仏検準1級を合格したわたしが一次試験対策としてやっていた勉強方法
前回記事に引き続き、将来仏検準1級を受験しようかと検討している方に向けて、2回に分けて記事を書いていくものとなり、今回はその2回目となります。
内容は、わたしが実際にやっていた仏検準1級の一次試験用の勉強方法とそのスケジューリングについてです。 わたしが実際に使用していた参考書などの詳細も書いていきます。これから受験をしようかと考えている方にとって少しでもお役に立てたらうれしいです。
下記リンクが前回記事です。
<参考:一次試験の構成 8項目+書き取り、聞き取り試験>
1 名詞化 5問 配点10点
2 多義語 5問 配点5点
3 前置詞 5問 配点5点
4 長文 5問 配点10点
5 長文 5問 配点5点
6 長文 8問 配点16点
7 長文 3問 配点15点
8 和文仏訳 1問 配点14点
書き取り 配点20点
聞き取り 配点20点
(合計120点満点)
実際にやっていた勉強方法7つ
実際にやっていた勉強は7つあります。
-過去問(仏検公式ガイドブック)
-セレクション(仏検公式ガイドブック)
-フランス語名詞化辞典(書籍)
-作文ラボ(書籍)
-NHK WORLD-JAPAN(アプリ)
-自作作文
-論述作文
です。
では、具体的に何をどうやっていたのかを一つずつ説明していきます。
① 過去問(仏検公式ガイドブック)
仏検公式ガイドブックは、年度で分かれた形で過去の実際の試験がそのまま載っています。いわゆる「過去問集」です。
まず初めにどの年度のものでもよいので一回試験を実際にやってみます。それで試験の全体像を把握するようにします。
初回は時間を測らなくていいので、どんな問題が出るのか、その構成やレベルを知るために、一回通しで一次試験を(筆記試験を)すべてやってみましょう。何分かかってもいいです。その際の正誤もどうでもよいです。
はじめから高得点を取れる方もいらっしゃるかと思いますが、準1にこれからチャレンジしようと思う方は2級レベルを超えてきたばかりの方が多いかと思いますので、はじめは大抵難しいと感じるかと思います。
レベルは今後上げていくものなのでそれで良いです。まずは敵を知ることが大事です。(敵ではないです)
又、公式ガイドブックは回答と合わせて「解説」があるので、その解説も丁寧に読みましょう。大事なポイントや、考える手助けなどが書いてあります。そうやってまず一回、準1級一次試験の全容を総合的に理解してみましょう。
全体像を把握できたら、自分が難しいと感じたところ、弱点だなと感じるところを、その後重点的に勉強して強化をしていきます。
そして、(わたしの場合はですが)ここで一回過去問は置いておきます。次に過去問をやるのは一次試験前の9-10月にかけて再チャレンジする時まで出番はありません。 もちろんですが、その時は最初にやったものとは違う年度のものを(初見のやつを)やります。
そして時間を測りながらそこでは本番さながらにやります。
時間配分を体感的に覚えさせて、最終調整(最後のツメとして自分はどこが甘いのかなどの注意点をチェック)をします。
ちなみにわたしは本番のようにタイム計測をした形での過去問は計4回分(4年度分)やりました。
② セレクション(仏検公式ガイドブック)
セレクションは各設問に特化した形でまとめられている問題集となります。弱点強化にとても良い問題集です。すべてをやらなくても自分の弱い箇所だけやるという利用方法でもよいですし、もちろん全体をまんべんなくやるでもよいと思います。
本の内容は、例えば、「1.名詞化問題」は実際の試験で5問出題されますが、その名詞化問題が10題(計50問)載っています。
設問の1~3までが各10題ずつ、4からの長文問題になると8題、5題など設問ごとに数は下がりますが、十分やりごたえのある量です。
こちらもセレクションも過去問同様、回答と共に解説があって分かりやすいです。
