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全てのギター&ベースに一貫したクオリティを!

今回は・・・

“ F.C.G.R.流 ボディ&ネックのジョイント調整 ”

についての話です。

先ずは一般的なネックのジョイント方式のご紹介を。

1、ボルト・オン

ボディーのネックポケットにネックを上からはめ込み、ネックとボディをネジで固定する手法です。

F.C.G.R.では

  • Retrospective series

  • Pepper series

  • RRS BRAVERY

  • Eza

  • Anthra

に採用しています。

F.C.G.R.
● Guitars:https://global.fcgrtokyo.com/ja/type/typeId/2.html
● Basses:
https://global.fcgrtokyo.com/ja/type/typeId/1.html

Official Website

2、F.C.G.R.オリジナル・ジョイント方式 “ ARIMIZO ”

「楽器の振動を調整する新しいサウンドコントローラー を得る為に開発されたジョイント方式です。」

矢印の方向にネックをスライドさせボディにセットします。ここではネジ止め無しですがほぼ固定された状態になります。

そしてネジ1本で固定しますが、このネジは主にサウンドコントローラーの意味が強いです。

に採用しています。


3、セット・ネック

ボディーのネックポケットにネックを上からはめ込み、ネックとボディを接着材で固定する手法です。

F.C.G.R.では

RR series ” に採用しています。(*RRS BRAVERYを除く)


4、スルー・ネック

ネックとボディは接合せず、ひと繋がりの材で出来ています。

以上が、代表的なネック・ジョイント方式となります。


そして今回は “ ボルト・オン・ジョイント ” のお話を。

先に紹介したジョイント方式の中でも “ ボルト・オン・ジョイント(ARIMIZO含む)” の取り付けネジ調整は、大事な音の調整要素の一つになります。

セット・ネックやスルー・ネックは完成後ジョイント調整のしようが無い、職人任せのジョイント方式です。


F.C.G.R.における「ボルト・オン・ジョイント調整の目的」として重要な点の一つは・・・

“ トルクマネジメント* ” の効果を最大限に得られるようにする

ことです。

これにより、個々のプレイヤーそれぞれの「音に対するご要望に沿ったセッティング・調整」が出来るようになります。

*トルクマネジメントとは
楽器本体にパーツを留めるネジの締め付け具合はサウンドに大きな影響を与えます。我々はそれを調整することをトルクマネジメントと呼び、出荷する全てのギター、ベースがより生き生きとしたサウンドを奏でられるよう微調整を行った上でプレイヤーの皆さんにお渡しいたします。

ネック・ジョイントの作りは、弦振動に大きく影響します。

ガバガバ ユルユルのネックジョイントでは弦振動をうまく生かす事ができなくなり、F.C.G.R.が大事にしているトルクマネジメントも出来なくなってしまう場合もあります。


ポイント

「丁度いいキツさで、ネックがポケットに入るようにする」

作業の流れは

●其の一:まずは最初の段階でネックとボディのマッチングを決めます。

同じ仕様の製品が複数本ある場合は、木目や重量バランスを踏まえて、最適な組み合わせを決めます。

●其の二:ネックをポケットにハメる。

ネックもポケットも少し最終の幅よりキツくなるように作っているので、最初は入りません。

幅を測りながらネック、ポケット両方を削ってまずは入るようにします。

●其の三:調整

センターライン、オクターブをチェックします。

ネックエンドの面がポケットの壁にくっつくように当たっている部分を削っていきます。

●其の四:最終調整と決定

最後に入った時のキツさを決めます。

数値的には0.1mm差、入れた時にフワッと空気が抜ける感じ、持ち上げて3秒位でスッと落ちる等々基準は色々ありますが、木工段階では

  • 季節

  • 温度、湿度

  • 塗装種類(塗膜厚を想定し織り込む)

踏まえ感覚で決めます。

もちろん最終的には塗装が塗られ、セットアップ時にネックジョイントは仕上げるのですが、木工段階でも詰められるだけ詰めて、その後の気候の変化等にもなるべく対応できるよう配慮しています。

この調整は全てのF.C.G.R.製品に施しています。


ネック・ジョイント調整はギター、ベースの音や鳴り方に深く関わる工程です。

F.C.G.R.ではネック、ボディの “ どれでも良い ” といった組み合わせは作りません。

それ故、一度組み合わせを決め作業を進めたら使いまわしが出来ません。

F.C.G.R.では全て1本1本キッチリ丁寧に作ります。

その姿勢は木工のみならず、全工程において言える事です。

つまり・・・

「 F.C.G.R.で生み出されたギター&ベースは、全て一貫したクオリティを保持しています!」

“あなたの理想がカタチになる”

*当記事は2018年3月19日の投稿記事を再掲載したものとなります。登場する人物・製品名・各種名称等は現在とは異なる場合がございます。

*「Retrospective Series」は現在、「Retro Series」の名称に変更しております。

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