エッセイ① クリスマスの感情について
こんにちは。
前回投稿した詞のテーマは「クリスマス」。れっきとしたキリスト教の祝祭ですが、無宗教の国ニッポンでも大いに盛り上がるこの行事。子供たちがサンタの存在に関する論争を繰り広げたり、青春を生きる若者たちが意中の相手と距離を縮めようとしたり、平和な家族がイルミネーションの下で写真を撮ったりと、要素ツメツメの様相を呈しています。
しかし、僕はと言うと、そういう忙しないクリスマスとは無縁です。
まず、サンタは絶対にいると思っているのでサンタ論争には参加しません。(中学生でそんな論争をする人はいないけど)
また、残念なことに彼女も好きな人もいないので、恋の駆け引きやら何やらもしません。(でも恋バナ大好きなので、他人の恋愛を見て楽しんでます)
最後に、もう中学生ともなると家族でイルミネーションを観る機会なんて無いです。
でも僕は、クリスマスという日が大好きなんです。彼女もいないし特にすることも無いけど好きです。
クリスマスは11月1日から始まります。そう、ハロウィンの次の日から。
雑貨屋やデパートの店頭にはクリスマスグッズが並び、どこからともなくクリスマスソングが流れてくる。ただ、外の並木に目をやると、僅かにまだ黄色い葉をつけている。
晩秋の穏やかで寂寥感のある雰囲気のなかに、少し早いクリスマスの息づかいが聞こえる。
これが11月です。そして肌寒くなって12月に入ると、いよいよ「聖夜は近い」と言わんばかりに町全体が浮ついた空気に包まれます。
ところで、クリスマスに欠かせないもの、それはイルミネーションです。
イルミネーションが施されている場所で座っていると、色々な人を観察することができます。小さい子とそのお母さん、仕事帰りの会社員、男女4人ぐらいの学生グループ、一人きりで歩いてる学生、ランニング中のおじさんなどなど。何の共通点も無い彼らですが、イルミネーションがある場合はたった一つだけ共通点ができます。
それは、イルミネーションに見惚れることです。道を通る誰しもが、一瞬は顔をあげて木々を見上げるのです。
たまたまその道を通った人が、皆同じものを見て同じように見惚れる。イルミネーションを核として、色々な人の願いや想いが交差しているという雰囲気がたまらなく好きなのです、僕は。
最近は個人主義が進んだなんて言われてて、確かにそうかもなあと思います。しかし、本当は皆「個人」では無く「世界を形成する人々の一員」なのではないかと思います。だから、だれも個人なんかじゃない。「世界」という緩く大きな繋がりの中で生きているんです。
「世界」はときどき内乱に陥りますが、必ず再統合が行われてきました。何故なら、「世界」に生きる人々としての共通の価値観があるからです。それが何なのかは分からないけど、それが最も華々しく、品を持って表出するのはクリスマスなのです。
作詞②は、そんなことを考えながら作りました。是非読んで感想をお聞かせください。
この世界で生きる全ての皆さんに平和で幸せな一日が訪れますように。
メリークリスマス