又、わたしは書き取り、聞き取りの試験対策としては、唯一これだけを使用していました。他音声教材は使用していません。 過去問を含めて、全部で10問以上はこれでやりました。
③ フランス語名詞化辞典(書籍)
2級までにはなく準1級からはじまる新たな問いとして「名詞化」の問題があります。 問題の文章中にある指定された箇所(イタリック体になっている)を名詞化して、答えるものとなります。イタリック体になっている箇所は形容詞、副詞又は動詞であり、それを名詞にすると何になるか?を問われます。
例として、わたしが実際に受験したときに出題されたものを日本語で書きます。※実際の試験ではもちろんフランス語で書かれています。
A この地域は厳しい気候にもかかわらず多くの観光客を惹きつけます
B 気候の厳しさにもかかわらずこの地域は多くの観光客を惹きつけています
Aは形容詞のrude「(気候が)厳しい」が書いてありました。これを名詞の「厳しさ」にすると何かを問われました。
ちなみに回答は (la) rudesse です。
※rudeは(気候が)厳しいという以外にも意味は他多数あります。
この本の使い方は、ここに載っている名詞を丸暗記するためではありません。そういう使い方をわたしはしていませんし、おすすめしません。
この本の利用価値は、フランス語を名詞化するパターンを知るためのものです。
名詞化するパターンを知るということは、試験用という枠だけではなく、日常の生活・会話の中でも応用ができるので(使えるので)、それを学ぶことは自分のフランス語力を一段格上するのにとても有用です。
但し、この本にでてくる例文自体はあまり日常的な内容のものはでてきません。固い文章(社会的なこと、政治的なことなど)が多いです。なのでとっつきにくさを感じるかもしれませんが、それは逆にいうと、準1級の試験用レベルの単語力を強化するためにはとても良い勉強素材になります。
又、この名詞化問題に関してわたしが思うポイントは何かと言うと、
「その名詞を知っているかは重要ではない」
ということです。
語弊を招く言い方かもしれません、、もちろん名詞を多く知る・学ぶことに越したことはありません。単語を覚えることもとても大切です。それに名詞化問題は配点が10点とそれなりに大きいので(前置詞、多義語の問題が同じ5問で配点5点)、多く覚えて正解したいところでもあります。
しかし、そもそも必要語彙数約5000語といわれている準1級において、全名詞を覚えていくことなんて不可能、この一冊を丸々覚えるなんてムリというか、ナンセンスというか、そんなことに多くの時間と頭のメモリーを割くのは少しもったいないかなと私は個人的に思います。
名詞は「覚えられる範囲で覚えていく」というスタンスでわたしはよいと思います。
ある程度どういうパターンで名詞化するのかの形態を知ることの方が重要であり、それが試験対策となると言えると思います。この参考書を使って鍛錬すれば、あとはその応用力をもって試験に臨めるかと思います。
例えば、上記で挙げた rudesse ですが、当時わたしは rude の意味自体は分かりましたが、その名詞は分かりませんでした(覚えていませんでした)。
わたしは rudeという形容詞を名詞化するとどういうパターンができるかをまず考えてみて、そこから自分がしっくりくるものを当時回答として選びました。(準1級を受験しようとするくらいのレベルになると、この類推がそれなりにできてくるのではないかと思います。)
具体的に説明すると、rudeを名詞化した想定をリストとして挙げます。
ruditation
rudision
rudeur
rudesse
rudement
rudage
rudière
などです。
名詞化するパターンとしてこんな感じではないかと思い浮かびました。しかし読んでみると不自然に感じられるものがでてきます。不自然というのは耳の聞こえ的に、なんか聞いたこともないなという意味を含みます。 わたしは rudesseと rudeurがなんかしっくりくるなと思い、最終的には「rudesse」の方を選びました。
