君にわたしの死にたさの何がわかるのだろうか
君に私の死にたさの何がわかる?
いつもそう想っている。
人生は重たい。
私にとっては重たすぎる。
オンナであること。
母であること。
人間1人を生かしていくこと。
そういう苦しさを
果たして君はわかるだろうか?
どこにもいけない足枷を
(子どもへの愛という名の足枷を)
わたしは外すことはできない。
母であることは苦しい。
愛することと苦しみは
同時に存在するのだ。
こんなこと、誰も教えてくれなかった。
わたしの子どもは女だ。
こんな世界で女として
生きていかなければいけない
彼女を想うと胸が張り裂けそうになる。
どうか、彼女に
もう少し、もう少し、マシな世界を
作ってあげたいと思いながら
投票をしたり
社会情勢に耳を傾けたりする。
生き難いのだ。
ただただ生き難い。
人とうまくコミットメントするのが苦手だ。
軽薄な関係の方が安心できる。
代替えできない存在は
わたしにとっては恐ろしい。
君はわたしのことを
優しい人だと言うけれど
わたしは優しさを演じているだけで
優しい人っぽいことを
ペラペラと上っ面で話す。
それがわたしが唯一出来る
真摯な、
愛する人を傷つけずにいられるやり方だから。
これしかできない自分が
心底嫌になる時がある。
実際わたしはおそらく
博愛主義だが軽薄で、
掴まれそうになると
逃げたくなって、
わたしの自由を阻害する人間は
徹底的に無視する、
そういう
どこまでも自己中心的な奴だ。
君以外の友人たちには
わたしが上手く恋愛ができないことや
恋愛観や貞操感がズレていることを
簡単に話せる。
多分彼らは
わたしに対して
かいつまんで仲良くしてくれているから
わたしのそんなところを
面白がっていると思う。
それらを知っても
彼らは笑って話を聞き
わたしの人間性を決して否定しない。
(そこには心底愛する相手ではないから、
という理由もあるのは承知だ。
友人とはそう言うものだろう。)
わたしの全てを知ろうとしない
踏み込んでこないけど
何かあれば肩を少しだけ支えてくれる
そういう友人たちが
とても好きだ。
全てを知ろうとしてこないから
天邪鬼なわたしは
笑い話に乗せて全てをさらけ出せる。
恋人にもそうすべきなのかもしれない。
だけどわたしの全てを知りたくて
わたしに執着がある人には
きっと受け入れられないし
泣かせてしまうかもしれない。
面倒ごとは嫌い。
だから今日もわたしは優しい振りをする。
そんな君にわたしの死にたさの
何がわかるって言うんだろうか。
ごめんね。