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Max/MSPノート01

しばらく体調を崩していた。死に物狂いで坂本龍一の展覧会は行ってきた。

Noteでやりたいことはいろいろあったのだが、気持ちを切り替えてしばらくは今やっていることを自分のノートがてら記録していくことにする。

今年はmaxという音楽プログラミング言語で曲を作っていこうかなと思っている。もともとはフランスのIRCAMが作ったソフトで、現在はCycling '74という会社が発売している。学生の頃少し触った経験があるが、もうかなり前のこと、ほとんど忘れてしまっている。プログラミングなんて今やAIを使えば簡単なのでは?と思う方もいるかもしれないが、意外とそうでもないのが面白いところ。単線的-直線的に展開する言語ではないためか、別の理由があるのか、chatgptにはまだ荷が重いようだ。ハルシネーションをよく起こす傾向があるので、情報量が足らないのかもしれない。それだけニッチなジャンルではある。

私の制作方法は小さいプログラム(パッチャー)を沢山作ってその一つ一つをエフェクターや楽器、その他の装置としてつないでいくスタイルである。モジュラーシンセサイザーを知っている人はそれを思い浮かべてもらえれば分かりやすいと思う。他の人がどのようにMaxで音楽を作っているのかはよく分からない。芸大生でもなんでもない私の周囲にMaxを使っている人などいない(というか音楽仲間すらいない)。しかしYouTubeやその他SNSなどで見かける情報から思うに、私のやっていることはそんなに変わっている訳ではないとは思う。

前書きはこのくらいにして、今年体調を崩しながらもコツコツと作っていたPatcher(Maxの自作の関数みたいなもの)を少しずつ紹介、あるいは自分の備忘録としてまとめておきたい。

現在59個あるらしい。もちろん駄作というか、投げっぱなしのものもある。

まず現時点での私の基幹部分だが、このようになっている。

簡単に説明すると、Ableton LiveをLinkで同期させるパッチャー、トランスポートやメトロノーム、外部MIDI機器との連携部分、そしてプリセット管理のテンプレートである。右上のjkpushというのは、Ableton Push2をMaxのコントローラーとして使用するためのライブラリである。それをカスタマイズして組み込んでいる。その他ミキサーやEQ、マスター部分を合わせてテンプレートとして保存してあって、少しずつ改良を加えながら曲を作っているという感じである。DAWと曲を同時に作っているというイメージだろうか。

では今日は本当に簡単なパッチャーを紹介したい。「1-0-bang」というパッチャーである。

1-0-bang

これは左インレットにつながれたビートに合わせてシーケンサーが動き、トグル(×ボタン)が押されているところだけ、アウトレットからbang(トリガー)あるいは下部の数字(0 or 1)が出力されるという本当にシンプルなパッチャーである。何に使えるかというと単純なリズムシーケンサーや、ロジック回路の入力元、ミュートのオンオフなど、単純であるがゆえ結構柔軟に使える。
インレット(パッチャーの上の部分、主に入力を受け付ける)を増やして、内部の数値を変動可能にすれば、他にもいろいろと面白いことができるだろう。

ちなみに中身はこんなかんじ。本当に単純なプログラムである。

こういった小さなパッチャーを沢山つないでいって、音楽を作っていこうというのが今年の目標である。考え方としてはモジュラーシンセサイザーや、同じくMaxで作られたppoollに近い。少しずつ曲や制作過程なども公開出来たらいいなと思っているのだが、体調と相談である。


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