こう書いていると、感覚だけの話に聞こえるかもしれないですが、そうではないです。この「感覚」というのは、今まで培ってきたフランス語の蓄積から導き出しているものであり、この名詞化辞典をすべて一通り勉強して得られたものとなります。なので、単にその名詞を知ってる、知らない、暗記した、してない、感覚でこっちでいいや、などで正答が当てられるというようなお話では決してありません。
もちろんパターン化できずに想像もできないような全然違う名詞に変わるような単語もあります。 とはいえ、名詞化する際の傾向はこの本をやれば大体は掴めると思います。もし知らない単語が試験で出た場合(その可能性の方がほとんどかと思います)自分の応用力などを使って挑むのがこの名詞化問題に対する一番の良い心がけになるかと思います。
ちなみに、この本はアルファベット順になっています。
1ページ目から順にやると、ものすごいやりづらいです。 ずっとAの単語ばかりやる、次はずっとBばかりやるというのは気持ちが萎えます。
なのでアルファベットを満遍なくやることをわたしはおすすめします(今日はAを3ページやる、明日はDを3ページやってみるなど)。こうすることで飽きることなく学び進められるかと思います。
ちなみに、下記書籍は先日本屋で見つけたものなのですが、アルファベット順ではなく、頻度順で載っていて、とてもやりやすいなと思いました。わたし的には当時こちらで勉強したかったなと思いました。笑
しかし参考書、教材などは、本当に人それぞれ、合う合わないが存在します。わたしが良くても、他の人はやりづらいなんてことは普通にありますので、本屋で二つを見比べてみて、合う方を購入するのもよいかと思います。
④ 作文ラボ(書籍)
和文仏訳、いわゆる「作文」は配点が大きいです(配点14点)。なので作文力のアップも試験合格には重要ポイントの一つとなります。わたしはこの作文ラボを参考書として勉強しました。
この本は、多くのフランス語学習者が使っているという印象があります。とてもわかりやすく、且つ日常に使えるフランス語ばかりです。
わたしが一番良いと思う点は、「直訳するのではなくフランス語で言うときの発想とシンプルさを学ぶことができる点」だとわたしは思います。
日本語をそのままフランス語で何て言うかを直訳する部分は作文において皆無であるとは言えませんが、日本語をフランス語にする際には直訳だけでは対応できないことがほとんどです。それを学ぶことが重要です。
例えば、本の中にもあり、わたしが個人レッスンの先生にも質問したことのある言葉ですが、
「意外と〇〇」
という言葉があります。これはフランス語で何と言えばよいでしょうか?
この時、「意外」っていう日本語に合致するフランス語単語を必死に探すのは得策ではありません。何をまずするのかというと「意外と」という意味合いを、シンプルに相手に説明するにはどう言えばいいのかな?という視点を持つこと=発想の転換が必須です。
“転換”と言うと大げさなのですが、核心はそうなるといえます。
具体的例を出しましょう。
「美味しそうだなと思う(美味しそうにみえる)ケーキが目の前にあります。それを食べてみます。・・で、それは美味しかった?」
「うーん・・なんかこのケーキ意外と美味しくないな」となりました。
見た目だけが良くて、いざ食べてみたら思ってたほど味が美味しくなかったんです。
なので→日本語で「意外と美味しくない」とわたしは言う。
ここでの転換ポイント見つけられましたか?
意外という言葉は、=思ってたほど です。
この転換を見い出すことが大切です。分解して転換して簡単に言えばそういうことなんですね。フランス語はシンプルです。日本語は「意外と」という言い方で元来のその行為の言葉が転じてしまっていて複雑にみせがちです。
つまり Ce gâteaux est moins bon que je le pensais.
