freeeの取引先の名揺れ問題に挑戦
鼻血が出るほど便利なスクリプト…と銘打って始まったfreee ラボ。
広げた大風呂敷をなんとか形にしなくては💦とXでひろったプロの方々のお悩み解決に挑戦します。
記念すべき第1回のテーマは、「freeeの取引先の名揺れ問題」です。
取引先の名揺れ問題とは
freeeでは、取引先の情報を取引先タグで管理しますが、同じ取引先でも異なる表記(例えば、「フリー株式会社」、「フリー(株)」、「freee」など)でタグが作成されることがあります。これにより、実際には同一の取引先が複数のタグとして登録され、整理や管理が複雑になってしまいます。
これが名揺れ問題です。
そう、事前のルール設定大事ですね。
一度名揺れしてしまうとメンテが大変。
「漢数字の一を伸ばし棒にしないと約束する」ってまじか(ありえるんだ)!?
ふむふむ、名揺れアラート機能と取引先一括置換機能、できるかな…?
とりあえず名揺れの検出に挑戦
csvエクスポートした取引先一覧
ということでテスト事業所にいい感じに名揺れした取引先を作成してみました。
この他にも現実的にありそうな名揺れの取引先(架空)もいくつか登録
csvエクスポートしてスプレッドシートに読み込みます。
機種依存文字…お前はダメだ…
ここでつまづいたのが機種依存文字。
機種依存文字は、特定のコンピュータやソフトウェアでのみ正しく表示や処理が可能な文字のことです。例えば、「㈱」(株式会社を示す記号)などは、アプリケーション等によっては正しく表示されないことがあります。
そしてまさに、Googleのスプレッドシートでは、この機種依存文字が、インポート時に文字化けしてしまいます。化けてしまうとcsvインポートによる取引先更新ができませんので、機種依存文字は使わないは、ルールにしたほうが良いですね。
取り急ぎの対処方法ですが…
対処方法1
エクセルで開いてコピペする。
(スプレッドシートを使ってるにも関わらず!)エクセルがインストールされている場合は、エクセルで開き、コピペすることで解決します。
対処方法2
テキストエディタで開いて文字コードをUTF-8に変換する
もう一つの方法は、テキストエディタ系のアプリケーションでcsvファイルを開き、文字コードをUTF-8に変換するです。
いずにせよもう一手間かかってしまいます。
取引先の名揺れのリストアップを行うスクリプト
事前準備
このスクリプトには、OpenAIのChat APIを利用します(有料)。以下の記事で解説している事前準備が必要です。
スプレッドシートに以下の2つのシートを追加してください。
取引先csv一覧
重複取引先候補
シート名は自由に変更できますが、その場合はスクリプト内のシート名でシート操作をしている部分の書き換えが必要です。
取引先csv一覧にはfreeeからエクスポートした取引先一覧をインポートしておいてください。
今回利用した取引先サンプルファイルです。
注意と免責事項
スクリプトはテスト環境で動作テスト済ですが、ユーザー個々の環境で動作しない場合があります。
またGoogle Apps Script(以降GAS)はじめ、各種APIやサービスの仕様変更によって動作しなくなる場合があります。
一部のスクリプトでOpenAIのChat API(Chat GPTに相当)を利用しています。そのため、出力結果が必ずしも期待している内容にならない場合があります。
以上を踏まえ、本記事はコードの共有のみを目的としており、動作保証やサポートは必ずしもお約束しません。
賞味期限(管理人によるバグ修正や仕様変更に伴うアップデート対応期限)は本記事公開後3ヶ月とします。ただし、利用しているAPI等の大幅アップデート(破壊的変更)があった場合はこの限りではありません。
また、このスクリプトの使用から生じるいかなる結果に対しても責任を負いかねますので、ご自身のテスト環境で十分にテストを重ねた上で、使用者の自己責任にてのみご使用ください。
取引先の名揺れのリストアップを行うスクリプト
ということで、完成したスクリプトを実行してみた結果ですが…
結構いい感じでは?
ということで、気になるスクリプトですが、以下の3つのパート(ファイル)から構成されています。それぞれファイルを追加してコードを転記してください。
この記事が気に入ったらチップで応援してみませんか?