人間という生物の生態学のr選択とK選択-限られた資源の選択方法-

久しぶりにr選択とK選択という文字を生物の復習中に目にしました。r選択とK選択は生物選択の人しか知らないと思います。

これって、人間にも言えるよなぁと改めて思ったので書いておきます。

r選択とは

r選択とは生物の自然増加率の傾きを大きくする選択です。r選択はとにかく出生数を増やす選択です。

rの二画目の右上の方に伸びている点で、同じ資源の場合、質より量を選択する場合です。個体数が少ない環境で、環境収容力が豊富にある場合はこちらの選択が取られます。

r選択は簡単にいうと子沢山選択です。
田舎の人にある傾向です。

r選択はエネルギーをかけずに、子どもを増やす選択です。

K選択とは

K選択とは生物の自然増加率を0に近づけるもので、自然増加率を平衡状態にする選択です。つまり生物の総量を一定にすることです。

生物の小型化をなすことで、親とその環境収容力を代替する前後の量、両親を代替する人数で可能ということです。

つまり環境収容力が狭く、個体数が多い状況です。都会の人の傾向ですね。

もっと簡単にいうと、小さな生物を生み出し、子どもを両親と代替する量、つまり人間でいうところの合計特殊出生率2.08を目指す選択です。

これ以上人口を増やさない選択です。

環境収容力

環境収容力というのは、生物が増えることが可能な生物の空間に対してどれぐらいの個体数が増えることができるのか?というものです。

生物はS字カーブという曲線を描いて、
個体数が低い状態から急増して、
環境収容力というのは空間に対して、
最大量にほぼ同じ量で維持する空間です。

人間の繁殖戦略3パターン

人間の生物繁殖戦略は3パターンぐらい分けられるでしょう。

多産小卵
中産中卵
少産大卵

の3つです。

多産と少産とは言わずもがな多く産むことと少ない数を産むことです。

①多産小卵戦略

教育費をかけないかわりにたくさん子どもを産む選択です。主に農村部や学歴が低い人が取る選択です。資源の量が一定以上であれば、多産小卵戦略あるいは、資源量が少なければ小産小卵戦略になる可能性もあります。

資源というのは、食事・住居・お金のことです。

この戦略の場合、子どもが大金持ちになる可能性は低いですが、コメの生え抜きのように生存率は高めだと思います。

②中産中卵戦略

教育費をまぁまぁ使い、子どももまぁまぁ産む選択です。主に郊外や県庁所在地で取られたりする選択です。

子どもを地方大学ぐらいに進学させて、地元のまぁまぁの企業に就職させる戦術です。

高校ぐらいから塾に赴いて、地元か周辺ぐらいの地方大学に入り、そこそこの企業に入り、そこそこの人生で終えます。

③少産大卵戦略

教育費をたくさん使って、とにかく子孫の質を高めます。大企業に勤めさせるために、いい大学に入学させて、そのためにはいい保育所から入る戦略です。

子どもがたくさん収入を稼ぐ可能性は高いですが、有事の際、たとえば災害や戦争が起こった際に子どもが死んでしまい、DNAが後の世まで残らない可能性があります。


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