直訳すると「わたしが思っていたほどこのケーキは美味しくありません」です。もっと日常の日本語の自然な形で言うと「このケーキ意外と美味しくない」となります。
意外という単語に執着しているとたどり着けないということがお分かりになったでしょうか。ここが作文力を上げていくポイントとなる箇所です。
外国語はわたしたちの想像以上のシンプルさで日常の文章(言葉)を作っています。
日本語は多彩で深くて意味深で裏があって詫び寂びもあって擬音語もあって比喩もあって略しも激しくて色んな意味まとめがちで転じるし感情表現豊かだし、もう正直複雑な言語です。
(複雑でもあり美しく豊かであるとも言えます)
準1級の和文仏訳問題は、過去問を見ると、そこの要素を問われることが多い印象を受けます。又、こういう点が上手くできてくるとフランス語力が身に付いている実感も自分で強く感じられるかと思います。
しかし、これは初めはどうもうまく慣れずに苦労する点です。わたしもそうでした。つい逐語訳となりがちで、合致する単語を探しがちになります。日本語脳で考えるからです。当然です、日本人ですから。
ですが、作文の数をこなしていくと、ある時ふと扉をあけるような感覚で、あぁこうやって物事をシンプルに言えばよいのか、と気づく時がでてきます。言うならば、外国語語脳に近づく感じでしょうか。
まとめると、言葉はこの言い方だけが正解ということはありません。ものの言い方はいくらでもあります。試験では、上記のようなシンプルさと、発想の転換の道をたどって、フランス語の作文を自分なりにでも完成させれば、点を得ることができると思います。
それに、フランス人らしいフランス語にも近づけるかと思います。
この本は本当に秀逸ですのでおすすめします。
⑤ 自作作文
さきほどの④で書いたように、日本語でこう言う言葉にフランス語でぴったり合うものが存在しないとか、直訳でフランス語に変換しづらい、ということは多々あります。
言葉(単語)を多く知っている、ということももちろん重要ですが、試験では自分の知っている言葉だけが出てくるわけでもありません。そういう時に、発想力、シンプルさ、応用力などを持ってフランス語にすることができるかというのを問われるのが「和文仏訳問題」です。
先ほども言いましたが、これは正直作文の数をこなして練習していく以外ないとわたしは思います。やっていくにつれフランス語感覚が養われていく部分ができるからです。
日本語の各言葉に執着する(直訳、逐語訳)のではなく、一度フランス語のシンプルさへ発想を転換するという鍛錬をすると、気づいてくることが必ずあります。「あ、けっこうシンプルなのね」「あ、けっこう分かりやすくあなた達言うのね」のように。 普段日本語にどっぷりつかっているので気づけない外国語の構成ってこうなのか、という視点の違いに行きつけるかと思います。
で、ここのタイトルに戻って、この「自作作文」とは何かと言いますと、フランス語へ一見しにくそうなワードをたくさん自分で作り上げて、自作の日記のような感じで日本文を作り、それをわたしは仏訳していました。
(超アナログです。今なら皆さんChatGPTを使うのでもよいかと思います。)わたしはそれを個人レッスンの先生に添削してもらっていました。
個人レッスンはもちろんマストでありません。オンラインで何回かだけ添削を頼む方法もあるかと思いますし、先ほど言ったように今はAIもありますので、わたしは未経験ですが、先生なしでも自分の作文の正誤を判別することも可能なのかと思います。
ちなみにわたしが作っていた日本文は試験と同じくらいの文章量(行数)で作ってやっていました。いわゆる本番に合わせた感じです。
では実際にわたしが作った文を例として一つ挙げます。みなさんもよろしければ仏訳してみてください
「この仕事はマルチタスクを求められます。書類のチェックをしながら、来客応対もし、電話応対もして、メールの返信もするなど、同時進行で多くの作業を進める必要があります。なので、マイペースな人や、一つの事を黙々とやりたい人にはこの仕事は向いていません。」
です。
(これはわたしの仕事の話をしています 笑)
自作分なので日本語の変さは少し目をつぶっていただいて、どうでしょうか?ちょっと苦労する文でしょうか。
下記に一応わたしの仏訳を書きますが、決してこれが唯一正解の言い方ではないです。言い方はいくらでもあるので、その前提でご覧ください。
Pour ce travail, il faut être multitâche. On doit faire beaucoup de chose à la fois, comme recevoir les visiteurs ou répondre au téléphone, ou encore répondre aux mails tout en vérifiant les documents. Donc ce travail ne convient pas à ceux qui veulent prendre leur temps et se concentrer sur leur tâche.
