防犯カメラとプライバシーについて
切っても切り離せないプライバシーの問題
防犯カメラの課題(当社HPの記事)でも少し書かせて頂いたのですが、防犯カメラを設置するにあたって、プライバシーの問題は切っても切り離せません。
度々監視社会になるのでは、個人の領域が侵害される、など話題になることがございます。
中国では天網と呼ばれる、ネットワークカメラを駆使した、大規模な監視システムがございます。
すでに北京市内は100%カメラでカバーできるそうですし、鳥型のドローンにカメラをつけて、空中から撮影したり、とにかく国中至るところにカメラがあります。
新型コロナウイルスでもそのカメラは使われ、外にでた住民を瞬時に見つけ出しアラームや音声で警告を与えるなど、リアル1984といっても過言ではないでしょう。
これがもし、家庭内にも取付が義務化されれば、まさにディストピア。さすがにそこまでは至らないでしょうが、中国に一度でも行けば顔認証でデータ化されると、覚えておいていいでしょう。
流石にここまで日本や世界では普及しておりません。
設置台数が多いことで有名なのはイギリスです。ロンドン市内には200万の防犯カメラが設置されていると言われており、はっきり言って逃げ場がありません。
犯罪件数も減ってはいるそうなので、防犯カメラに一定の効果があったとされております。
イギリスではカメラの映像は個人情報になる、という前提で法整備がされております。ですので、カメラがどこを映したということよりも、その映像の運用方法に関する法整備がされております。
日本では個人情報保護法で、曖昧に守られている部分が多く、各自治体が防犯カメラの運用方法に関するガイドラインを出しているぐらいです。
要するにまだまだ、法整備が行われていないということです。
プライバシーという曖昧なもの
プライバシーは非常に曖昧な定義でございます。
大昔に行列のできる法律相談所という、長寿番組でこんな問題が出されていたのを、なぜか覚えております。
男性が全裸で自宅の中にいるところを、通行人に見られるのは性犯罪になるのか、という問題です。
窓ガラスにカーテンはなく、庭には柵がありますが、外からは見ようと思えば見れる、みたいな感じだったと思います(うろ覚えです)
判決内容ははっきりと覚えていませんが、犯罪になると上げた弁護士はいました。
自宅にいた人からすると、プライバシーの侵害とも捉えられ、向こうからするとセクハラにもなります。
もちろん、これを一歩外でやると一瞬でアウトです。
つまり私が何を言いたいのかというと、
外に出たら一瞬でプライバシーというものはなくなります。
防犯カメラで問題になるのは、個人が目の前の道路を映している!プライバシーの侵害だ!となるケースです。
ですが、道路というものは、公共の場ですのでプライバシーというものは当てはまるのでしょうか?
これは実に難しい問題です。そもそもプライバシーというものが曖昧なものです。
プライバシー【privacy】 の解説
個人や家庭内の私事・私生活。個人の秘密。また、それが他人から干渉・侵害を受けない権利。 goo辞書より
ご覧の通り、公共の場がプライバシーに当たるかというと、いささか疑問が残ります。
このようにプライバシーの侵害はかなり曖昧な概念ですので、今後防犯カメラが普及するにあたって、しっかりと法整備をしていただきたいものです。
※ あくまでも解釈の一つです。弊社は基本的に敷地内や境界線付近までに防犯カメラを設置いたします。
※ 他人の家や店舗などを映すカメラは、完全にプライバシーの侵害になりますので、絶対にしないでください!
最後に
このようにプライバシーの問題は実に曖昧でございます。
イギリスでは国が防犯カメラを設置進めているので、データの管理を警察が行います。
ですが、日本では企業や個人が入れている場合が多く、データの取り扱いや管理という面では、なかなか難しい問題がございます。
カメラに撮られているということが、威圧感や不快感を与えるという声は、十分に納得できる話です。
防犯カメラ設置を個人で考えている方は、是非一度各都道府県や市町村のガイドラインを一度、御覧ください。
また前回の挨拶の記事に、スキをしていただいた皆様誠にありがとうございます。コメントやスキは大変励みになります。
それでは!
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