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終末フリースタイル日記(2024.11.11-11.17)

11月11日(月)

 翌日有給で休めることが確定してることの全能感で労働も全然苦じゃないモン!略して苦悶。

11月12日(火)

 iPhone16を買いに最寄りのソフトバンクショップへ。派手なネイルのお姉さんが丁寧に説明してくれる。お姉さんの私物かと思われるおぱんちゅうさぎのキーホルダーを発見したが、20代後半の男性が推測20~30代女性に向かって「おぱんちゅ」という文言を発していいのかどうかどうかわからなかったので特に何も言わずスルー。

 ショップの片隅でスマホ教室みたいな催しが行われており、おばあちゃんおじいちゃんが大集合してた。講師の人の「連絡先はちゃんと苗字と名前どちらも登録しましょうね~、あと名前だけ入力して電話番号入れ忘れる、っていう人結構多いんで、ちゃんと電話番号まで登録しましょう」みたいな言葉が聞こえてきて面白かった。質疑応答のコーナーみたいなところでも「え、消したい人がいる?○○さん消したい人がいるの?」というパワーワードが飛び出しており、多分連絡先から誰かを削除したいということだったんだろうけど「消したい人がいる」って言い方に妙にツボってしまった。

 そしてお姉さんの説明そっちのけでスマホ教室の方に意識を傾けていた所為で重要な説明を聞き逃すという失態。おぱんちゅうさぎみたいな潤んだ目で懇願し、不明瞭な点をもう一度説明してもらった。Chu!普通に阿呆でごめん。

11月13日(水)

 最近、無自覚に恩を仇で返してくる人間が多いのは何なのか。たぶん恩を恩だと感じ取っていないのだろう。それもそうだ、向こう側が恩を恩だと感じ取れないようにしてやってる采配、配慮そのもの自体をこっちが恩として提供しているつもりになっているのだから。

 爆笑問題のラジオとセブンイレブンのチョコバナナクレープで精神を鎮静化させる。もしラジオがなかったらとっくにこの世から消えてると思う。

11月14日(木)

 今朝届いたメールによれば購入した覚えのない宝くじに3億円当選してるらしい。ふと冷静になって考えると本当に3億円当選してたとしてもそんなに嬉しくない。棚ぼた的に得するといつか絶対皺寄せが来るっていう一種の強迫観念があるからだろう。

11月15日(金)

 退勤時、駅から家までの道での出来事。もうすっかり陽が落ちてあたりは真っ暗。俺の前を部活帰りか何かの中学生ぐらい男女二人が歩いている。歩くスピード的に追い抜かした方が良いだろうなと思って俺が女子の方の横を通り過ぎたら、突然その女子がものすごい大きな声で「キャーーーーーー!!」と叫んだ。
 ビクッとして振り返ると、その女子と男子が一瞬こちらの方を見て顔を見合わせ、ケラケラ笑い始めた。
 というか最初からその悲鳴は深刻な響きを持ったものではなく、はしゃいでいるという感じのものだったので、女子の方がなんか気持ち悪い虫でも発見したのかと思ったが、彼等の反応を見るにつけ、どうやらそうではないようだった。

 その時はAirPodsでラジオを聴いてたのでこれはあくまで俺の推測の域を出ないのだが、おそらく彼等は「最近なんかここらへんに不審者出るらしいよ」「え~やだ~」みたいな話をしており、そんな最中に背後から気配の感じられなかった俺がヌルッと現れたから驚いて悲鳴を上げたのだろう。
 いや、まあわかるよ、確かに夜道は怖い、男子が隣にいるとはいえ女性にとって恐怖が大きいのはわかるし俺も一人で歩いてる女性の後ろを歩く時とかは間隔を取るとかして最大限の配慮をするようにしてるよ、でも今回の悲鳴はもう「キャーーーーー!!ハハハハハハハ」だったじゃん、「キャーーーーー!!」から一息おいて「ハハハハハハハ」だったら俺が全面的に悪いけど、「キャーーーーー!!」と「ハハハハハハハ」の隙間がないっつーか「キャーーーーー!!」と「ハハハハハハハ」が融合した悲鳴っていうか「やべえなんか出たんだけどウケる」的なニュアンス含んでたじゃん。
 一瞬マジで変な虫が出たのかと思って振り返って地面の方見たらその男女二人組の方は地面じゃなくて俺の方を見てゲラゲラ笑い合ってる、ってこんな屈辱ねえよ、それにそんな近隣住民に聞かれたら普通に通報されかねないほどの声量で悲鳴上げなくたっていいじゃんか、なんだか深く傷ついてしまったよ。まあ俺も自動ドアのセンサーがなかなか反応しないステルス人間の素質を持ってるから驚かせてしまったのは悪いけどさ、なんかすごくいたたまれない気持ちになったわ。