となります。
あと別件ですが、「時制」もとにかく試験においては常に重要ですので、(作文であっても、長文であっても、普段の会話であっても全てです)時制には普段からよく注意しましょう。
(わたしが今でも苦手とするところでもあります)
他にもわたしが作っていた文から、フランス語にしづらそうだなと思う一言例をいくつか抜粋します(太文字箇所)。みなさんもこういうのってどういえば良いかと考え作文を作るのもよい練習となるのでおすすめします。
友人がとても 疲れてそう だったので
彼はまったく寝る気配がない
貯金がすっかりなくなった
もらったお菓子をおすそわけする
遅刻してるけど急ぐ気になれない
それは日本の国民病といえる
さすがだな と思った
進路を決めかねている
などです。これがわたしのやった全部ではありませんが、こういう微妙な言い回しの文を本当によく作文にしていました。
正直まったく難しくない日本語ですよね。なのにフランス語でなんて言うかを迷うことが多いです。これらは参考書だけでは作文勉強が不足していると感じたわたしがやっていたこととなります。自身で創作しては、作文の数をこなしていくという感じです。
⑥ NHK WORLD-JAPAN(アプリ)
こちらは以前のnoteでも詳細をあげていますが、使い方としては、長文を読む練習、時事に触れてそれにまつわるフランス語を覚える練習、社会的問題、時事問題などで使われている単語、成句、表現方法などが準1級用の学びとなります。
又、日本語で知っているニュースがフランス語にするとこんな感じの言い方になるのかという「フランス語の作り方」、「構成」を知るのも良い学びになるかと思います。又、もちろん二次試験用にもとても有効です。
当時わたしは、下記のようなニュース記事をノートに起こして、必要な単語、言い方、成句などを色付けしたりしてピックアップして覚えていきました。単語、表現方法の勉強につながったかと思います。
コロナの5類移行
LGBTQ関連
日本での女性の労働について
少子化問題
ChatGPT関連
マイナンバー誤登録問題
地震・災害関連
物価上昇
オーバーツーリズム
高齢者数の増加について
日本の文化関連
他時事ニュースなど
これらのニュースを読んでいると、とにかく覚える単語数が飛躍的に増えます。わたしは単発で単語を覚えていくのがとても苦手で、単語帳で勉強できない気質だと自負しています。
ですが、ニュースなどの文章はそこにストーリーがあるので、わたしにとってはとても覚えやすいです。わたしはとにかく文章を読んでそこに書いてある文自体が「単語帳だ」という認識でやっていました。(独特です)
あと、こういう言い方は特に覚えておきたいというのを(太字)別にピックアップして書いたりもしていました
例
dans la majeur partie du Japon
des bizzards pourraient causer plus de perturbations
déployer des mesures anti-contamination
par rapport à la même période l’an dernier
L’enquête doit être achevée d’ici cet automne
など。
単語などもニュースですと少し難易度高めのものが多いので準1級用の勉強になります。
例
engendrer, stipuler, évoquer, aborder, invoquer, culminer, enfreindre..
la suppression, la légistlation, le contrecoup, la relance, la congestion..
