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独自改良ベース用 “ブリッジ・ミュート” のススメ

今回ご紹介するのは、私自身がベース演奏時に必要となり独自に研究、改良を重ねた “ ブリッジ・ミュート ” です。

元々PBタイプを愛用しており個人的に好みなので、JBタイプのベースにもこの形状のブリッジ・カバーを取り付けています。

ちょっとした工夫ですが・・・↓↓↓

  • 弦交換

  • ミュートの脱着

の利便性を上げるため

取付ネジを通常の “ ドライバーが必要な木ネジ ” ではなく、ブッシュを埋め込み “ 手で外せるタイプのネジ ” にしています。

さて、本題です。

エレクトリックベースに於いて、スポンジやフェルトなどによるブリッジ・ミュートは古くから採用されている定番の機能でした。

従来のミュート方法は

  • 強いミュート効果

  • その独特の音質

オールディーズやソウルなどのジャンルでは現在でも使用されているプレイヤーの方々がおられますが

  • 音程への影響(狂い)

  • サスティーンの著しい減少が伴う

等々、現在利用されている方は決して多くはありません。

私自身も音程に大きな狂いが生じる事が理由で、従来式のミュートの取付には積極的ではありませんでした。

ベースの音作りや演奏方法を研究する中で、右手でのブリッジ・ミュート奏法は単に音色やサスティーンをコントロールするだけではない・・・

「“ ピッキングの瞬間から一番大きい初波が発せられるまでの音像 ” をコントロールする上で非常に重要である」

事に気づきました。

しかし問題がありまして、私のピッキングスタイルがワンフィンガー。

親指をピックアップ・フェンス付近で固定してのフィンガーピッキングでは、右手でのブリッジミュートを同時に行う事はできません。

そこで、右手でのミュートの代りになる様なブリッジ・ミュートの研究、改良を重ね・・・

  • 違和感のないサスティーン

  • 狂いが極めて少ない音程

「私自身で満足のゆく音を得る事が出来ました!」

仕組みは簡単ですが、心地よいミュート効果を得るには・・・

「緻密なセットアップが必要となります。」

◆まずは・・・

  • ネックのロッド調整

  • 弦高やテンション感のバランスをしっかりと整える

  • オクターブ調整

を行います、これで基本的なセットアップが完了している状態となります。

◆次は・・・

  • 弾き手のピッキングの強さに合わせた “ 硬め・柔らめの2種類のスポンジ ” を用意

  • 各弦の高さやオクターブ位置を考慮して取付ける

  • 時間をかけて、スポンジを馴染ませる

  • 圧迫具合の調整

を行い完成となります。

◆結果・・・

  • 右手をサドル上に添えた様な “ 絶妙な位置と圧迫を再現 ”

◆効果は・・・

  • 音程の狂いが殆どないです

  • 自然なリミッター効果が得られます

  • 弦振幅の乱れが適度に整う事で、立ち上がりの発音が良く感じられます

  • 均一感が増したサスティーンは不思議と長く伸びた様にも感じられます

  • 強めにピッキングした場合のバズの発生も軽減される為、強弱の表現が広がる感覚があります

個人的に重宝しておりますが、古き良き時代のベースサウンドを好まれるお客様を中心に好評を得ております。

一例として、GibsonEB-3タイプの場合・・・

PBタイプのブリッジカバーが取付出来ない為、アンティーク調のドアノブを用いて同様のミュート機能を搭載させて頂いた事もございました。

今回、ご紹介させて頂いた “ 独自改良のブリッジ・ミュート” はほんの一例です。

楽器のセッティングやプレイスタイル等々、お客様に合わせたご提案を致します。

お悩みなどございましたら、お気軽にご相談くださいませ。

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*当記事は2017年8月18日の投稿記事を再掲載したものとなります。登場する人物・製品名・各種名称等は現在とは異なる場合がございます。


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