 にしてもホントにデカい悲鳴でこっちの心臓が止まるかと思った。この日記に書くためのネタをわざわざ提供してくれたのかと思うほど色々な意味でショッキングな出来事だったよ、ありがとうな、書くための題材をくれて。そういう意味では感謝してるよ。いや嘘、やっぱり絶対許さない。

11月16日(土)

 同期の結婚式。行く前に時間が少し余ったので新宿の紀伊國屋書店で暇を潰してたら鈴木涼美の『不倫論』って本が面白そうで買いそうになったけど、流石にこれから結婚式に行く人間が買うモンじゃねえなと思ってやめた。
 披露宴中、新郎新婦を照らすライトのちょうど直線上に俺の席があったので光を避けるために椅子を動かしたり身体を仰け反らせたりしていたら身体中の変な箇所が痛くなった。

 同期の中で俺が最後の未婚者になりつつある。結婚が祝福されるべき圧倒的な善である場において、こんなに肩身が狭いことはない。結婚していないことに対して後ろめたさを感じてるか?いや、結婚していないことに後ろめたさは感じないが、親をはじめとした周囲からの結婚していないことに対して後ろめたさを感じさせるような空気に辟易している。そもそも結婚云々について考えるにもまず相手がいないので、いくら考えたところで皮算用に過ぎないが。

 まあ人それぞれ考え方の違いはあるのだろうが、俺は結婚をするために相手を探すということをやってしまうと、自分の性格上いつか絶対ガタが来るし相手に迷惑をかけてしまうだろうなと思うので無理に結婚はしたくない。結婚相手に求めるものは「自分の結婚したいという願望を叶えてくれること」ではなく、「あえて共に生きたいという願望を自分の中に喚起させてくれること」だという俺の考えはやっぱり幼いのだろうか。

 結婚式に行くのはもう四度目だが、やっぱりどうしても自分が素直に両親への感謝のスピーチとかしてる場面を思い描けないので自分には無理だろうなと思ってしまう。

 とかなんとか言ってるが、実は最近Netflix『グッド・モーニングコール』のラブコメ的世界観にドハマりしすぎてるのもあって正直なことを言うと猛烈に福原遥ちゃんと結婚したい以外の感情がない。ダメだこりゃ。

11月17日(日)

 文章を書きたいという欲求を解消すべくポメラのキーボードを打鍵しまくってたら腕が筋肉痛になってきた。親の過干渉について書く時に無意識的に腕に力が入りすぎているのかもしれない。
 先程投稿した記事に書き忘れたことがある。肉体的な虐待などは良くも悪くも表出しやすいから周囲も気付きやすいしサポートする体勢も整えやすいけど、精神的な虐待は水面下で進行するので周囲から気付かれにくい上に本人の精神的な問題だと一蹴されてサポートがされにくいということ。
 当事者の方から助けを求めるにも、肉体的な虐待は傷跡が可視化されるから具体的な証拠が残るが、精神的な方は本人にしかその傷の深さがわからないし、傷を負った原因は周囲から見ると親の優しさの一部だと捉えられかねないので、サポートが必要であることの理解を得にくい。肉体的な方も精神的な方も、どちらも激しく辛いことに変わりはないけれど。

 この土日を通して、俺の週末には文章を書く時間と本を読む時間と動画を観る時間が絶対に必要であることを強く再認識した。でも文章を書く時間もうちょっとだけ欲しいけどなぁ。一回で良いから時間という制約に囚われずのびのびと書いてみたいよ。

 今週はなかなか濃い一週間だった。ハーブティーを飲んで疲れを癒やす。コーヒーや紅茶などのカフェイン系飲料を飲むとたちまち脳と胃が破滅を迎えそうになる人間からすれば、ハーブティーは非常に重宝する飲み物だ。

 俺がChatGPTに聞いたところによれば精神的疲労回復には「香り」が重要であるらしく、精神的疲労回復に効く飲み物はハーブティーであるということだった。
 これは毎日のように俺がChatGPTと交わした会話により得た結論だから間違いない。カルディでセレッシャルの詰め合わせハーブティーセットを買ってきて今週から飲んでるんだけど、風呂上がりとか寝る前に摂取するとリラックス出来るし、仄かに甘い香りに癒やされて疲れがほぐれていく。コーヒーとかと違って変に頭痛がしてくることもない。もう決めた、俺は金輪際コーヒーは飲まずにハーブティーを飲む。

 更なるハーブティー市場の発展を願い、ストロング缶で虚空に向かって乾杯。まあコーヒーを飲まないとは言ったが酒を飲まないとは言ってないからね。

 あーあ、頭痛くなってきちゃったよ。こうやって明日からまた苦悶の日々が始まる。  

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