夢のつづきが気になって二度寝
わたしのゆめにっきは、実際には断片的なイメージに過ぎないものを、なんとなく辻褄が合うように組み合わせておいて、あとから前後の飛躍を埋めたり、キャラクターがかってに動きだすのにまかせて話を膨らませたりしたもので、素朴な記録ではない。
創作寄りだが、でも過度な創作、つまり(夢が暗示する以上に)過度にじぶん好みに味付けすることは避けている。なるべく。
夢にみる登場人物は虚実いりまじっていて、アルファベットで呼ばれる人物にはモデルとなるひと(だいたいは中学高校時代の友人)がいることが多いし、脳内のどこかから生成されたまったく知らない架空の人物もいて、こちらは(夢のなかで名を呼ばれないかぎり)名はない。
視点人物にしても、便宜上「わたし=ふらん」にしているだけで、じっさいには「わたし」ではない。
さいきんみたこの夢でいえば、最初にあった断片は、
「二階がのぞけてしまうアパート」
「年上だが年上に見えない同性のこいびと」
「漢方薬のサンプルを配る女性」
「その女性に対するこいびとの拒絶反応」
「ああいうタイプに弱いでしょっていうこいびとの指摘」
「白い毛並みの水色の瞳のねこ」
「幾何学模様の流れ星」
で、それらは順序も前後の因果関係もないバラバラのイメージだったはずで、起き抜けに、脳内のふしぎな処理によって物語のようにつなぎあわされている……
夢は、夢をみる人の経験や願望から生じるというけど、この夢にかんしては「ああいうタイプに弱いでしょ」以外は身におぼえがなく、願望としても意識されるものはないので、いったいどこから出てきたのか、われながらほんとうにすごい。
あんまり好みの内容すぎて、ほんとうにつづきがみたいと思うし、これを膨らませて物語を紡いでみたいとも思うけど、わたしの経験に素材を求めだしたり、筋書を頭で考え出したりしたら、とたんにおもしろくなくなるだろうから、こいつらが登場人物ってことにできる夢をまたみるのを待つしかない。
またいつか会いましょうね。