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パタハラ/マタハラするオッサン管理職に思うこと【企業はNOを】

育休を取ろうとする男性社員にハラスメント(パタハラ)をはたらく管理職についての記事を見ました。育休を取ろうと男性社員が申し出ると、それを妨害したり、評価を下げるなどの事例が報告されています。

このようなハラスメントをする管理職に対して、企業はきちんと『NO』を突きつけているのかどうかがとても気になります。

タイトルは『オッサン管理職』としましたが、日本企業での管理職ポジションはまだまだ中高年男性が大半を占めている現状のため、便宜上、オッサン管理職と表記しています。
出典:https://www.mhlw.go.jp/file/05-Shingikai-12602000-Seisakutoukatsukan-Sanjikanshitsu_Roudouseisakutantou/0000051535_1.pdf


パタハラ/マタハラするオッサン管理職への警告

直近2023年の男性の育児休業取得率は30%ということで、少なくとも私が出産した年(平成29年)の5.1%と比べると急増しています。

https://www.jimin.jp/news/information/208944.html

かつては職場でマタハラが横行していた中、男性の育児休業の取得率が上がるに従ってパタハラの被害が多くなるのは、管理職層がいまだに昭和の価値観を引きずったオッサンがマジョリティである限り、さもありなんというか、まあそうなりますよねという印象です。

ここで思うのが、育児休業を妨害したり、育児休業きっかけでハラスメントする上司に対して、企業はきちんと処分やNOを突きつけているのかはとても気になりました。

というのも、実際に私が元々居たJTCにて、他の部署ではありますが、育児休業を取得しようとしていた男性に対して『評価が下がるよ』と脅した事例を知っています。その管理職はその後上長から厳重に注意されたそうですが、特にポジションの降格もなく、その後も管理職ポジションで別の人にハラスメントをはたらいているという悪い評判で持ちきりの人でした。

直近の林裕也さんの記事にもある通り、いろいろな人を労働力としてかき集めて行かないと、経営が続けられないぐらいに供給制約が迫っている時代です。

そんな中で、未だに古い価値観を基にパタハラ/マタハラをはたらく管理職には、人材を流出させかねない元凶として、企業からも厳重注意どころか、厳しい処分を与えないといけないのではないでしょうか。

ちょっとした注意だけでなあなあに済ませて、その後また同じ管理職が同じようにハラスメントしているようでは、企業としてもハラスメントを容認しているのと同じです

ここで、ハラスメント気質な管理職にありがちな言動として、『俺の時はこうだった』というものがあります。実際にパワハラ気質の上司が私の後輩へ無理難題なタスクとともにこの発言をしていたのを見たことがあります。

ハラスメント上司には残念なお話ですが、時代は変わります。その時の働き方の価値観も変わりますし、働いている人の価値観も時代によってさまざまです。そんな中、俺の時はこうだったなどと、昔の価値観を押し付けることがどれだけナンセンスなのか管理職やキャリアを重ねた社会人は重々認識するべきでしょう。

組織でパタハラ/マタハラを起こさないために

では実際に組織の中でパタハラやマタハラを起こさないためにはどうすればいいかというと、管理職層を多様化させて、今の管理職としてマジョリティな層である古い価値観を持った中高年のオッサン比率を押し下げることが必要だと思います.

ここで安易に、じゃあ女性なら誰でもいいだろうということで女性を持ち上げる動きもあるのですが、単に女性であるだけで選抜するのは正直不十分だと思っています。

というのも、昭和のオッサン社会に『特化・迎合』しすぎた女性では、昭和のオッサンと同じようにハラスメントは致し方ない、といった概念が後天的にインストールされている可能性が高いからです(いわゆる”スカートを履いた男性”、男性社会に迎合する女性のこと)。

真に多様化を進めるなら、女性の中でも色々な層、例えばキャリアにひたすら邁進してきたバリキャリな女性、もしくは途中でキャリアのブランクがあったけれども育休や育児の経験を経てキャリアを再スタートさせた女性など、性別だけではなくバックグラウンドにも多様性を持たせた管理職を揃えるという視点が必要だと思います。

現状は女性管理職の比率はまだ20%にも満たない状況ではありますが、せめて女性の管理職比率を3割に引き上げて、女性の中でも育児にフルコミット経験のある人、育児は未経験だけれどもキャリアにフルコミットした人と、多様な属性を入れることで、昭和の価値観を引きずったオッサン管理職の比率を下げる施策が必要だと思います

3割という数字にこだわっているのは、組織の中でマイノリティ層が3割を超えると意見が聞かれやすくなる法則に基づいています。

もちろん男性も同様で、キャリアに邁進してきた男性、育児にがっつりコミットしてきた男性と、女性と同様に色々な層を入れて行くことで、昭和の価値観オッサンの声を相対的に小さくすることが、ハラスメントをなくしていく一つの策だと考えています。

ということでパタハラに関する記事を見て思った、企業の対応と管理職の層について、これから必要であろうアクションをお話してみました。

それではまた!

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KASHIWA@マイノリティキャリア
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