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私の00smusic#63

#621 Crazy by Gnarls Barkley

ラップも歌もこなすというシーロー・グリーンとゴリラズやブラック・キーズのプロデュースで知られるデンジャー・マウスで組んだデュオの大ヒットデビューシングル。UKではシングルチャートで9週連続1位、他10数カ国でチャートのトップになり、グラミーでもノミネートの対象になったという。
自分がどこで耳にしたかは覚えていないんだけど、聴いた瞬間から、これは誰だ?みたいになったのは記憶にある。特にソウルミュージックについての何の知識もないのに、すぐにピンとくるものを聴かせてくるのは才能なんだろうなあ。

#622 I and Love and You by The Avett Brothers

ノースカロライナ・コンコード出身のスコットとセスのアヴェット兄弟を中心としたフォークロックバンドの5作目タイトル曲。前作Emotionalismを聴いたプロデューサーのリック・ルービンに気に入られ、メジャーデビュー作となった本作。
正直ド直球のフォーク/カントリーやブルーグラスの世界のバンドなんですけど、ソウルフルでノリ良く歌い上げ、時にはしんみり聴かせるアメリカーナテイストが個人的には好きで、印象的な一枚。当時まだ30歳くらいということもあってか、瑞々しく若い兄弟の歌声のハーモニーに魅了される。

#623 Song Beneath the Song by Maria Taylor

アラバマ州バーミンガム出身で、アズール・レイというドリームポップデュオを経て、ソロデビューした作品11:11より。ブライトアイズのコナー・オバーストとの音楽交流から、作品はサドル・クリークからのリリース。
シンプルに歌謡を聴かせてくれるフォーク曲から、エレクトロポップのアレンジ曲までありつつ、全体的に何となく霞みがかったポップで、聴き辺りと印象が良い。派手に立ち回らずに普遍性を保った作曲メロディセンスと優しい雰囲気の癒し効果で、何となくいつまでも手放せないような一枚。

#624 Say Please by Monsters of Folk

マイモーニングジャケットのジム・ジェームス、ブライトアイズからコナー・オバーストとマイク・モギス、SSWのM.ワードからなるスーパーグループの作品から。
良い意味でギミックは感じられない、バンド名らしい直球のフォークロックな作風で、どのようなノリやコンセプトで始まってるかはわからないですけど、このくらいの出力のある面子が集まって出し合えば、このくらいにはなるだろうという期待に応えている作品。カントリーならではの、ほのぼの楽しめる感じなのではないかと。続編があると嬉しいんだけど。

#625 Taller Children by Elizabeth and the Catapult

ブルックリンをベースに活動するシンガーソングライター、エリザベス・ジマンを中心に結成されたグループのデビュー作タイトル曲。
マンハッタンで育ったジマンは、小さい頃からクラシックピアノの教育を受けて、バークリー音楽大学に入学。
映画音楽の作曲家を目指すものの、エラ・フィッツジェラルドのトリビュートツアーのバックコーラスに参加した後に、その作曲スタイルやジャズボーカルに影響を受けて、学内に戻ると、メンバーを集めて、自らのグループ活動を始めるようになったそう。
自主制作でデビューEPをリリースした後、ユニバーサルグループ内のジャズレーベルと契約して、メジャーデビューすることに。
フォークやジャズ感ある楽曲の上に乗るジマンの歌声が心地良く響き、メロディにフックも利いていて、靭やかで優良なポップスという全体の印象。

#626 Waving at the Shore by Throw Me the Statue

シアトルのミュージシャン、スコット•レイサーマンによるソロプロジェクトのセカンドアルバムCreaturesqueより。
周りのミュージシャンたちの力を借りつつ、ドラムマシーンなどを使って楽曲制作を行い、作品を自主制作でリリース。後にフルバンド化して、イベントに参加したり、ツアーに周ったそう。
今はもう活動していないようですが、サブスクで発見して聴いた時に、手作りの温もりを感じられるインディポップで、サイケ感のあるアレンジセンスや確かなポップセンスが良かったですね。

#627 Black & Blue by Seabird

ケンタッキーのクリスチャンロックバンドの、先のEP2作を合わせた'Til We See the Shoreより。
これもたまたまサブスクでキャッチできた作品でしたが、ディスコグラフィの情報があまりなく、その辺のことはあまりよくわかりませんが、音楽はエモーショナルに歌い上げるピアノロックで、加えてボーカルハーモニーとギターロックバンドのダイナミズムが相まって、結構大仰に展開されてく感じが良いですね。

#628 No Need by Alfie

英国マンチェスターのバンドの3作目にして、初のメジャー作品Do You Imagine Things?から。プロデュースは、ゴメズやコールドプレイの最初の3作を手がけたケン・ネルソン。
マンチェスターからのものとはイメージがつかないサウンドから見えてくるのは、スマイル以降のビーチボーイズや60年代のソフトロック、90年代以降の流れで言えば、エレファント6のようなアメリカから生まれてきたような風景。
そう思うと、本国でセールスが苦戦してでも、自分の好みでマイペースにやる姿をイメージするけど、それを好んで見つけた、一定数はいるけど、恐らくそう多くはないリスナーの心をつかんで離さないような音模様。
的外れな話かもしれないけど、例えば60年代後半のビーチボーイズなんかを、アメリカより理解していたイギリスというのは、目立たないけど、こういうとこで出てくるのかな?とか勝手に思ったりして。

#629 Sunshine Tonight by The Shazam

ナッシュビルのパワーポップバンドのセカンドアルバムGodspeed the Shazamより。前作に続き、プロデュースはブラッド・ジョーンズが執り、レーベルはノットレイムからという安定のパワーポップ環境。
ビートルズやラズベリーズ等経由で、チープトリックなどの70年代のパワーポップのリバイバル感のある正統派のギターバンドの印象。
それ以上でもそれ以下でもないけど、その界隈では絶対好かれるような、そんなのいくらあっても困らない贅沢感とそれに応えるクオリティとメロディセンスがここにはあるってことかな。

#630 Stephanie Tells Me by Jason Falkner

ゼロ年代に入ってからのジェイソンは、エールやベックなどの作品やツアーに参加するような裏方の仕事が目立つようになり、それと並行して、ソロ活動もやっているような感じで、本作は3作目のI'm OK... You're OKより。日本ではくるりが主宰するレーベルのノイズマッカートニーからポイントリリースされている。
メジャーリリースだった前2作での大掛かりなスタジオワークとは違って、今回は自分一人でプロデュースの、ほとんど手作り100%濃縮作品。デジタルも生音も、どこを切ってもジェイソン仕様。
思い出すのは、この時の来日公演の時に、終わってフロアの上の階でサイン会が開かれて、一緒に写真も撮ってもらったなあって。折りたたみの携帯電話で。まさかかつてのクラゲメンバーに対面することになるとは思わなかった。
※Spotifyにはなかったので、プレイリストには04年リリースのEP「Bliss Descending」からMoving Upが載っています。


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