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第二回「F.C.G.R.製造拠点 “なぜ、町屋?”」

今回は “ なぜ現在の土地を製造の拠点として選んだのか?” についてお話します。
私 深野、生まれも育ちもは東京都板橋区。 
同級生や友は、新宿、渋谷、恵比寿、目黒・・・と大抵南下していきます。 
でも私は、どんどん北東の下町へ・・・。 
子供の頃から欲しい靴とかあると、行くのはアメ横でした。
肌に合うっていうか、好きなのですね。


人生における、新たな旅立ちの地 “ 荒川区町屋 ”

「東京都内でギターづくりをやる 」 

ってことにこだわりがありました。

その理由はギター、ベースの

  • 素材 “ 木の特性 ”

  • 使用環境 “ 気候の特性 ”

この2つの因果関係です。

エレキギター,エレキ ベースは何でできているかと言うと “ 木 ” ですね。

そこに接着剤、塗料、ハードパーツ、アッセンブリーが装着され完成します。 

この木という天然素材を 加工するにおいて

 「適した環境というのは存在します」 

つまり別視点では

 「適していない環境もあります」

適していない環境とは・・・例えば、大きな寒暖差や湿度差が生じる場所です。

  • 時には雪が降る

  • 梅雨時にはものすごい湿気

  • 夏にはうだるような暑さ

等々・・・

そう、実は

 「東京の地は楽器作りには向いていないのです」

ここからがポイントで、

楽器(特にL.M.楽器)が使われる地域で多いのは “ 都市部 ” であるという事実。

※L.M.楽器とはLight Music(軽音楽)に使用されるエレキギターやベースのことです。

“ 楽器作りに最適な環境 ” で作られたものの多くは・・・

“ 非常に苛酷な環境 ” で使われ続けて行く可能性が高いわけです。

※あくまでも可能性の話でして、地方の方を無視したり、否定している訳ではございません。


“ 使われる環境下で楽器を一から作ること ” 

角材から加工をして行く段階で

「都市部の多様な気候になじませながら作り上げていく」 

そうすることで

「長持ちする可能性が高まる楽器作りができる!」

そう思った訳です。

ここが弊社の楽器作りに対する、色んな作業や仕事における肝心な部分です。

私たちは 「長持ちする・長持ちさせる」 ということを真剣に考え、その為に必要なことを常に模索しています。

同じ物など一つもない自然が生み出した木材と会話しながら、1本1本を作りだして行くことを続けています。

そして、楽器が実際に使われる環境に最も近い場所でリサーチし続ける為に、都市部で楽器を作る道を選んだ訳です。

次回は・・・F.C.G.R.ロゴのお話をさせていただきます。

深野 真

*当記事は2017年5月1日の投稿記事を再掲載したものとなります。登場する人物・製品名・各種名称等は現在とは異なる場合がございます。

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