなければ存在し得ない。だから、人生に対する解釈者を増やすか、その解釈がより深いものにするかというアプローチしかない。とのこと。

他者を介在せずとも、死の間際まで「自分の人生に価値はあった」と思い込みながら氏ねれば、それはそれでいいのだろうが、そこまで自分に酔ったまま死ねるだろうか。

・山々の経験

自然で様々な経験をしたという話を聞いた。わりと内向的な性格なように見えたが、行動範囲とフットワークはかなり軽いようで、畏敬の念も日々感じているようだ。

それをまとめて人目に触れる場所に置くのも、当時最先端の技術で加工して表彰されるのも、すげーなーと浅い感想しかでてこなかった。ま、シンプルに面白いなとは思った。

自然というアナログと、加工というデジタルの間を行き来し、その方法論に自分なりのこだわりがあるというのは、素直に格好いいよな…急がずああなりたい。

さらっと言っていたが、日帰りで200kmくらい車走らせて1000m級の山登って帰ってくるとか、なかなか体力お化けでは…?

・理解の深度は我が子が勝る。

価値観が出来上がる過程も含めて見てきた存在との「理解の深さ」は所詮は他人であった伴侶をも超えるという話は興味深かった。

伴侶なら何でもかんでも分かり合える、などというわけもないが、我が子との方が理解し合えるというのは新鮮な視点というか、意見だった。そういうこともあるんだね。

・夕、山登りと出口治明

 思いつきで近所にあった山を登った。徒歩5分でそこそこ急な山がある大自然っぷりよ。なんか牛もいるし山羊もいるし川もあるし、寺もあるしなんなのだ。いいとこだな全く。

詳しくは知らないが、行者が修行する場所らしくお経などが書かれていた。頂上近くには拝み方なども書かれておりそこで般若心経の現代語訳なども読み耽っていた。ぎゃーてーぎゃーて—はーらーぎゃーてー男子ってサイテーぼうじーそわかー。

ありとあらゆるものは空だし、自分自身と思い込んでるものすら実体はないから、思い込魔無くなれば楽になるぜ!的なものらしい。まぁその通りだと思いますわ。体感しないとなかなか難しいことだから、瞑想で繰り返し実感したいね。

・出口治明という男

簡潔で、ロジカルで、ファクトに基づいた比較や類推で誰にでも理解できるような主張を述べる。パンチラインを繰り出しつつ、わからないことはわからないとはっきり言い切る爽快さ。なんか全てが見ていて清々しい。知的好奇心も揺さぶられる、こういう人は耳を傾けるべき人だなと思う。

見れる動画は全部見て、切り抜きでもしたい。以下は動画見ながら打った覚書。


・「縦、横、算数」の視点で解を出す。

・高度成長期は製造業が担っていた。学は必要なく、素直で真面目で忍耐力と協調性がある人材が最適解だった。

しかし、現在はサービス業が世界を席巻している。サービス業に必要なのは学歴、アイデア、イノベーション。

・イノベーションに必要なのは「人、本、旅」。たくさんの人に会い、たくさんの本を読み、たくさんの場所に行くこと

・サービス産業のユーザーは全世界的な統計で6~7割が女性。しかし、働き手には男性が多い。クオータ制で女性の比率を維持するような試みは、サービス業が抱えるそのようなミスマッチを解決するために有効な手段である。

##女性が4割以内と上場を取り消す、なんて法律もあるんだってさ、日本じゃ考えらんないね。

・企業に入り、長時間労働で、働く食う寝るでは学ぶ時間などない。その結果が、過去25年間、日本は2000時間働いて、平均成長率1%。ヨーロッパは1300時間で平均2%

経団連がそういう働き方なので、なかなか詰んでいる。

大学へ行かへん、勉強しやへん、遅くまで働いて同じ人と飲んでる。賢くなるはずがありませんよね?

#上意下達の組織構造+トップの働き方自体がおかしいの組み合わせは社会を閉塞させるのだなぁと実感

・美味しいご飯の因数分解、美味しい人生の因数分解。

いろんな材料を集める=材料
いろんな調理法=思考力

・イノベーションは既存知の組み合わせ。既存知の距離感がある方が面白い。だからいろんなことしとけよの話。多様性 + 思考力が材料。

思考力とは自分の頭で、自分の言葉で考える力。ゼロからものを考える力。

・人口*経済力が国の力。

・「難しいこと言ってる人はたいていあほやで。」

・根拠なき精神論ほど、人のやる気をスポイルさせることはないですよね。

・同質性の高い社会は、長期的にはコミュニケーションコストが高い。

・嫌いなことを勉強してもしょうがない。

・主観は持っていてもいいが、他者と意見を交わすときには「数字、ファクト、ロジック」に基づかねば意味がない。

・夜

また色々な話を聞いた。これ以上は書くのがだるいので、たっぷり寝て、脳内で整理したい。

・まとめ

今日もいい1日でした。
明日はご安全に。

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