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第七回 “ 一つで二つ ”の贅沢なピックアップ

こんにちは。

今回は、弊社が開発したオリジナルピックアップ 【 Hybrid Humbucker 】 についてお話したいと思います。

このピックアップは単体での販売だけでなく、F.C.G.R.のオリジナルギターである 【 Hydra Series 】【 RR Series 】【 Pepper Series 】 などにも標準搭載されています。

Hydra Classic
RRS

エレキギターの歴史上で最も偉大であり、数多く作られたギターたちに搭載されてきたピックアップは、間違いなくシングルコイルピックアップとハムバッキングピックアップです。

その中でも最も数多くのシングルコイルピックアップを搭載したギターを製造してきたのはフェンダー社であり、ハムバッキングピックアップ(ハムバッカー)を搭載したギターを製造してきたのはギブソン社です。

この代表的な両社のピックアップの音を、1つのピックアップで出せるように開発されたのが、 “ Hybrid Humbucker ” です。


★特徴

従来のハムバッカーをタップした際のサウンドとは一線を画す

“ 音に芯のある超リアルなシングルコイルサウンド !”

見た目はオーソドックスなハムバッカーですが・・・

コイルタップ時に使用する側のボビンの形状やマグネットの使い方を、シングルコイルピックアップとほぼ同等の作りにしています。


★音

1. ハムバッカーとしての音の傾向

  • 弦振動を自然に出力でき、音域の幅が広く抜けが良い

  • 通常のハムバッカーと比較すると、ドライブ時に音の分離感が良い

全体的な音像は、ギブソン社製の ヴィンテージ P.A.F. に代表されるような音の方向性です。

2. タップした際のシングルコイルとしての音の傾向

  • 音圧のある音の立ち上がりが得られる

  • 低音もしっかりある

ストラトやテレキャスに代表されるフェンダー社製のシングルコイルサウンドをシミュレートしてあります。


★音作り

「 “コイルタップコントローラー ” との併用で、サウンドの可能性は無限大に!!」

Hydra

ミニスイッチでのON/OFF切替によるコイルタップはもちろんのこと、特筆すべきはボリュームやトーンで使用されている一般的な ポットを “ コイルタップコントローラー ” として使用 することで

「シングルコイルサウンド ⇔ハムバッカーサウンドの間を無段階に調整することが可能!」

Hybrid Humbucker の特徴をより活かすことができます。

・“ ハムバッカーサウンド ” を主体で考えた場合…

コイルタップコントローラーノブを絞っていく(10⇒0へ)ことで・、徐々に音の立ち上がりをシャープにしながら中・低音域を抑え込んで行き、最終的にはシングルコイルサウンドへ変化していきます。

・“ シングルコイルサウンド ” を主体で考えた場合…

コイルタップコントローラーをオープンにしていく(0⇒10へ)ことで、徐々に中・低音域を太くしながら、単音で弾いても太くて甘めの音色に変化していき、最終的にはハムバッカーサウンドに変化していきます。

・“ P-90ピックアップ風 “ のサウンドも!

可変抵抗(POT)のコントロールノブを中間地点でセットする(ボリュームでいうと、全開、全閉ではなく、2~9までの間の位置)ことで、シャープな音の立ち上がりを持ちつつも、太くて芯のある中・低音域を併せ持った、P-90風のシングルコイルサウンドをクリエイトすることも可能です。


★「更に、こんな使い方も出来ます!」

使用するチューブアンプの機種による音の違いや、演奏中にもアンプの状態が変化して 「 低音の出方や歪み具合 」 が変わってきてしまい、思うようなサウンドや音抜けが得られない、という経験はありませんか?

バンド演奏時に、音の太さ、音の抜け方(通り方) を、「自分好みに状況や環境にあわせてベストなサウンドに調整したい!」なんてことはありませんか?

そんな時は、「 シングルコイルサウンドとハムバッカーサウンドを使い分ける 」 というだけではなく・・・

“ 新感覚トーンコントローラー ”

として、積極的に活用することもできます。

コイルタップコントローラーでギターの出力を調整したり、歪んだ状態でも音圧や迫力はそのままに、もっと音にエッジを出して聞き取りやすく(音抜けを良く)したりすることができます。

つまり、「クリーン、クランチ、オーバードライブ」のサウンドを使い分けつつ、たまにディストーションレベルで歪ませるようなプレイをする方には・・・

  • その場所の環境

  • アンプの種類

  • アンプの状態

「状況に合わせた音の微調整が可能となります!」


“ 革新的な音色の幅の広さを持つ、アナログ発想のHybrid Humbucker

80年代にデジタル技術が開発され、現代の周辺機材はデジタルシミュレートすることでのサウンド構築が主流になりつつあります。

しかしながらエレキギター本体に関しては、一部を除いた多くのモデルが1950年代に開発された物とほとんど変わらない 「 完璧なアナログ楽器 」 です。

そして、その弦振動を電気信号へ変えるピックアップも、一部を除いてその大半は同じように50年代に開発された物と変わりません。

“ ハムバッカー ” 、 “ シングルコイル ” 。エレキギターの歴史、そして音楽におけるサウンドの歴史を作ってきた2種類のピックアップ。

王道を行くその2つのサウンドを、プレイヤーの感性によって自由にクリエイトすることができるピックアップ。

それが Hybrid Humbucker です。

深野 真


Hybrid Humbucker 単体での販売について 】

下記の品名/品番にて販売しております。

● ネックポジション用 (9.9mmピッチ)

Hybrid Humbucker Neck (Black)/FPU-HYB-01N BK

Hybrid Humbucker Neck (Zebra)/FPU-HYB-01N Z

Hybrid Humbucker Neck (White)/FPU-HYB-01N WH

DCR:10.3~10.7KΩ

WIRE:Black Enamel

MAGNET:ALNICO4

● ブリッジポジション用 (9.9mmピッチ)

Hybrid Humbucker Bridge (Black)/FPU-HYB-01B BK

Hybrid Humbucker Bridge (Zebra)/FPU-HYB-01B Z

Hybrid Humbucker Bridge (White)/FPU-HYB-01B WH

DCR:10.5~10.9 KΩ

WIRE:Black Enamel

MAGNET:ALNICO5

*フェンダー、ギブソンは、登録商標です。

*当記事は2017年8月28日の投稿記事を再掲載したものとなります。登場する人物・製品名・各種名称等は現在とは異なる場合がございます。

*2024年11月28日現在、10.2mm、10.9mm ピッチ(Pitch for F)も好評発売中です。

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