店頭は1秒も見てもらえない。
月に何店舗もまわって黒板を書いています。
店頭にチラシを貼っていたり、メニューを貼っていたり、
とにかくお店からのお知らせを貼っているお店が多いんです。
お店側からすると、
「きっとお客様は読んでくれているんだろう」という
前提で貼り出したりするのでしょう。
でも、そのうちいくつ見たり覚えていたりするでしょうか?
お客様は。
お店側は、自分たちの商品やサービスに自信を持っています。
だから「あれも」「これも」お客様に知ってほしいと考えます。
それは当然のことだと思います。
でもお客様って売り込まれるのは嫌なんですよね。
もうこれだけ世の中に情報が溢れている。
広告はできれば見たくなかったりします。
情報量がとにかく増えている現状。
お客様がそういった情報に接している時間は限られています。
そんな中で、お客様に情報を届けることはとても難しくなってきています。
その前提を踏まえておかないと、
「きっとこんなに店頭にお知らせを貼っているんだから、
読んでくれているんだろう」という認識になります。
案外こういう視点が抜けているお店が少なくありません。
どんどん張り紙が増えて、店頭のウィンドウが一杯になり
お店の中の様子がわからなくなってしまったりしています。
「お客様って忙しいんです。こんなに貼っていても読んでもらえて
ないと思います」
「そして、お店の中の様子や気配が外から分からないと、
お店には入店しにくいと思います」
という話しを、しょっちゅうしている。
お店は伝えたいことがたくさんある。
でもお客様は見ないし、読まない。
そこで、お客様に伝えるにはやっぱりメッセージを絞り込むことが大切だ。
あれもこれも欲張ると、結局何も伝わらない。
私は黒板でそれを伝えるために、
オーナーから頂いた言葉を取捨選択し、あえてシンプルなものにしています。
例えばあとは、色や模様を使ってお店らしさを出すようにしている。
店頭に置く黒板は特にそういうことを意識していないと、
一瞬のことだから、読まれずに終わってしまう。
目線の動きや、お客様の心理も考えぬかないと
いけない。
こちらの黒板に変えてから、足を留めるお客様が増えた。
店頭は1秒も見てはもらえない、という事を
お店側が知っておかないと、お客様には届かない。
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