秋なのだと視覚からだましていこう!
寝苦しい夜から解放されて安眠を獲得してから数日が経ち、口々に秋めいたと宣う人々が急増していく毎日。
日中の日差しは相変わらず肌を刺し、どこが秋なのかと困惑しかない。
季節は期間で区切られているものだとばかり思っていたが、実際には時間で区切られてしまっているようだ。
深夜から早朝にかけてを秋。
それ以外の時間帯は、夏そのものだ。
まだまだアイスが美味しい。
夏のアイスから期間限定販売として秋の味覚味が出始めるようになり、お菓子の類も一斉に売り場を実らせていく。
サツマイモ、栗、カボチャ、梨といった、今や定番の秋味。
山吹色、紫色、オレンジ色、黒といったハロウィンを思わせる色。
視覚からは秋がどんどん入ってくるけれど、気温はまだまだ夏。
そのうち南半球のクリスマスみたいに、半袖サンタがサーフィンに乗ってやってくるぐらい暑い冬になるかもしれない。