「無難」とは⑯ ~「やる気があるのか!?」の言葉に、疲れたあなたへ~
「無難」という言葉は、トラブルが無いという、
額面通りの意味ではない。
「『無難』とは、どういう意味か?」
私は「無難」という言葉を、再定義しようと思うようになりました。
そして、みなさんがこの問いかけに、どう答えられるか。
その答えが、本当に自分は「無難」な人生を歩めているのかどうか。
それを知るヒントになるのではと思い、
「無難」とはどういう意味かを書いています。
私は、「無難」という言葉は1人1人違うものだと考えています。
自分の体に、何が合うのか。
自分とは、何者なのか。
これを知ろうとしない事には、
自分にとっての「無難」とは何かは分からない。
そこで自分にとって「無難」とは何かを考えるにあたって、
具体的な角度や例を示しています。
前回は他人から誘われた時に、
「No」と断ることができるのは「自信」がある人だから。
では「自信」とは、何か。
それについて書かせて頂きました。
今回は、また別の例から「無難」について述べたいと思います。
皆さんは「やる気」があることは良いことだ。
何事も「やる気」が大事。
そう思っている方は、多いのではないでしょうか?
それは言葉を変えれば、
「やる気」があることは「無難」である。
逆に「やる気」がないことは「無難」ではない。
そう考えていることになります。
ところが。
タレントのタモリさんはこんな事を言われたことがあります。
「やる気のある者は去れ」。
この言葉を聞くと、
「やる気」があることは「無難」ではない。
そう受け取ることができます。
なぜ、正反対な事を言われているのでしょうか。
「やる気」があることは「無難」ではない、
その1つの例として、
今日のTwitterでトレンド上位に入ったある言葉があります。
「家虎根絶」です。
「家虎根絶」と聞いて、
何のことやらと思われた方も多いと思います。
まず「家虎」とは、コール(オタ芸)の事だと言われたら、
分かる方もいるかもしれません。
下の画像のような人たちのことです。
ライブ会場にて、アイドルに対する思いが強すぎる過激なファンがいるのです。
ある意味、「やる気」があるどころか、満ち溢れている人でしょう。
主に地下アイドルのライブで行われていた行為と言われ、
これが声優・アニソンのライブでも見られるようになり、
かねてから問題視されてきました。
アイドルたちのパフォーマンスよりも目立ってしまい、
「空気を読まない」「単なる騒音」と見られ、
ライブを楽しめない、迷惑だと思うファンが少なくありません。
それに業を煮やしたのか、
ついに運営サイドから法的手段も検討するとのツイートが流れ、
波紋が広がっています。
実際に皆さんもたくさんの人がいる場にて、
こうした「やる気」がある人によって
ウンザリされた経験があるかもしれません。
タモリさんの「やる気のある者は去れ」の言葉は、
そのウンザリした思いを言われているそうです。
「やる気」がある事によって、
自分が目立つことしか考えていない。
周りが見えなくなる。
「やる気」がある事は「無難」ではない。
そのように「無難」を考えている方もいるのです。
皆さんの中では、
「『やる気』があるのか!?」
と叱られた事がある方もいるかもしれません。
本当に手を抜いた自覚があれば叱られる理由も分かるのですが、
そうではないために、
「どうすりゃ良いんだよ…」と、
ため息をつかれた方もおられるでしょう。
私もその1人です。
「『やる気』があって、自分としては精一杯やったのに、
これ以上、どう『やる気』を出せば良いんだ。
『やる気』って何なんだ」
そう思ったものです。
安心して下さい。
叱っている方にとっては、
「やる気」がある事が「無難」だと思っているのでしょう。
しかし。
「やる気」がある事が「無難」ではない事がある。
叱っている方は、それが分かっていないのです。
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