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外部人材活用でECサイトを改修 コロナ危機をばねに売り上げを最大8倍にしたアパレル企業の奮闘 ~株式会社レガロクルー(神戸市)

東海、中国・四国地方と神戸で6つの店舗を展開し、自社オリジナルのメンズ衣料品を販売している株式会社レガロクルー。コロナ禍で店舗の売り上げが半減したことから、ECサイトでの販売に力を入れ始めましたが、スタッフに専門知識がなく苦戦することに。外部人材を活用し、ECサイトのプロにサイト改修と運用ノウハウを学んだことで、前年比で売り上げは最大8倍にまで伸ばすことができました。

今回は、アパレル企業であるレガロクルーの事例をご紹介します。代表取締役の森翔平氏に話をお伺いしました。

商品を羅列するだけだったサイトが機能するサイトに激変

—— 副業・兼業人材を活用したきっかけについて教えてください

2020年4月に緊急事態宣言が発出されてから、ショッピングモール内の店舗を閉めないといけなくなったり、路面店にお客様が来なくなったりしました。売り上げが前年の半分ほどになる月が2カ月続き、これまで力を入れてこなかったECサイトでの販売に力を入れようと思い始めたのが副業・兼業人材活用のきっかけです。

——どのような人材を求めていましたか?

副業・兼業人材と企業のマッチングを行う企業に人材を紹介してもらいました。やりたいことを伝えると、3名リストアップしてくれました。その中で売り上げアップを実現してくれそうなEC・マーケティング戦略を専門にしている人材の方とマッチング企業立ち会いの下、打ち合わせをしました。

自社ECサイトの売り上げを5倍ほど伸ばしたいという数値的な目標を伝えました。もともと作り込んだサイトではなかったので、改めて作り直すのであれば、基本から教えてもらいたいという気持ちでした。

一年間という長い期間のプロジェクトだったので、指示型というよりは、一緒に悩んで考えてくれるような方がいいと思っていました。売り上げ目標や自分の思いを伝え、できることを具体的に教えていただき、納得して決定しました。

——ECサイトの問題をどのように解決していきましたか?

以前のECサイトは問題だらけでした。自社商品が少しとがったスタイルであるうえ、写真やバナーイメージは男性色が強く、ブランドを知らないお客様にとっては派手過ぎてあまり好まれないようなサイトでした。

マーケティング分析を一緒に行い、ブランドのコンセプトも取り入れつつ、写真やロゴ、キーカラー、デザインイメージを刷新しました。また、スマホ流入が9割であるにもかかわらず、スマホで見た際のデザインが古く、わかりにくかったので、スマホファーストなデザインに変更しました。

さらに、サイト訪問者の4割が女性ということがわかったので、女性モデルの起用やユニセックス商品の打ち出し、ギフト需要商品の設定もしました。ブランドを知らないお客様を取り込むために、Instagramフィードをサイトに追加したり、メルマガやLINEでの定期的な発信をしたりするなど、運用レギュレーションも決めました。

加えて、アクセスアップのために経由元を細かく分析し、店舗経由以外の集客経路を見直しました。広告は今まで出したことがありませんでしたが、分析結果をもとに、Instagram広告を取り入れました。現在は広告からの集客が半数以上となっています。ブログのワードに引っかかり、サイトに流れてくる方もいます。途中伸び悩んだ時期もありましたが、試行錯誤しながら店舗経由以外の顧客が徐々に増えていきました。

売り上げは最大8倍アップ 実店舗✕ECで顧客接点を増やす

——成果について教えてください

最終的には売り上げは最大8倍になりました。広告費を差し引いたとしても、大きな成果が出たと思います。以前はEC専任のスタッフはいませんでしたが、サイト改修を機に専任のスタッフもつけました。サイト改修から半年ぐらいは、人材の指導も受けながら、専任スタッフが試行錯誤しつつ、さらに修正を加えていき、より良いサイトにすることができたと思っています。リニューアルを機にECについての知識も増え、目指すべき方向に進めていると感じています。

以前は接客もできて客単価も高くなるという理由から店舗で購入して頂きたいと思っていました。今は店舗客をネットへ、ネット客を店舗へ送客する仕組みが作れたので、ネットと実店舗の両方で顧客接点を増やしながら、さまざまなお客様にご利用頂きたいと思っています。

——マッチング企業を利用して良かった点を教えてください。

マッチングはサーキュレーションさんにお願いしました。担当の方がついて、目標に対してどこまで進んでいるのか、毎月の進捗管理をしてくれました。全体を管理してもらえることで、1年を通して計画どおりに進めやすかったです。進捗が悪い案件や不満等があれば間に入って伝えてくれます。私自身は人材の方に特に不満はありませんでしたが、人によっては相談できることにメリットを感じると思います。

——人材活用をした感想をお聞かせください。また、今から人材活用しようと思っている企業にアドバイスをお願いします。

コロナ禍で、ネット販売に力を入れる企業が増えていると思います。手探りよりは、プロの方に聞いて、それをベースに構築していった方が圧倒的にスピード感はあると思います。

担当してくれた方は全てに対して臨機応変に対応してくださり、例えわからないことでも一緒になって考えてくれました。調べるべきこと、やるべきことがとても明確になりましたし、教えてもらったことを元に自社でアレンジして運用することもできるようになりました。

依頼する側は知りたいことだけを教えて欲しい人もいれば、私のように多角的なアドバイスが欲しい人もいます。やはり人間同士なので、性格が合うか合わないかを最初の打ち合わせの段階で意識して見極めることも重要だと思います。短期で成果をあげるのは難しいと思うので、中長期的な目線で一緒に歩んでくれる人を探すのが成功への鍵ではないでしょうか。

—— 今回、副業・兼業人材活用で学ばれたことをさらに自社でアレンジして運用することができているのは大きな財産ですね。素敵なお話をありがとうございました!

本記事は、神戸市の「令和3年度 神戸市内中小事業の副業・兼業人材活用推進事業」の一環で、人材マッチングがなされた事例です。

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