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孤島の窓辺から #018「信用をつなぎとめること」
僕は、お金のことに関しては
経済を生業にしていた父に、
その多くを学びました。
よく言われたことは、
お金はあくまでも媒介物でしかないということ。
大切なのは全て「信用」なのだと。
たしかに、国が「信用を保証」してくれるから、
お金は紙切れでも10000円。
たとえ今、現金がなくても、
「将来の時間と労働力」を信用に変えられるからこそ
一般人でも借り入れで数千万円もの家が買えます。
大げさに言えば、
お金なんてなくても信用があれば生きていける。
それが現代というものでもあります。
それは見方を変えれば、
資本主義経済のもとで様々な信用が繋がって
社会が成り立っているということ。
だからこそ、逆に怖いこともある。
例えば、一つの信用不安が起こると、
それが連鎖していろいろなことに派生してしまう脆さ。
✳︎ ✳︎ ✳︎
一度、信用を失うと
それを取り戻すのはなかなか難しいと思うんですね。
借りたモノは返さないと、
やはり次に貸してもらえなくなるし、
融資もきちんと返済しなければ、
追加で融資を受けることもできませんから。
価値が連鎖的に広がっていくという良い面もありますが、
「信用を連鎖的に失う」ということが最も怖いことです。
世知辛い世の中だけれども、
「一度繋がった信用」というのは、
守り通さないといけないことがあるのだと思うんですね。
父の教えから、
また自分の経験としても
そのことを身にしみて感じています。
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そんな中で、
衝撃的な知らせが
孤島に飛び込んできました。
日本で東京証券取引所のシステムがダウンし、
市場が停止したという。
当然ですが日本の経済は世界と繋がってます。
世界各国からの投資のもとでお金が回り
日本の経済は循環しているんです。
そんな状況の中で、
世界の投資家が日本のシステムに疑いを持ち始めたら
何が起こるのか、、、。
世界は日本以上に今回の出来事を
深刻に受け止めてはいないだろうか。
水の満たされた器にヒビが入れば
漏れるのも早いもの。
決してそのようなことにならないように、、
ただ願うばかりです。
日本には希望を持ち未来を見据えて活動している
経営者が数多くいます。
そうした人の指揮のもとで、
数々の企業がその価値を世界に広めている。
彼らの活躍のためにも、
市場としての信用を守り抜いて欲しいと思うんです。
ちなみに、今回の出来事は誰にでも教訓として、
きちんと受け止めておくべきことだと思うんです。
日常に惰性的になっていないか、
目の前のことを過信し過ぎていないか。
信用を失ってからでは遅いのですから。
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