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令和五年 九月

能楽との出逢い

遡ること令和五年二月…💭

ある日、🐥さんが夜テレビをつけていて
偶然、能舞台が映っていた。

橋がかりという、舞台に渡された橋から
ひとりの御老人が静かに音もなく舞台中央へ向かう。

それが、御歳九十歳を超える狂言師で
人間国宝と呼ばれる重要無形文化財の各個認定の保持者である野村萬先生であり
祖先祭初世野村万蔵生誕300年の記念公演の映像だった。

摺り足で、ゆっくりとゆっくりと動かれる。
そのあまりのうつくしさに、息をするのも忘れ
目を奪われ、この姿を永遠にみていたい。と感じた👀

松しか描かれていない能舞台には
背景が色鮮やかに見えて。

これは一体何だ。
頭をカチ割られたような衝撃…🫨

そこから、能楽の虜になり
能楽堂に通うようになった。

ノートに記された「樂」

沢山の能楽の公演日やチケットの発売日の管理が難しくなり、カレンダー型の手帳を探すことに。

が…ピンと来るものが見当たらない…。

手帳を買っても毎日予定をビッシリ書く程、マメでもないし、かといって簡易なマンスリーだと足りない。
どうしたもんか…💭と思っていたらば
とあるお店で販売員の方が、私はそれでノートに落ち着きましたよ。と仰る。

確かに。年月は手書きで書けばよし、たくさん書きたいことがある時は、たっぷりも書ける。
御礼を言って一冊のノートを買った。

在庫の関係で、表紙に文字付き

新品のノートの記念すべき1ページ目に、何か書いてあげよう。
と🐥さんが、さらさら落書きをはじめた。
ナニコレ…。

ナニコレ…。

能「三輪」に辿り着く

しばらく能楽をみるうち
能「三輪」の存在に辿り着く。

舞台は、奈良県の三輪。
大神神社に祀られている大物主神の能。

〝思えば伊勢と三輪の神、一体分身の御事〟

という謡の詞章があり

元は、宮中で一緒にお祀りされていた天照大神と大物主神を、崇神天皇の代に伊勢と三輪にお移りいただいた。という経緯がある。

三輪という地については不勉強ながら知らず
足を踏み入れたこともなかったけれど
父方の氏が、三輪ということもあり
私は奈良出身ではないけれど、何故か無性にご縁を感じて、三輪を観たい。三輪に行きたい。
と思うようになり、奈良旅行を計画する。

御神体は、三輪山そのものである。

どうせ行くならば、登りたい!ということで
令和五年九月 三輪山への登拝を決めた。

宿をとる際、旅程を同行する🐥さんに相談したところ
奈良まで行くのなら鳥羽でどうしてもラッコがみたい!
兎に角ラッコだ!と言い始めた…。

🦦…。

奈良と鳥羽、全く近くないよね…。
と思いつつ根負けし、鳥羽に行くなら伊勢神宮に寄って欲しい。とお願いし、宿は二見にして
三輪→二見(鳥羽ラッコ付)→伊勢のルートで詣ることに。

夜明けにみづらの半裸男現る

三輪→二見→伊勢の旅に行くと決めて宿を予約した頃
奇妙なことが起きた。

明け方、枕元にヤマトの男性の特徴的なみづらに結った男が全裸…いや半…。いや…半裸と思いたい…。
という姿で、こちらをじーーーっとみて真顔で座っていた。

え…。
ていうか…なんで全…いや半裸…。としておきましょう…。

せめて、なにか着ていただけますか…?
寝所に全…いや半…。

そのままパチリと👀目が覚めた。

…というか、誰!?
どなたですか!?
フリーズして尋ねられなかった…。

夢なのだけど、ふんわりした感じは一切なく
妙に生々しく、お顔もハッキリとしている。

ここから奇妙な夢を見続けることになるとも思わず
何だか強烈な夢みたなぁ…。
と、その日は流してしまった。

いざ、三輪→二見→伊勢へ

初めての三輪は、駅を降りた瞬間から安堵感に包まれていて
なんて気持ちがいいんだろう!!と驚いた。
大神神社を参拝し、三輪山に登拝。
天気も晴天だった🌞

山で起きたことは、一切書かぬのが掟なので具体的には何も書けないが
兎にも角にも終始心地よい登拝で今まで登ったどの山よりも大好きになってしまった。

奈良で宿泊し、ゆっくりした後鳥羽に移動。
ラッコをみて、二見興玉神社へ。

道に迷い、龍宮社側から入ってしまったが
この龍宮社がすばらしく、人形で祓うと本当に身体がふわっと軽くなる👀
気のせいかもしれないが、何だか嬉しくなった。

二見の宿に着くと、偶然にも大神神社と伊勢神宮の崇敬会の冊子が置いてあった。

三輪から来たのに、不思議なもんだー。と思いながら
お風呂上がりに冊子を捲ると、神さまや神社のこと
奉納する能の写真が掲載されていた。

なるほど、こういうのに入ると
能楽についても情報が得られるんだ。いいないいな。
と、冊子をポンと置いた。

翌日、小学校の遠足以来の伊勢神宮へ。
広くて右も左も分からないが、地図通りにお参り。

外宮、多賀宮へ着いた途端、全身逆毛が立つような鳥肌が立った。
え。え。え。何コレ…何コレ…⁇
ちょっとしたパニック🫨のまま。
ボーセンと内宮までお参りをし、宇治橋まで戻った。

宇治橋を渡り切った後、何故か昨日の冊子がふと頭をよぎり
三輪山のすばらしい登拝と多賀宮での謎の鳥肌を思い出し。
あ。ご縁繋ご。
とポンと思ったので、まず大神神社へ電話をした。

神社はお寺さんのように拝観料を取らないし、たくさんグッズを買いたいタイプでもないし、何か願いがある訳でもない。
維持運営を考えれば年会費はお安く、お賽銭より御礼になるなと思った。

お電話をしたら、丁寧に教えて下さり
新しい年度が十月からで、あとほんの数日なので十月に入ってお電話いただけたら☺️とのことだった。

期せずして、伊勢神宮が先になる形となり
東京に戻ってからオンラインフォームからポチッと入会申込。

すると、ある時不思議なことが起きた。

会社でいつものように仕事をしていたら
突然、脚がパーーーーン!と軽くなる。
ちょっと軽いという次元ではなく、文字通りパーーーーン!(オマエナニヲイッテルンダ)

あまりに驚いて、!!!!あ…脚が…脚が…🫨
何かの足枷が外れたような。

意味が分からず、戸惑っていたら
当該時刻に、入会の手続きが受理された旨のメールが届いていた。

え。コ…レ…⁇コレデスカ⁇
一体何?

これが、幕開。

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