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私の00smusic#39

#381 Enemy Within by Arch Enemy

スウェーデンのメロディックデスメタルバンドの4作目Wages of Sin。元カーカスのギタリスト、マイケル・アモットが率いるバンドとして知られていたが、ドイツ人シンガーのアンジェラ・ゴソウ加入したとこから、珍しい女性ボーカリストによるデスボイス登場というとこで、その世界の常識を覆し、また彼女自身のカリスマ性によって、バンドの人気も急拡大。最初聴いた時は、やはり衝撃でしたよね。なんの違和感もなく、攻撃的でエネルギッシュ。しかもめっちゃ立ち振舞いも格好良いという無双状態。今は引退して、裏方のマネジメントに回ってるそうですが、伝説でした。

#382 This Is Absolution by Killswitch Engage

 マサチューセッツのメタルコアバンドの4作目As Daylight Dies。メタルとハードコアの融合と言えば、前年代的に言えば、スラッシュメタルなんだろうけど、当年代的に流行っていたのはメタルコア、という何だか混乱するような話なんだが、まるで別物なとこが面白い。強力なメタルリフとリズムのグルーヴに加えて、グロウルを交えたボーカル、突如訪れる叙情的メロディという展開と曲構造の面白さ。編集再リリース盤には、DioのHoly Diverのカバーで伝統的なメタル魂も。

#383 Into the Mouth of Hell We March by Trivium

フロリダのメタルバンドの4作目将軍。まるで光栄の歴史ゲームのサントラかのようなジャケに、1曲目は斬り捨て御免ときたもんだ。メタルバンドがなせる業か。前作The Crusadeの正統派メタルアルバムからまた、一皮剥けた作風がバンドに勢いを感じさせる。ボーナストラックには、アイアンメイデンの鋼鉄の処女のカバー。そういや、彼らも最近、戦術っていうアルバム出してたなあ。やっぱりこういうお侍さんがいた頃の、昔の日本の歴史に惹かれるものがあるのかなあ。

#384 Psychopathy Red by Slayer

スラッシュメタルバンドの11作目World Painted Blood。この前作のChrist Illusionからオリジナルメンバーのデイブ・ロンバードがドラム復帰。その前のGod Hates Us Allは、現代的なノイズ感と攻撃性のバランスが良くて、個人的には好きなアルバムでしたが、デイブが戻ってくると、もう少しドラムがヤンチャというか、ドラムに軽快さが戻って、スレイヤー自体のスラッシュメタル感も回復。どちらもスレイヤーだけど、かつてからのスレイヤーらしさでいうと、やっぱりこっちがしっくりくる感じかも。オリジナルが正義みたくなりますね。

#385 The Flameout by Soilwork

スウェーデンのバンドの4作目Natural Bone Chaos。前作から音楽の幅が広げつつ好評を得た彼らが、デヴィン・タウンゼントをプロデューサーとして召還。らしすぎるアルバムアートワークと、例の広がりと深みのあるデヴィン流音作りが途中で入ってくるところに、思わずニヤけてしまうとこがあるものの、もうその辺諸々、狙い通りなんでしょうね。当時、様々なメロディックデスメタルバンドが登場する中で、埋もれず頭1つ抜けるような個性を求めていたのだと思います。00年代の彼らのアルバムは、良いのが並びますね。

#386 Hate Me by Children of Bodom

中心人物アレキシ・ライホ率いる、デンマークのメタルバンドの3作目Follow the Reaper。彼らは00年代における、新世代メロディックメタルの救世主的な存在で、しかもフロントマンのアレキシは、ギタリスト兼ボーカリストとしても華があり、音楽の創造的才能の持ち主でありながら、どこか危うさを感じさせるキャラクターのミュージシャンでした。実際アルコールとドラッグの問題を抱えながら、難しいバンド内のコントロールを余儀なくし、最後はバンドを解散させざるおえなくなるわけですが。良くも悪くも、いわゆるロックスターらしいミュージシャンだったかなあ。

#387 Storm by Devin Townsend Band

アルバムAccelerated Evolution。デヴィンは、いくつもの名義のバンドやプロジェクトを進行させていて、本人の中では仕分けが出来てるのでしょうが、こちらとしては、どんどん作品が溢れ出てくる感じでしょうか。例の広がりある美しいサウンドに、しっかり悩み込んでしまったような叫びを歌い、壮大に編み上げた作風。確か04年の夏くらいに、地元バンクーバーのキャバレークラブみたいな会場で、このバンド形式のライブを観たのですが、デヴィンがあまりに集中しすぎて、ヨダレを垂らしながら、ギターを弾いている姿に衝撃を受けた記憶。

#388 Concrete Jungle by Black Label Society

オジー・オズボーンのギタリスト、ザック・ワイルドによるソロバンドの7作目Shot to Hell。93年のオジー引退の流れから始まったソロ活動は、Pride &GloryやBook of Shadowsを経て、モーターヘッドのようなジャケイメージとともに、こうしたブルータルなギターバンドへと変化。何となくオジーと声が被るので、オジー不在のスピンオフバンドのような感じもしなくはないけど、刺激的なリフかつ特徴的なプレースタイル、そしてアルバムの中に差し込まれるスローナンバーがまた、利かせた良い味を出すんですよね。このアルバムは、聴きやすさのバランスも取れてて好盤。

#389 The Grass Prison by Dream Theater

2枚組の6作目Six Degrees of Inner Turbulence。頂点と言うべき最高傑作だった前作を経て、出されたこの作品の冒頭曲のクソ格好良さに痺れた記憶。全然まだまだ突き抜けていくような勢いと懐の広さを感じたし、最後の42分に及ぶ組曲の表題曲は、壮大なRPGのサントラのような楽曲で、もうここまでくると、90分アルバム聴いた後の充足感もすごかった。もうなんだろうね、娯楽のメタルアルバムの域は、とうに越えてしまっている。

#390 Goliath by The Mars Volta

At the Drive inの解散後に、セドリックとオマーが結成したロックバンドの4作目ゴリアテの混乱。テクニカルで即興性の高いプログレッシブロックに、パーカッシブなラテンの要素や、エモーショナルなハードコア要素やら何やらを放り込んで、混沌と緊張がすごい作風なわけだけど。解散までの6作品、どれも濃い内容だけど、このアルバムが一番好きかなあ。すごいアルバム。思い出としては、以前、一度サマソニで観たんですけど、
もう圧倒されて、終演後は、現代のゼッブか、70年代のすごい演奏腕前のプログレバンドでも観たかのような気分だったなあ。


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