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音楽と匂いと本と…想い出が染み込むものたち。
昔よく聞いていたお気に入りだった曲、
無よく聞いていた元気付けてくれる曲、
昔よく行っていたお店の香り、
昔よく飲んでいた焼酎の香り、
昔よく読んでいた雑誌、
昔よく読んでいた作家さんの小説……
挙げたらキリが無いけれど、
音楽と匂いや香り、そして本というものは、昔の、その当時の時間を思い出させてくれると時々思うのです。まるでタイムマシンのスイッチみたいな。
少し前に、パソコンの中の古いデータを整理していた時、昔の音楽データがiTunesにあるのを見つけて思わず聞いてみたのです。タイトル名を見ただけで既に懐かしさがこみ上げてきていて(苦笑)。実際に音を耳にして、あ〜懐かしい……と心の声。そこでやっぱり音楽には想い出が染み込むんだなぁと思ったのです。その曲は高校生大学生の頃に聞いていた洋楽で、当時の感情だけでなく情景や出来事なんかもぼんやり思い出させてくれて、辛い想い出ですら、なんと言うか自分の歴史のような感じで思い出す感覚がありました。最近は、またお気に入りの曲リストに入っていたりします。
きっと、最近出会って聞き込んでいる音楽も、数年後、数十年後には、今を思い出すタイムマシンのスイッチになってくれるのかも知れないな、なんて思ったりしています。
また、お酒の香りでいうと、最近はすっかり家飲みが定番になっていますが、ある時、もう少しだけ飲みたいなと思い、昔買って途中まで飲んでいた焼酎「黒霧島」の瓶のことを思い出しました。水割りをいただいたのですが、ふわっと広がる焼酎の香りで、一気に昔の頃のことが思い出されて、懐かしいなぁとなったのでした。昔勤めていた時に同僚と仕事帰りに飲んだ時間、友人と飲んだ時間、旅行先で飲んだ時間など……香りは、本当にタイムスリップさせてくれるものだなと、その時にも感じたものでした。
そして、つい先日も、本というか雑誌でも同じことを感じたことがあり。普段はあまり行かない場所に用事で行き、帰りにふらっと立ち寄った本屋さんで、若い頃によく買っていた雑誌を見つけて、ひとり雑誌を目の前に懐かしさに浸っていました。その雑誌は、海外のデザイン雑誌で、当時でもなかなか本屋さんで出会えることが無く、最近ではすっかり見なくなっていたので、もう日本には入って来て無いのかなと思っていたんです。その雑誌は、デザインや色合いが個性的でありながら美しくて好きでした。再びその雑誌を見た時に、若い頃、色々なことを奮闘していた自分を思い出したのでした。新しい刺激をくれるその雑誌は、奮闘する意欲もくれていた気がしています。
「人に歴史あり」という言葉がありますが、音楽や匂い(香り)や本というのは、その人の歴史の中にしっかり埋め込まれているのかもと思ったりします。そして、時々、自分の歴史を思い出させてくれる。
歴史になった時には、辛いことも少し客観的に見れて、そして、音楽や匂いや本といったものたちが癒してくれるような気もしたりしています。
皆さんにも、そういった想い出のスイッチのものはありますでしょうか。
今日も懐かしいものを思い出させてくれるスイッチと共に。