私の00smusic#47
#461 Extraordinary by Liz Phair
シカゴのシンガーソングライターの4作目セルフタイトルから。元々は、ローファイなインディロックミュージシャンとして、メディアやグラミーにまで評価されていた人ですが、このメジャー転身を機に、思いきったメインストリーム向きのポップロック化を図ります。個人的にはそれが大ウケで、彼女のブレイクスルー作品くらいに思ってるのですが、セールス的にはそこまで伸びたわけでもなく笑。でも否定的なメディアも現れる中、それでももっと売れたい欲を露骨に出してくる根性はすごい。ヒット作の一枚。
#462 It's the Weekend by Jason Lytle
グランダディのフロントマンのソロデビュー作Yours Truly, the Commuterから。バンドの解散理由が、経済的な収入不足で続けられなくなったというのが衝撃的でしたが、ソロになって出てきた作品は、わりとグランダディそのもの作風で、嬉しいんだか悲しいんだか。電子音とフォーキーなローファイロックサウンドで、ポップに彩りながら、物憂げな感情が乗るというような色合いが独特。
#463 Time to Go by John Vanderslice
サンフランシスコでスタジオを持ち、シンガーソングライターであり、レコードプロデューサーやエンジニアの裏方としても活動するミュージシャンの6作目Emerald Cityから。これはサブスクで流れてきて知ったのですが、センスやバランスが好きっていうか。楽器使いとその配置もそうだし、シリアスなトーンの中にも、ノスタルジーなハーモニーやキャッチーなフレーズもあるし、リズムの考え方にも個性やユニークさがある。さすが裏方もやってるような思慮深さがあると思う。完全にお気に入り。素晴らしい。
#464 Fidelity by Regina Spektor
ロシア生まれ、ブロンクス育ちのシンガーソングライター兼ピアニストの4作目Begin to Hope。多分キッカケは、ベンフォールズのシングルYou Don't Know Meで、ゲストボーカルで出てきた時でしょうか。彼女が歌う通る声も惹き付けるし、クラシックピアノから始まるフレーズの引き出しも、ポップスに対する創造性もユニークで、どれ聴いても、独特で飽きることのない彼女の魅力そのものが形になっているような。どれも新鮮に響いて、興味深く聴かされてしまう。
#465 In Transit by Albert Hammond Jr.
ストロークスのギタリストによるソロデビュー作から。聴く前は、ストロークスをやっている人のソロがどんな風なものになるのか、全然わからなかったんだけど、ふたを開けてみたら、何とも肩の力の抜けた良作なポップロックレコードで、これは邪推なんだけど、結果バンドへの影響も聴いて取れるし、あんな偉大なSSWをお父さんに持つと、こんなセンスと育ちの良さになるのか、と思わずにはいられなかったりして。変に威勢が良かったり、下品なとこが全然ないのよね。
#466 You Give Me Something by James Morrison
英国ミュージシャンの大ヒット作Discoveredからデビューシングル曲。この曲のサビがきた時の吸引力は、なかなかなもんですよね。こんなもん、ズルいわーですよ笑。アルバム聴くと案外熱くて、若きブルースロックシンガーのような格好良さもあるし、加えてスティービー・ワンダーのようなソウルな聴き心地の良さもあって。いきなり万人受けして、ミリオンヒットしちゃうのも、当たり前かもなあって思う。
#467 Like a Star by Corinne Bailey Rae
英国のSSW のデビュー作で、世界で400万枚以上を売り上げたセルフタイトル。彼女のキャリアの発端が、ゴリゴリのロックバンドから始まっているというのが、にわかには信じられませんが、なぜならここで聴かれる彼女の歌は、美しさと温かさと心地好さの塊で、上質なソウルやポップスのブレンド具合が最高なのであります。休日にリヴィングでコーヒーを沸かして、こんな音楽をかけながら飲んで、リラックスする。それがすぐにイメージできます。
#468 Walter Reed by Michael Penn
映画アイアムサムのサウンドトラックで、ビートルズのTwo of Usを、エイミー・マンと夫婦デュエット参加していたところで、初めて認識できているのだけど、そもそもそこで主演をしていたショーン・ペンのお兄さんだということで。デビュー当時はヒットシングルにも恵まれ、その後はそれを超える注目を得られることは出来なかったものの、映画のスコアの仕事も手掛けつつ、ビートルズに影響されたような良作のSSW作品を重ねていて、本作は、戦後1947年の成長して変わりゆくロスに焦点を当てた5作目Mr. Hollywood Jr., 1947。
#469 Won't Give in by Finn Brothers
ニュージーランドの兄弟デュオのセカンドアルバムEveryone Is Here。そもそもヒットに恵まれたCrowded Houseで知られるお二人ですが、僕は後のニールのソロ活動の方で知ったのがキッカケだったので、そこを通らずにここに来てるので、ちょっと一般的な印象と自分の印象が少し違うかもしれませんが。イメージは2人で一緒に歌って息の合った兄弟が作ったウェルメイドなSSWsのアルバム、良い歌ものって感じで、リラックスして聴けます。
#470 Better Together by Jack Johnson
ハワイ生まれのミュージシャンの3作目In Between Dreamsから。波の音が聞こえそうなレイドバックしたフォークポップスタイルで、サーフィンとアコギの往復、みたいなイメージ?当時はスローライフへの憧れや、ロハスやエコみたいなワードが流行ったりして、そういう意識を持つ人が、そのイメージに絶妙にフィットしたジャック・ジョンソンやDef Techみたいなのを聴きたがる、みたいな偏見が自分の中にありましたが笑。面白いなと思うのは、みんな同じフォークギターを弾いてても、彼が弾いて歌うと、なぜか青空の下、浜辺で弾いてる風に聴こえる音色になるということなんだよね。不思議だね。
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