プライベートと本業からコトラーのマーケティング4.0を考えてみた
木下斉さんのvoicyで放送されている、ジブン株式会社ビジネススクール10月の4限目の講義についてまとめます。
4限目はコトラーのマーケティングということで、今後のマーケティングは1.0から3.0ではなく4.0が鍵というお話でした。
4.0に関しては、デジタル技術(スマートフォンなどの端末とインターネット)を活かし、消費者と企業がともに価値を創り出していく行動や、価値の共創の中で消費者が企業に共感すること、また消費者が周囲に発信したくなる要素が4.0のポイントだと認識しました。
今回はプライベートで見つけた例と、私の勤務先であるIT企業とその周辺での例を挙げてみます。
プライベートで見つけた事例
消費者が発信したくなるという内容で思い出したのは、スターバックスにて月ごとに変わるフラペチーノなどビバレッジ※のシリーズです。10月はメラメラフラペチーノと言って、グラスの中に赤と青(イチゴとブルーベリー?)の色が入った、ハロウィンのミステリアスな雰囲気が漂うビバレッジが販売されていました。
※スターバックスではコーヒーやフラペチーノ等の飲料系商品をビバレッジと呼んでいたと思うので、本記事でもビバレッジと表記します。
結局私はメラメラフラペチーノは飲みませんでしたが、あれは飲んで美味しい、見た目も楽しい、フラペチーノを撮影してSNSにアップすれば周囲をワッと思わせる点を狙った商品だと思いました。
また最近は見ないですが、一時スタバの店内では写真撮影ポイントが設置され、ここにドリンクを置いて写真を撮ってSNSに拡散してね、といったコーナーもありました。これもまさにマーケティングでいう4.0として、『周囲に教えたくなる・承認欲求を満たす』手法ですよね。
昔から動物園の動物になりきって顔をはめて写真を撮るスポットなどはありましたが、マーケティング4.0でそれがさらにパワーアップし、写真を撮ってSNSにアップするための場所が増えている印象です。
例えば横浜のハンマーヘッドには、指定された場所に立って撮影することで、あたかも被写体の人に羽が生えたかのように見えるスポットがありました。
横浜というおしゃれな街で、しかも海がすぐ近くの綺麗なハンマーヘッドでこんな映える写真が撮れるよ、みんなに拡散したらいいねがいっぱい集まるよ!、というマーケティング4.0だなと、木下さんの講義を聞いて思い出した次第です。
私の勤務先での事例
私はとあるIT企業の技術営業というポジションです。
直接お客様にプレゼンする業務以外に、お客様に見てもらうためのコンテンツを作成する仕事も担当しています。
To B企業なので、上記のスターバックスのように映えを意識するアプローチとは異なりますが、企業とお客さんとで共に価値を提供して行くという観点で考えると、例えば弊社のホームページに載っているコラムのような情報発信がコトラーのマーケティング4.0に該当すると思いました。
というのも、お客様からのサイト訪問を受動的に待つだけではなく、インターネットを活用しながらお客様にどうやったらサイトを訪問してもらえるかという観点で積極的に価値(知見)を提供することで、お客さんがコラムを見て弊社のサービスへ理解・共感いただくという側面があるからです。
また、SaaSを提供しているIT企業では、ユーザー会という形でお客さんを対面で一箇所に集め、そのSaaSサービスの使いこなしをレクチャーしたり、お客さん同士で情報交換してもらう場を設ける会社もあります。そのような手法も企業から積極的に価値提供する点や、お客さん同士のコミュニケーションで新しい価値を作るという点から、コトラのマーケティング4.0に合致すると思いました。
さらに、ここ数年はカスタマーサポートというポジションがカスタマーサクセスという名称に変わっている企業が多いです。従来のカスタマーサポートという名称だと、どうしてもお客さんからの問い合わせを待つ、という企業の受け身な印象があります。
一方、カスタマーサクセスは、CRM(顧客管理ツール)を使いながらお客様の興味関心に合わせ、企業が積極的にお客様へアプローチするポジションだと私は認識しています。企業が受け身になるのではなく、積極的にお客さんへアプローチしながら価値を創造する点も、マーケティング4.0ではないでしょうか。
また、情報発信やユーザー会、またカスタマーサクセスについてお客様からフィードバックを頂き、さらにサービス改善に努めたり、お客様が『良い!』と思ってくれれば周囲に拡散してくれる可能性があるのも、マーケティング4.0に合致する点だと思います。
ということで、コトラーのマーケティング4.0について、プライベートで見聞きするものと、現職やその周辺で見られるものについてまとめてみました。
意外と身近なところでもマーケティング4.0をたくさん見つけられたので、本業の技術営業で新たな施策を考える際も、4.0かどうかを頭に置きながら考えたいなと思いました。
それではまた!