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苦手なあなたに勧めたい:「飽きない」ローグライク


ぼくはローグライクが苦手だ。


きらいなわけではない。ただ、なんどか周回をするとどうにも飽きてしまう。
豊富なビルド、難易度の上昇、周回するごとにだんだんと増していく強さ、コンテンツはいっぱいあるけれど、繰り返しているうちにすぐ飽きがやってくるのだ。

けれど、今まであそんできたローグライクの中で、唯一飽きずに完走できたものがある。
今回はぼくが好きでおすすめしたいゲーム、「クロノアーク(Chrono Ark)」をざっくり紹介したい。




ゲームの概要

クロノアークはローグライクに分類されるゲームだ。
つまり、ランダム生成されたマップを探検し、死んでしまったら最初からやりなおしとなってしまうゲームである。

中でも本作はいわゆる「デッキ構築型ローグライク」だ。
レベルアップを重ねることでいくつかの候補の中からカード(=スキル)を選び、自分だけのデッキを形成する。そして限られたリソースを用いてカードで敵を攻撃するターン性のゲームシステムとなっている。


レベルがあがるとランダムな3つの選択肢からひとつスキルを選んで習得する


プレイヤーは記憶喪失の少女「ルシー」となって、世界を救うとされている機械「タイムシェイド」を求めて旅をする。
旅の過程で最大4人の仲間を集め、それぞれの長所を活かして敵を撃破していく。
ゲームを進めるごとに「世界に隠された秘密」が暴かれ、停滞した世界に変化が巻き起こっていく。

主人公「ルシー」


飽きさせないゲームシステム

ローグライクはゲームの性質上、人を選ぶ。
マップは周回ごとにランダム生成されるが、それは道やアイテムの配置が変わるだけで敵や景観が大きく変化するわけではないからだ。

ひとつのゲームをやりこむタイプのひとにはぴったりだが、飽き性な人にはあまり向かない。

しかし、クロノアークはデザインによって「飽きやすい問題」を解決している。
そのデザインとは「ストーリーを前面に押し出す」ことだった。

ゲームの合間に挿入されるストーリーパート


従来のローグライクはストーリーが希薄になりがちだった。それゆえにあそんでいて「繰り返し感」が強いため飽きやすい。
アイテムなどに変化はあるが、もっと大きな枠での変化はない。

しかしクロノアークはストーリーを強調し、さらにストーリーと連動してマップが変化するシステムを導入することで、「繰り返し感」の解消に成功している。

さらにこうしたメインストーリーに加え、仲間となるキャラクターたちにもストーリーが用意されている。
プレイヤーは共に旅をする仲間の好感度を上げることで、キャラクター性を深堀りするような、それぞれのストーリーを楽しむことができる。

好感度ストーリー

この機能は使い慣れたキャラクター以外を使うように促し、また普段と異なるパーティであそぶことは新鮮さをもたらしたりもする。(ゲーム体験という意味でも、普段とはちがう仲間と冒険するという意味でも)

さらにローグライクというシステムをうまくストーリーに組み込んでいる点も秀逸だった。
しかもプレイヤーは時間をかけて幾度となく周回を行うため、エンディングを迎えた際のカタルシスも格別だ。

おわりに

今回はクロノアークのストーリー面に焦点をあてたが、ほかにも様々な魅力がある。
また、難易度緩和システムの存在なども相まって初心者やこういったゲームが不得手な人でもあそびやすい。
ローグライクに親しんでいる人、やりこみたい人向けのモードもあり、コンテンツ量も十二分にある。

値段も2800円とゲームの出来やボリュームを鑑みると非常にリーズナブルな価格になっている。

いやほんとにおもしろいからやってみて。


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