など。
とにかくNHKWorldJapanからの単語覚えは多数ありました。
⑦ 論述作文
これは二次試験用としていくつか書いたものがあるというものです。一度フランス語の論述を文字化して作文として作ってみるとどんな感じの仕上がりになるのかを書いたものです。
二次試験を意識して「ファーストフード店などの使い捨て容器についてどう思うか?」とか、「子どもたちの携帯依存をどう思うか?」などの問いに関して作成してみました。
論述は一次試験には直接関わりありませんが、作文内で使う単語などが勉強になるので、いくつか長文作文を書いてみるのも良い勉強になるかと思います。
尚、二次試験対策は別に詳細をあげていますのでそちらをご参照ください。
試験までのスケジューリング
わたしは2023年度の仏検準1級を受験したので、2023年の11月が一次試験でした。その試験を目指して準1級の勉強をし始めたのは2023年の1月です。(ちなみに2022年は仏検2級の受験勉強、受験、2級の総復習に全てを費やしていました)
スケジューリングは前述の過去問のところでも書きましたが、まず過去問をやってみることから始まります。試験の構成、全体像を知ったら、自分のどこが弱い部分なのかが分かります。それを強化する勉強を始めます。
わたしの場合は、
名詞化→作文ラボ→NHK WORLD JAPAN→セレクション→過去問
という一連の流れで勉強をしていきましたが、もちろん各勉強は重なっていきます。
つまり、名詞化の本が終わってから作文ラボに移ったのではなく、名詞化が軌道に乗り始めたら、同時進行で作文ラボも進めだし、作文ラボが一通り終える頃には、NHK WORLD JAPANも足していきというように、同時進行形式で勉強をしました。勉強の偏りは極力しないようにしていました。
具体的スケジュールでいうと、
1月~ 名詞化辞典
2月~ 作文ラボ、自作作文スタート
3月~ NHK WORLD JAPANスタート
8月~ セレクションスタート
9月~ 過去問スタート
という感じで、基本的に同時進行で勉強をしていますが、作文ラボだけは2か月もかからず確か終了していました。
分野で言うスケジュール感を言うと
弱点の強化→フランス語の幅を広げる(時事など多様なフランス語に触れる)→試験問題に特化して取り組む→過去問で本番を意識する・最終チェックをする
となります。
どこに何か月かけるかは、それぞれの持つフランス語力によって違うので一概には言えませんが、わたしが一番時間がかかったのは名詞化辞典でした。
名詞を覚えることに時間をかけたのではなく、本にある例文への理解に時間をかけていました。これも名詞化辞典の項目のところで前述していますが、名詞化辞典の例文はなかなか骨のある文章が多くて、なんだかんだ時間を一番割きました。
ちなみに次に多く時間を割いたのは、NHK WORLD JAPANです。長文読解の練習や、単語や表現を増やす教材となったものです。
しかし、時間も重要ですが、その学びの深さも当然ながら重要ですので、自分のフランス語力を鑑みながら勉強するものを選択していくのでよいと思います。
そして、最後の試験前の1-2か月は、必ず過去問をやり時間を正確に測って本番仕様での試験に取り組んでみましょう。
もしここであまり過去問の点数が良くなくても気にする必要はありません。わたしもあまり点数良くなかったです。『この年受けてたら落ちてたな』なんて思うこともありました。
試験はどれだけ勉強し準備をしてきたかがすべてではありますが、実際は試験当日「やってやろう」という気持ち、自分の中から出るプラスアルファのものがあるので(火事場の馬鹿力的なもの)実際のスコアとしてはかなり良い点を取ることができました。
付け焼刃で受かるレベルではないのが準1級です。スケジュールを決めて、こつこつやることが合格につながると思いますので是非がんばってください。受験を目指す皆さん、応援しています。
最後に
たまにnoteの記事内に登場しますが、わたしはフランス語の個人レッスンの先生がいます。フランス人の方です。
2022年の10月くらいからレッスンをスタートし、かれこれ2年以上今も継続してレッスンを受けていて(と言っても月に数回なので、決して多いとは言えませんが)そこでフランス人の先生と話す、分からないことを聞く、添削してもらう、などを受験生活当時にできたこともフランス語力アップに多いに貢献したと思います。(先生には本当に感謝しています)
皆さんも専門の方、フランス語の先生などに何度か指導を受けてみるというのもオプションとしてやってみることは、二次試験対策にもなりますし、わたしとしては、マストでは全然ないですが、おすすめはします。
ということで、今回の記事は(今回も)長文で、この記事自体を何回かに分けて投稿するべきなのか悩みましたが、一つに全部詰め込んでこれさえ読めば完了となるようにやはりしてしまいました。
ここまでお付き合いいただきありがとうございました。
わたしが実際に一次試験対策としてやった7つの勉強方法とそのスケジューリングについてでした。
ここまで長文をお読みくださりありがとうございます。
又、マガジン内では他仏検に関する記事、フランス語、フランスに関する雑記などもありますのでよろしければそちらもご覧になってください。
ではまた次回のnoteでお会いしましょう。
À bientôt !
Eva
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